株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
椰子の実日記 INDEXPASTwill

2003年07月31日(木)


まず、文脈を決める

バンド・ミーティング。メンバーZONO宅で正午から
ゆるゆると、今度8/9に茅ヶ崎でやるライブについて。
ぼくたちのやりかたは

「まず、文脈を決める」

というものだ。曲を選択するのは、その後。アマチュア
バンドだと、「何やる? 何やりたい?」となるが、
ベテランのわしらは、そうはならん。
茅ヶ崎の文脈は、「60年代アメリカのフラワー」と
決まった。stonedな雰囲気が出せたらいいなあ、と
思う。そうなったらあとは選曲は簡単である。
というものの、おかげでぼくの好きなブルース曲が
今回は外れた。とほほ。さすが全員プロ、自分のやり
たい曲があったとしても、文脈の整合性の前には
遠慮するんだな、と思うひとがいるかもしれないが
ぼくたちはそんなに立派じゃなくて、要するに自分
が目立てばそれがハッピーなだけ(笑)なので、それは
それでつじつまがあっているのだ。
リハーサルができる日程はあと一日。新曲度数90%。
果たして、うまくいくのか?
灼熱のライブを待て。

 

2003年07月30日(水)
一発太郎であなたも元気に

『踊る』のプロモーションのため、ケーブルTVで織田裕二
特集をしている。以前観たはずだが記憶にないので、
『卒業旅行 ニホンから来ました』を再見。1993年作品。
もう、めっちゃくちゃ面白い。架空のアジアの小国に
卒業旅行に出かけた日本青年(織田)がそこでインチキ
プロモーター(鹿賀丈史)の口車に乗り、現地で芸能界
デビューする。たちまちのうちに大スターとなる。
プロモーターが「考えに考えた」という芸名は、
「一発太郎」(笑)。デビュー曲は「ペッパー警部」。
一日一枚ニューアルバムを出すほどの国民的人気者と
なる。大富豪から、婿に来てくれ、と依頼される。
しかし、一方、日本で内定をもらっている会社の
ことも気になる・・・。というお話。最後、主人公は
どの道を選ぶか。

スタッフがみんな楽しみながら作った映画という空気が
むんむんで、時代を感じさせない面白さがある。
そして、若い人たちへのエールに満ち満ちている。
この映画を観て、元気になろう!

 

2003年07月29日(火)
鬼よ、吠えよ

講演で、新小岩という初めての土地に行った。
江戸川区だ。町の空気が庶民的で、親しみを
感じた。いい町だった。
車中、お馴染み「鬼のおじちゃん」染谷和巳氏
の書き下ろし新刊『鬼のこれだけはするな』(幻冬舎)
を読みひたる。鬼シリーズは大好きであって、組織論
における日本語の重要性を教えてくれたのも氏である。
昔は街角で子供を叱ってくれるおじちゃんが必ずいた。
染谷氏はそんな感じで、とても貴重な存在だ。
同書に出てくる事例。昔の国鉄労組にはいかにして手
を抜くか、というマニュアルがあった。ツルハシを
このように振れば回数少なく、労力使わず楽ができる。
労働は悪であり、与えられた時間にいかに手を抜くか。
書いていて寒くなった。昨今のビジネス書のベストセラー
の主題である。
「ビジネス書」とは名ばかりの、実は手抜きマニュアル
なのである。
日本経済が左前なのも、支えるべきビジネスパースンが
まともな本を読まないからだ。
では、どんな本がいいのか。染谷おじちゃんの「鬼」
シリーズである。特に最新刊は、氏の最高傑作ではないか。
お勧めです。

 

2003年07月28日(月)
逆パーミション

Surfin'最新号へのレス・メールが来た。
開封すると、Surfin'全文に引用記号がついただけ
で、ほかは何も書いていない。しばらくはこういう
馬鹿なメールがなかったが、久しぶりだ。
翌日、同じメールアドレスから、
「今後エラーをださないで下さい。」
とだけ書いたHTMLメールが来た。メールタイトルも
シグニチャも何もない。これまでこういう無礼を
働くのはたいていは大手企業社員が多かった。
本人は名乗らないが、アドレスの@以降がきちんと
社名を教えてくれる。しかし今回は聞いたことも
ないところだ。
こうなるとぼくは面白くなる。ネタいただき、と(笑)。
ひまではないのだが、こう書いて返事した。

「すみません。私は阪本啓一ですが、おっしゃる意味
がよくわかりません。」

もちろん、返事がない。こういう、コミュニケーションの
基本ができていない、携帯ショートメールだけで育った
国語音痴がそのへんをうろうろしているのは公害である。
相手は「Surfin'を読んであげるパーミション」をぼくに
与えたつもりかもしれないが、ぼくとしては常識のない人に
「Surfin'を読ませてあげるパーミション」を
与えたくない。こういう、「逆パーミション」に
ついても、今後重要になってくるはずである。

 

2003年07月27日(日)
経験不問。15万あげます

新聞に折り込みされている求人チラシを愛読している。
人を求めている、ということは即ち、商売が忙しいか、
あるいは新しい商売のネタを始動させるからに違い
なく、勉強になるからだ。地域経済の動きは、求人
チラシでわかる。
今朝もなめるように読んでいたら、さる大手信託銀行
が営業スタッフを募集していた。給与は15万〜25万で、
「営業スタッフの平均年収は約380万円(H13年度)です」
としている。仕事の内容は「お客様を訪問し、預金の預け
入れ・満期の手続き、投資商品の販売、資産運用の相談
などを受ける」らしい。冗談だろう。
15万の給料の人が、資産運用の相談に乗ることができる
はずがない。しかも、「経験不問・入社後指導」とのこと。
この信託銀行は、顧客をナメてるとしか、思えない。
信託銀行が販売しているものは何か。知識である。
その知識を顧客に届ける大切な皮膚は、営業である。
それを、素人の、経験もない、15万につられてくる人に
やらせようとしているのである。
この信託銀行の将来が、見えた。

 

2003年07月26日(土)
おおむね、こういうものだろう

昨日ここで紹介した『光の滑翔』。もう、とびきり
面白い。CD開発の物語というから、ビジネスビジネス
しているかと思いきや、そこに描かれているのは
すったもんだの人間ドラマである。そこには
「正しい決断」「論理的思考」など、カケラもない。
「おおむね、こういうものだろう」という山勘の
プロジェクト進行である。それは怠けているから
ではなく、全く新しい挑戦をするときに既知のもの
など、一つもないからである。
さらに、オランダ人女性との不思議な恋愛物語も
絡む。
石部金吉では、後世に残る仕事など、できないの
だろうなあ。
すべてのビジネスパースン、必読の書。

 

2003年07月25日(金)
今日読んでいる本

今日はこれからセミナーなので、簡単にいま読んでいる
本についてだけ、書いて出かけます。

天外伺朗『光の滑翔』飛鳥新社
著者はソニー役員。CDを開発した物語。ぼくが興味を
持ったのは、氏がサックス・プレイヤーでもある、と
いうことだ。
同時に読んでいるのが
吉田忠裕『脱カリスマの経営』(東洋経済新報社)
YKKの市場カバー努力には、建材営業マン時代から
しみじみ感銘を受けていた。なにしろ、どんな田舎
に行っても最新カタログがあるのだ。
そんな会社を率いているのがMBAホルダーの二代目。
はてさて、一体、どんな話が飛び出すのやら。

では、行ってきます。

 

2003年07月24日(木)
アフィニティ・マーケティング

実はずっと「パーミション」という概念には
「ちと違う」と思い続けていた。
「ドアを開けてもいいと言ったが、だからと言って、
部屋の中で大騒ぎして良いとは言ってないぜ。
そもそもいつまでいるつもりなんだい」と言いたく
なることもある。
日本をはじめとするアジアン・マーケティングでは、
なんだかそこんところが微妙に違うのである。
先日BS放送で見たグレゴリー・ペック映画『紳士協定』、
アパートのメールボックスに別の苗字をペンで
書き込んだのをとがめられ、「二年契約で賃貸契約
をしているんだ、がたがた言うな!」と、「正義漢」
の主人公が言う。背景にはプロット上の伏線があるに
しても、あの言い方、マインドはやはりアングロ・
サクソンのそれである。

企業ブランドを考える際、パーミションでは限界がある。
そこで思いついたのが「近しさ」とか「親しみ」だ。
これに当たる適切な英語がなかなかなく、affinity
という、なじみの薄い単語を使ってみた。
アフィニティ・マーケティング。関西であれば
「まいど」がこれに近い。企業のブランド活動は
すべてこのアフィニティを蓄積するためなのである。
関西なら、「まいどの蓄積」だ。
「おまえんとこはまだ1まいどやな」
「君とこやったらもう、1000まいどくらい、あるわ」
という
具合だ。

さて、詳細は明日の
E-Marketing Seminar 2003
で話す。アフィニティ・マーケティング。

大阪では8/25の公開
大阪産業創造館セミナー
で話すつもりだ。

機会があれば、本にもまとめよう。
ようやくアジアン・マーケティングに着手できそう
である。

 

2003年07月23日(水)
何でもあり

猿之助七月大歌舞伎に行ってきた。席も理想の席で、
気持ち良かった。あまり前過ぎず(前過ぎると全体が
俯瞰できない)、花道に近すぎず(同じく俯瞰できない)、
のいい席だ。

通し狂言『四谷怪談忠臣蔵』。お岩さんと忠臣蔵を合体
させ、「ないまぜ」にしたエンタティメント。
いやはや、歌舞伎は「何でもあり」とは知っていたが、
ここまで何でもあると、本当に胸がすく。
世間が小さくなってしまっているこのごろ、歌舞伎を
体験すると本当にスカッ、とするのだ。
次から次とこれでもかのネタ満載で、しかも体力勝負
の力技だから、七面倒臭い話の多い中で、これも気持ち
いい。

夕方4時30分開演だから当然歌舞伎座にいるのは年配の
ご婦人方が中心だが、ダンカイ、プッチダンの男性サラ
リーマン諸氏にこそ、是非体験して欲しい。彼らが体験
せずに、日本経済は明るくならないのだ。

しかし、これまでぼくがお勧めして「いいですねえ」
というサラリーマンはいるが、実際に行った人は
知る限り一人だけ。ダンカイ、プッチダン諸氏
ではゼロ。ここにほら、日本経済の窒息感が
表れている。

 

2003年07月22日(火)
代官山から学問所へ

先週末にて代官山オフィスを「お開き」にした。
秋開設の学問所に向けて、準備を始める。
予定では、
8月〜9月物件探し
10月 インフラ、ソフトの準備
11月学問所開設
という段取りだ。
塾卒業生が自主的に運営する婦人会(このネーミング、
気に入っている)、美術部、軽音学部、演劇部、
本-部などの活動拠点にもなる。
ソフト(本、CD、DVD)の一大拠点にもしたい。
既に卒業生N氏から新人デュオ「ジアコギ」のCDが託
されている。

代官山オフィスお開きに伴い、郵便物、ファクス
などの宛先が変わります。学問所が開設される
までは別のところにしますので、必要なかたは
個別にメールにてご連絡ください。

 

2003年07月21日(月)
きいてませんけど・・・

ビジネスは基本的に「段取り」「打ち合わせ」「規則」
で進められる。バンドは対極にある。たとえばおととい
のライブ当日、社内懇親ソフトボール大会ノリの集合時間
朝10時15分に会場カフェへ着いたら、店の人が
「ライブをやるなんて聞いてません」ときた。わははは。
「店のだれと話、されましたか」こちらはバンドモード
なので、会った人の名刺なんか、手元にない。
これがビジネスであれば、何月何日何曜日何時、**氏
打ち合わせ、というメモなどが残されているのだろうが、
そんなものはない。
しかし、バンドをやっている楽しさは、こういう「ゆるゆる
感」にもある。脳の違う部分が刺激されるのである。
さて、脳をビジネスモードに切り替えなければ。

 

2003年07月20日(日)
カードは無事。ところが

昨日Tさんから聞いたお役立ち情報。
Tさんが空き巣に入られた。マンション1F、賊は窓ガラス
を破って侵入。盗られたのは現金。カードは無事だった。
ところがここからが大切。カードの明細書が盗まれていた
のである。賊の悪知恵だ。カードが残っていれば安心して
盗難届を出さない。それをいいことに、明細書に記載され
ているカード番号を利用してネットで買い物するのである。
本を買い、ブックオフに売り飛ばす。現金になる。
皆さん、カード明細書にも、気をつけましょう。
それにしても、Tさん、お見舞い申し上げます。

 

2003年07月19日(土)
人生劇場ライブ当日!

実はこれを書いているのは夜中の1時である。
あと9時間したらバンドの集合時間だ。
午前10時15分集合なんて、なんだか学生サークル
みたいで気分がのらないが、ともかく、日付の上
では今日これから人生劇場のライブである。
今回のコンセプトは「ぼくたちと週末をゆるゆると
すごしましょう」
ということで、これから、お茶漬け食べて、寝ます。

 

2003年07月18日(金)
おおさかのさか? はいけいのけい?

ネット広告の取材でもぼくは電話をすることが多い。
なぜなら、eメールだと、レスポンスがいつ来るか
(本当に来るのか)読めないからだ。そこがボトル
ネックで仕事が前に進まない、ということは時間と
闘っている毎日では、大きい。

一昨日、さる大手ミネラル・ウォーターのキャンペーン
への取材申し込み電話を「お客様相談室」にかけた。
出てきた女性は取材への対応はマニュアルになかった
らしく、保留ののち、こちらの連絡先を聞いてきた。
メールがありがたいのだが、先方は電話
番号を教えて欲しいとのことなので、言った。
名前の漢字も、というから
「さかもとけいいち、大阪の阪に、本、拝啓の啓に
漢数字の一」と言ったら相手が混乱した。これまで
ずっとこういう説明の仕方をしていたのだが、通じて
ない。まず、「大阪の阪」がわからない。たしかに。
店頭で領収書を頼むとき、昨今は70%の確率で相手
が間違う。10人のうち7人は「大坂」と思っているのだ。
「本」はいいとして、「拝啓」がわからない。「背景
ですか」と言われた。普通そうは言わないと思うが。
おそらく「かんすうじのいち」も、外国語に聞こえている
のだろう。
いやはや、それにしても疲れる。

その後、フレッシュネスバーガーで原稿を書いていたら、
キャンペーン事務局からの折り返し電話が入った。
ところが電波の具合で、すぐ切れてしまった。
「番号非通知」なので、こちらからかけられない。
これで終わり、である。いやはや。

 

2003年07月17日(木)
一旦オールクリア

E-Marketing Seminar 2003
のために用意した141枚あるパワーポイント・スライド
を廃棄した。今回取材をみっちりしたので、逆にその
素材にひきずられてしまっている、と感じたから。
話していて面白くないような気がしたのだ。
しばらく「cool down」の時期を置こうと思う。
電車に乗っていてふと発想し、筆ペンで使い古し
のコピー用紙の裏にメモする。周囲の人は「一体だれ?
何してる人?」という顔をする。しかも鞄はチャリチャリ
音がする。タンバリンのせいである。不思議な人だと
思っているだろうねえ。

この、「いざとなったら全部捨てる」発想はバンドを
やっているから身についた思考法だと思う。
ライブのリハーサルと同じなのだ。
準備がぎりぎりになってもライブ本番でうまくできれば
いいし、そもそも本番のステージ上で「創造の神」が下りて
きてくれたらそれでOK。

はてさて、どうなることやら。自分でも楽しみである。
わからないことが、楽しいのだ。

 

2003年07月16日(水)
KEN研メルマガ発行!

心入れ替えてSurfin'を日刊で出そうとしていたが
3日でメゲてしまった。読者のみなさんには本当に
申し訳ない。ちょっとここのところ外出がちで、
PCの前に座る時間がないので・・・と言いわけ。
メルマガといえば、
KEN研
がこのたび発行を始めた。よろしければサイトから登録
してみてください。無料で元気のおすそ分けが
もらえます。よろしく!
上記「KEN研」をクリックすればサイトに飛べますが、
念のためURLはhttp://yg.dyndns.org/kenken/
です。

 

2003年07月15日(火)
逃げない、顔が見える

ここのところ「過去の遺物」的扱いを受けていた、
例えば新聞配送店、クリーニング店、牛乳配達店、
特定郵便局・・・。
「地域の顔が見える拠点」として、まだまだ活躍
してもらえる場がありそうである。
たとえばネットベンチャーのOISIX(オイシックス)
などは、冷蔵庫設備のある牛乳販売店に商品配送を
委託している。販売店は地域に根ざし、「逃げない・
顔が見える」商いの強みを持っている。「初めまして」
とベンチャーの営業マンが行くのとは生活者の受け止め
が違う。
ほかにもいろいろありそうだ。こういうことを考えなが
ら散歩するのが、楽しい。

 

2003年07月14日(月)
テミヤン最高!

テミヤン
に凝っている。地元湘南のアーティストだ。
最新作『湘南アンソロジー』がいい。
この季節、仕事しながら聴くのに最適。
特にお気に入りは南佳孝の『プールサイド』、
平山三紀『真夏の出来事』。
これを車に積んでかけながら由比ガ浜に向かい、
例のトンネルをすかっ、と抜けたら最高だろうなあ、
と思う。まだ果たせていないが。
今日は地元の人にしかわからない話題だったかもしれない。
でも、「これからはグローバルではなく、地元」だと
思っているので、お許しを。

 

2003年07月13日(日)
セミナーはライブだ

日曜だが朝からセミナーの準備に余念がない。
セミナーって、ライブと同じだと思う。
得意な曲をまぜながら、といって毎回同じ内容では
こちらもつまらないから「新曲」も入れる。
新曲ばかりという「冒険」も昔はしたが、ここのところ
やらない。「なんだかんだいったってオーディエンスは
新曲なんて聴きたくないんだよ。だからぼくはとことん
『サティスファクション』をやるんだ」というミック・
ジャガーのライブ観を読んだからである。

また、一時、パワーポイントを使わない時期があった。
パワーポイントを使うと話が従になってしまうような気
がしたのだ。セミナーは、言ってみれば「話芸」の世界
である。慶應の村田教授が講義技術向上のため落語家に
弟子入りした話もあるほどだ。「話芸」であることには
今も変わらないが、オーディエンスは手元資料が欲しい
場合だってある。また、長時間話だけを聴く訓練も、
実のところできていない人が多い(哀しいことだが)。
よって、最近はパワーポイントを復活させた。
昔のパワーポイントはなるべく使わない。なぜなら
自分でつまらんからだ。
さて。
E-Marketing Seminar 2003
では何を話すか。
筋書きはできているが、しかし、当日まで丁寧に
仕上げていく。楽しい仕事である。

 

2003年07月12日(土)
ハッピーは株式公開の夢を見るか

会計を勉強すればするほど、株式上場って、本当に
「夢を実現する手段としての会社」にとって
「いいこと」なのかどうか、わからなくなって
きた。2006年3月決算以降必須となる減損会計を
始めとする時価主義では、株の保有がBSに対して
爆弾となる。上がればOKだし、下がれば剰余金が
減ってしまう。しかも他人様の会社の株なんて、
自分でどうにもコントロールできるものではない。
さらに、自分の会社の株を「持たれるリスク」も
ある。新日鐡がみずほ、UFJの株価急落のとばっちり
を受けて有価証券資産が小さくなってしまい、
2002年3月期決算で284億円の連結赤字を出したのも、
時価評価が原因だ。みずほもUFJも、ダブルスを組んで
サーブミスをした時のような「申し訳ないっす」
という気分だろう。
言いたいことは、自助努力以外の要因が大きくなる
株式公開が、「本当に」自分のハッピーにつながる
のかなあ、という疑問である。

 

2003年07月11日(金)
2003年7月のEマーケティング

忙殺され、Surfin'をまとめる時間がない。
しかしこのままではずるずる発行できない
ままになってしまうので、今日これから
一念発起、書く。テーマは、来る7/25に
行われる
E-Marketing Seminar 2003
でスピーチする内容の予告編にしよう。
それにしても昨今、Eビジネスとあらためて
きいても、すぐにはピン、とこない。
昨日バンド仲間のZENに「現在注目して
いるEビジネスは何かある?」と聞いたら
「ここ二、三年、考えたこともない」
という答だった。あのガズーバ!で活躍
したEの申し子ですら、これである。
そういう環境の中、さてEマーケティングは
どうすればいいのか。答は、実は持っている。
昨日に引き続いて宣伝めくが、
皆さんのセミナーへのお越しを、お待ちしております。

 

2003年07月10日(木)
いざ、サザンビーチへ

ネットベンチャーズ時代からお世話になっている
Sさんの仲立ちで、8/9土曜日、茅ヶ崎ビーチ、通称
サザンビーチでライブができることになった。
共演はいずれも実績あるプロたちだ。
昨日夜、事務局の人と打ち合わせ。茅ヶ崎に根を
下ろし、どっしり構えている、素晴らしい人だった。
聞けば、自分がやらねば茅ヶ崎で農業は廃れてしまう、
と有機野菜の栽培に励む人がいたり、慶應湘南キャンパス
学生が砂浜にドームを作って寺子屋を企画したり、
「地域」ならではの活動が数々ある。
茅ヶ崎の酒屋さんは、ビーチまで生ビールサーバーを
配達してくれるらしい。ビーチの携帯から電話すれば、
ほいほい、と来てくれる。面白い。

「地域人」の一人として、もっともっと参加しなければ、
と思う。
これからの日本を救うのは、地域コミュニティなの
である。

皆様、8/9、サザンビーチへ、にぎにぎしくお越しください。
ビーチ、あたためておきます。

 

2003年07月09日(水)
顔努力

昨日話題にしたデジカメをもって、渋谷に出たついで
にBカメラ(特に名を伏せる)にもちこんだ。
比較的空いていたので安心した。レジにぼーと立って
いる植物のような若い男にデジカメの電池
があるかと問うと「しばらくお待ちください」と
後ろのだれかに聞く。お前、手前の店で売っている
商品のこともしらねえのかい、と沸騰しかかった
がここは何しろビックいやBカメラ、人材教育なんて
手が回らないのだから怒るのがヤボというものだ。
出てきた男も若いが、なんだか怒っている。
「デジカメの電池って、なんすかあ?」
「いやだからデジカメの・・・なんといえばいいのか、
電池です」
「どの電池すかあ?」
これです。現物をもってきておいて良かった。
「それならあります」
出してきてくれた。キャノンの純正電池である。
「これでも使えます」こちらはブランド名なしの
ものだ。純正のものに比較し価格が450円安い。
ずっと店員は怒っている。怒っているので彼を
信じないことにした。迷わず、キャノンの電池を
買った。
店を出ながら、なぜ彼が怒っているのか、考えた。
わかった。怒っているのではなく、キムタク
のつもりなのである。「あちょっとそれ、違う
と思うんすけど」という時のキムタクそっくりの
顔努力をしているのである。なるほど。

 

2003年07月08日(火)
3年「も」前の製品はどこにもない

デジカメの電池がすぐに切れてしまう。おそらく電池
の寿命なのだろう。電池切れました、はいわかりました
ではこちらにあります。という話にはならない。世の
中ややこしいのである。クローゼットをひっくり返して
保証書を探し出し、調べてみると神戸で買っている。
2000年のことである。もともと電池などの消耗品は
保証の限りではないらしい。説明書の裏に専用サイト
があるので、電話が面倒だからサイトに行くと、
「3年も前」の古い機種についてのサポートは一切
ない。

「環境にやさしい」

ということは、古い製品を大切に使うことではない
のか。ゴミだとか廃液だとかいう目に見えること
には日本の製造業は熱心だが、「いつまでも使い
つづけてほしい」という自分の手塩にかけた
モノへの愛情が感じられないのは気のせいか。
本当の環境コンシャスなメーカーとは、
朽ち果てるまで自社製品を使ってほしい、最後まで
つきあうぜ、という姿勢を示すところだと思うが
無理な話か。

 

2003年07月07日(月)
もー君元気

上海に行ったとき世話になった現地ガイドのもー君に、
見舞いのメールを送っていたら、かなり経ってから
返事がきた。
----------------------------------------------------
坂本 様:
  こんにちは。実は今のアドレス、もう殆ど使っていません
。先、偶然に開けて見ました。驚きました。日付は6月6
日だから、大分昔のメールでしたね。ご心配をかけて、本当に
申し訳ございません。お陰様で、とっても元気です。毎日
ばりばり仕事してる。坂本さんも元気ですね。
  例の中国SARSの問題ですが、今はもう段々収まって
きます。上海では一番このSARSのひどかった時期でも、
八人しか感染しなかった。殆どは地方から上海に来る観光客
今、八人は二人死亡、六人退院。今、上海では感染者がいない
。全国の入院中の患者が今全部まだ2,3十人います。このうち
、全部退院すると思います。もう、そろそろ中国観光も解禁し
て、上海のビジネスマンの往来はもう相当戻りました
  すいません、返事が遅くて、でも、今度、下記のアドレス
当てにメールを送ってください。
********@yahoo.co.jp
 お返事、待ってるから。
  よろしくね。
                 上海職工旅行社 茅蔚棟
---------------------------------------------------

元気そうで、何よりである。メールアドレスにご注目ください。
ヤフー・ジャパンを使っている。即ち、日本市場を見ている
のである。ぼくは彼のこういうひたむきさが好きである。

 

2003年07月06日(日)
地域人

大好きなおばかテレビドラマ『ぼくの魔法使い』が
終わってしまった。哀しい。最終回、便利屋(広吉
代理店;広告、にあらず。キチである)が地元住民
から求められていることに主人公が気づき、商いを
続ける決意をする。ドラマ内では、漫画チックな
描き方の延長で、「なんちゃって」という雰囲気で
描写されていたが、実はこれからの商いって、
この方向ではないか、と思うのである。
中沢孝夫姫路工業大学教授の言葉で「地域人」
というのがある。地域に密着して生きる人
(それは商いに限らず、ボランティアもそうだ)
を指している。これだと思うんだなあ。
ぼくは昔から、インターネットは下駄だ、と
主張しているが、この地域人コンセプトと
ECを結びつけられないか、と考えている。
起業とも。

 

2003年07月05日(土)
GODDESS IN THE DOORWAY

セミナーでもGLAYのライブ映像を流すほど、ぼくは
GLAYが好きだ。そんなぼくにとってTAKUROの本
『胸懐』は待ちに待ったもので、朝からハマって
いる。一人の女性が登場する。TAKUROは彼女への
メッセージとして曲をずっと書いてきたという。
『あいのり』で使われていた曲も、彼女に会いたい
のに会えない、そんな気持ちが描かれた由。

ただ、彼女はとても実在しそうもない、存在感の
薄い人なのだ。TAKUROが彼女のことを熱心に話せば
話すほど実在感が薄くなっていく。なんだか村上
春樹の小説に出てきそうなタイプの女性なのである。
たしかに彼女は存在したのだろう。
しかし、TAKUROに曲を書かせるために、天がつかわした
人、なのかもしれない。
天才の仕事の背景には、やはりそういうことが、あるのだ。

 

2003年07月04日(金)
AU

橘川幸夫先輩『暇つぶしの時代』に触発されて、書く。
日米安保なんて、破棄してしまえばいいのではないか。
米軍から出て行ってもらう。米軍専用の車、いわゆる
「Yナンバー」はマナーが悪く、拙宅近所でも迷惑し
ているのである。やつらはいまだに日本を植民地と
して見ているかのようなお行儀の悪さである。
代わりに何をするかというと、AUを作る。携帯ではない。
EUならぬ、アジア共同体である。大東亜共栄圏を想起さ
せるという人もいるかもしれないが、全く違うビジョンを
持つ。アジアは既に地球一のインターネットユーザーの
集まりである。シンガポールは株式市場として既に地位
を確立しているし、中国は底知れぬ力を持っている。
詳細を論じたいが、時間がなくなった。別の機会に。

 

2003年07月03日(木)
私が何をしたと言うんだ

昔、萬流コピー塾というのがあった。糸井重里さんの
『週刊文春』連載で、読者参加型の楽しい企画だった。
その中で、時の巨人監督藤田さんのコピーを作る、
というお題があった。

「私が何をしたと言うんだ。何もしてないじゃないか!!」

秀逸で、爆笑した覚えがある。

さて、このコピー、現在の日本首相純ちゃんにも進呈したい。

「私が何をしたと言うんだ。何もしてないじゃないか!!」

 

2003年07月02日(水)
裏切らない現場主義

ニューヨーク生活はジュリアーニ市長の最後の市政下に
あった。本当に治安が良く、当時のNYと比較すれば
現在の東京はおっかなくて夜出歩けないほどである。
ジュリアーニは市民から信頼され、尊敬されていた。
9.11の後も、NYには事件が頻発した。民間航空機が
クイーンズに墜落したときはちょうど日本への引越し
荷物をまとめている最中で、テレビでライブで見て
いた。おいおい、週末JFKから帰国するのに、これで
また空港封鎖されたらやばいぜ、と思いながらくぎ
づけになっていると、時を移さずジュリアーニの
姿が墜落現場にあった。そのほんの数分前には
マンハッタンのロウワーイーストサイドの現場で
彼の姿を見ていたというのに。
このような、「現場にジュリアーニあり」という
「期待を裏切らない現場主義」の積み重ねが
彼の人気と信頼を作ったのだと思う。
自伝『リーダーシップ』を読みながら、ジュリアーニ
と同時代のNYで暮らす体験をできたことに、
しみじみ良かったなあ、と思うのである。

 

2003年07月01日(火)
オーラなし

東横線代官山駅の様子がおかしい。階段の一つが封鎖さ
れていて、しかもホームは渋谷で降りる際便利な先っぽ
にまで行けないようにガードマンが立って通せんぼして
いる。どうしたのだ、と見ると向かいのホームで撮影し
ている。役者らしき男女が歩いているが歩き方の姿が
美しくない。なんだ、自主制作映画かい。
こっちを向いたらキンキキッズの剛だった。オーラ、
なし。それともわざと演技でオーラを消しているのか。
だとすればすごい技だ。はてさて、あの撮影、CFに
なるのか、それともドラマか。わからんが、テレビ画面
で見るとオーラが出たら、そいつはそれでまた、すごい
話だ。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW