| 2002年08月22日(木) |
熱い夏を、ありがとう |
熱い夏にしてくれることを誓った、船井主将。
８４回大会は私にとってとても大きな大会となった。
自分は今年高校３年生、同世代の選手達が甲子園にやってきた。
何年も前からこの瞬間を楽しみにしていた。
「やっぱり自分の年だから、思い出深いものになる」と
聞いていたけれど、私にとっては去年の大会があまりにも
大きすぎた。春、夏と連続して甲子園で観戦したし
たくさんの学校や選手と出会えた最高の大会だった。
大会前から、これといった評判の高い選手がいるわけでもなかった。
東北の高井、宇学の泉、松山商の阿部など好投手擁する強豪は
地方大会で涙をのんでいた。
ある意味、話題性にとんだ学校は出場しなかった。
本当に盛りあがれるのかなと不安になったが
いざ大会が始まってみると、そんな不安を吹き飛ばすような
好ゲームばかりが続いた。
開幕カードから大接戦となり、中部商が７点差をひっくり返す勢いだった。
大味な試合が目立った昨年までに比べ、接戦が多く
それはスコアにもあらわれていた。試合が動くのも終盤。
また、無失策試合が１回戦から飛び出すなど緊迫感溢れる試合もあった。
四球で自滅してしまう投手も少なく、完封試合も多かった。
本塁打数は４３本と、ラッキーゾーンを無くしてから
過去最多となった。バットの基準を変えても、あまり意味が無かった。
というよりも、製造会社がそれなりに工夫してくるだろうし
選手達もこの秋から夏にかけて、バットに対応した体力作りに励んだはず。
こういう結果になることは、明らかだったとマスコミも
監督も口を揃えていた。
とにかく、手に汗にぎるような試合が多かったのが嬉しい。
本当に「熱い」１４日間だった。
松坂や寺原など速球派投手が目立った近年に比べ
今年は、変則投手が活躍を見せた。
サイドから１４０�繕瓩さ紊鯏蠅欧訐酣傾召粒�倉、
強気な内角攻めを見せた智弁和歌山の田林、リズム良く投げ込んだ
拓大紅陵の信太、全員の名前をあげていたらきりが無い。
速球だけが投手の持ち味ではない。
変化球を武器に投げた一関学院の安部なども印象強い。
一関学院は強豪・樟南に完封勝ちをおさめている。
浦学が報徳を敗れば、川之江が浦学に勝った。
準優勝の智弁和歌山も初戦の札幌第一戦では９回に追い付かれた。
佐久長聖は１−７から猛反撃、１１−７と大逆転を演出。
サヨナラのピンチに興誠の小泉が、広陵の西村がよく守った。
瀬間仲ほど本塁打を喜んだ選手はいない。
両手をあげて、ダイヤモンドを一周した姿は強烈だった。
勝利の執念を感じさせた、明徳・森岡の常総戦の３ランも
素晴らしかった。
明徳は６選手が本塁打を放つ大会記録を作っている。
森岡のほかに、山田、沖田、田辺、梅田、山口がそうだ。
皆、大事な場面での一発であり価値あるものだった。
語り出すと止まらない、たくさんの感動を貰った８４回大会。
全国各地の情報を地方大会から詳しく
書きこんで下さった方々にも感謝したい。
特に、大会前から小山西と出会えたことは嬉しかった。
やっと「くん」と呼べる選手達があらわれた。
それが素直に嬉しいし、私にとって記念すべき８４回大会が
こんなに充実したのも、全国の球児のおかげだ。
甲子園を目指した４１６３校の球児たちに、ありがとう。
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