ノート

2004年09月01日(水) 2004年の夏休み

今年も春からたくさん試合を見てきた。
7月後半までで約100試合。

しかし、これだけ見ても、どうも・・・
別に野球を見ることがマンネリ化したわけではないのだが
7月後半を迎えても、寒い1月に北海道に行った
それ以上の刺激が思い浮かばなかった。

夏にもう一度北海道へ行った。
冬にお世話になった学校の試合を見に行くことと
例の桑島くんに会いに行くために。
1試合を除き、駒大苫小牧の南大会は完全密着。
甲子園では負けるまで帰らないことを決めた。

甲子園初勝利は三塁側内野席で見届けた。
初勝利まであと1イニングに迫ったとき
やっぱり、2003年8月10日の負け試合が頭をよぎった。
あのことを思い出しているうちに、鈴木が最後のバッターを
三振に斬っていた。
校歌が流れ、アルプスに満面の笑みで走ってくる姿を見て
涙が出た。しばらく興奮冷め切れず。
ふと我に返ったのは、第二試合が始まった頃だった。

甲子園初勝利を見届けるという目標は達成できた。
次の相手は日大三。強すぎる・・・
駒苫野球部OBの友達も“無理だよ、強いよ”。
正直、ダメ元で今度はアルプス席に入った。
あのノリの良い応援が好きでたまらなかった。
南大会で毎日のように聞いていたので応援は完璧。
“いつか追い上げられる”とドキドキしながら
後半を迎えて、終わってみたら勝っていた。信じられない。
親に電話した。「まだ帰れない」

ずっと甲子園にいたが、理大が負けてからは
駒苫しか知らない上に、駒苫しか見えていなかった。
こんな大会久々だった。
大きな大会がある毎にあのチーム、このチームと
気になるチームをどんどんピックアップし
あらかじめ情報を得て準備万端で観戦するのが
最近の自分のスタイルだった。
だが、今大会は地方予選から北海道一色。
おかげで、他地域の情報が全く入って来なかった。

それが良かった。
一つのチームを夢中になって追いかけられた。
これこそ私が見失っていた野球観戦の原点だった。

地方大会から追いかけてきたチームが
大会最終日まで残るなんて、幸せすぎる。
それだけで十分だった。
なのに、最後の最後で最高の試合をし、全国制覇。
大会が終わった今でも実感がわかない。
今年、常総学院の優勝メンバーに話を聞く機会があったが
その選手達が「実感わかないですよ。今でもしたっけ?みたいな」と
言っていたのを思い出した。
実感がわかないことが優勝の味なのかもしれない。

恐らくこの先しばらく体験できることのない大きな刺激を受け
最高に充実した2004年の夏を終えた。


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