SS‐DIARY

2016年04月17日(日) (SS)葉桜



葉桜になった桜の下にベンチを見つけて、アキラは一人腰掛けた。

少し遅れてその隣にヒカルが腰を下ろす。

誘い合わせたわけでは無かったが、ヒカルが付いて来ていることにアキラは気がついていた。


「すっかり散っちゃったな」


しばらくしてぽつりとヒカルが言った。


「キミのせいだ」


即座に突っ慳貪にアキラが返す。


「毎年満開の花を見るのを楽しみにしていたのに、今年はすっかり見逃してしまった」


いつもきちんと花見をしているというわけでは無い。それでもこんな風にベンチに座ったり、少なくとも足を止めて咲き誇る花を見つめて来た。

それが出来なかったのはそんな心境には無かったからだ。


「悪かったよ」

「本気でそう思っているのか?」


かれこれもう半月ほど、アキラはヒカルと喧嘩をしている。

喧嘩をするのは日常茶飯事だけれど、今回のは中々に深刻でアキラは容易にヒカルを許す気にはなれなかった。

それはヒカルにとってもそうだったようで、棋院で会っても目を逸らす冷戦状態が続いていた。

そんな中、桜はいつの間にか花びらをほころばせ、そして散ってしまったのだった。


「思ってるよ。それにおれだって今年は花見をしそびれたし」

「和谷くん達と花見に行ったんじゃないのか」

「行かねーよ、とてもそんな気分じゃ無かったし、おれがピリピリしてるから向こうも誘って来なかったし」

「それはお気の毒に」


ぼくなんかそもそも誘ってくれる人も居ないんだから、そういう相手が居るだけ幸運だと、アキラの言葉にはまだ端々に棘がある。


「おまえだって芦原さんとか、緒方センセーとか誘ってくれる人が居るじゃんか」

「おあいにく様。二人とも今は付き合っている人が居るからぼくなんかに声をかけたりしないよ」

「へえ、それはお気の毒様で」


アキラが言ったそのままをヒカルが真似て返す。

ムッと睨み付けるアキラの目を睨み返さずに受け止めてヒカルは言った。


「で、どうする? このまんま来年の桜の時期も逃すくらいやり合うか?」


それともいい加減休戦する? とヒカルの声は後者の方に促している。


「ぼくだって別に怒りたくて怒っていたわけじゃない、キミが――」

「うん。でもストップ。それ始めたらおれもきっちり言い返すぜ? そしたらまた元の木阿弥じゃん」


ヒカルの言うことは正論だったのでアキラは黙って口を閉じた。


「おれだってさあ、おまえと花見したかったって。大体ここん所何年もずっと二人で桜を見て来たんじゃん」


どんなに時間が無い時でも、例えば温かい飲み物を自販機で買ってベンチに座って二人で花を眺めた。

ほんの僅かな時間でもアキラはそれで満たされたし、桜を満喫したという気分になった。


「……キミ次第かな」

「何が?」

「まさかとは思うけど、仲直りに手ぶらで来たわけじゃないだろうな」


本当は自分から謝ってもいいとさえ思っていたのに、ヒカルを前にするとどうしてもアキラは素直になれない。

わざと喧嘩腰に言ってしまう自分の不器用さを心の中で呪った。


「んー、まあ無いことは無いけど」

「なんだ?」

「桜餅。おまえがここに来るって解ったから、付いて来る途中でコンビニで速攻で買った」


そして本当に懐から個包装された桜餅を二つ取りだして見せた。


「まあコンビニのだから、おまえが好きな老舗のヤツには及ばないかもしれないけど、散って無くなっちゃった桜の代わりにこれで花見ってことでさ」


ころりとビニールに包まれた桜餅を差し出され、アキラの眦がゆっくりと下がった。


「……道明寺じゃないか。ぼくは関東風の物の方が好きなんだけど」

「コンビニに文句つけんなよ、レジ横にこれしか無かったんだよ」

「まあいいよ、これで手を打つ」


アキラは言うとヒカルの手から桜餅を受け取って、それを両手で包んだまま座っている膝の上に置いた。

見上げる桜はやはり葉桜で花は無い。
けれど気持ちはほんのりと桜色に染まったような、そんな気分を覚えた。


「悪かったよ」


唐突にヒカルがアキラに言う。


「非道いこと言った、あそこまで言うつもりじゃ無かった。ごめん」


不意打ちだったのでアキラは思いきり驚いた顔をしてしまった。大きく見開いた目でヒカルを見て、次の瞬間ぽろりと涙をこぼす。


「相変わらず意地が悪いな」

「なんでだよ、謝ったんだよおれは」


ヒカルはヒカルで思いがけずアキラが泣いてしまったことに相当に驚いた。
意地っ張りで気が強いアキラは滅多なことでは泣かないからだ。


「ぼくも悪かった」

「え?」

「ぼくも悪かったって言った。あんな非道いことまで言うつもりは無かった」


別れるなんて本気じゃないよと、呟くように言ってそのままヒカルの胸に顔を埋める。


「本当はずっと仲直りしたかった。キミと仲違いしているのは辛い」

「そんなんおれだって!」


言いかけてヒカルは口を閉じてアキラの背中に手を回した。

動いた弾みで桜餅は地面に落ちて、それを拾わなくちゃと思いつつ、でもそれよりもアキラを優先した。

きっかけとなった喧嘩はそれを間違えた故に起こったことだったからだ。


「ごめんな、本当」


ぎゅっと抱きしめて耳元に囁く。

アキラは何も答えずに、でも小さく頷いた。



花の盛りで無くて良かった。

誰も居ないからこそこうしてヒカルに抱きしめて貰えるのだからと、そのささやかな幸運に心から深く感謝しながら。


※※※※※※※※※※※※※※※※※

二人の遅いお花見の話です。
意地っ張り同士の喧嘩は仲直りも大変だと思います。



2016年04月10日(日) (SS)ぎこちない恋


「どいつもこいつも浮かれやがって」


弾む足取りで去って行く和谷を見送りながら、ヒカルがぽつりと呟いた。


「どうしたんだキミ、随分機嫌が悪いじゃないか」


棋院の一階。

ちょうどエレベーターを降りて来てヒカルに出くわし、それを目撃したアキラが不思議そうに尋ねた。


「なんだ、塔矢かよ。おれ今ちょうど和谷にフラれた所なんだって」

「フラれる?」

「今日渋谷に服買いに行く約束だったのに、彼女に誘われたからってへらへら断りやがって、まったく男の友情の風上にも置けないよ、あいつ」


思いきり拗ねた顔になっているのは、ここの所同じような目に遭っているかららしい。


「だったら別な人を誘えばいい」


冴木でも門脇でも、ヒカルと趣味が似通った棋士仲間は他にも沢山居るはずだ。


「みんな予定があるんだってよ。ったく、最近合コンでくっついたヤツが多くてさ、おかけでおれはすっかりぼっちになっちまった」


確かにそう言えばこの頃ヒカルは暇にしていることが多い。

アキラにしてみれば打ちたい時にすぐに相手をして貰えて有り難いことこの上無いのだが、ヒカルは取り残されたような気持ちになってしまうらしい。


「でもキミだって少し前まで女子大生と付き合っていて、随分和谷くんとの約束を反故にしていたみたいじゃないか。よく彼がこぼしていたのを聞いたよ」

「あれは……別にそんな本気じゃ無かったし、それにもうとっくに別れたし」


ヒカルの口は子供のように尖っている。


「じゃあぼくと付き合えばいい」

「ん? ああ、いいぜ。どこ行く? 今言ったみたいにおれフラれたばっかで暇だから碁会所行って打ってもいいし、どっかメシ食いに行ってもいいし、好きな所どこでも付き合うよ」


アキラは一瞬何か物言いたげな顔になって、でも何も言わずに微笑むと「じゃあ碁会所案で」と言った。


「折角キミをキープ出来るなら打ちたいしね。でもその前に何か軽く食べてから行こうか、キミお腹空いてるって顔をしているから」


実際ヒカルは空腹だったので、そのまま二人して棋院近くのカフェに入った。

アキラは飲み物だけ、ヒカルはがっつりとサンドセットのメニューを注文して席に着く。

対局時に物を食べないアキラと違い、ヒカルは頭を使った分すぐに補給しないとバテるタイプなので、しばらくはがつがつと物も言わずに食べ続けた。

そして一息ついたらしく顔を上げて言う。


「しかしみんな冷たいよな。相手が居ない時は五月蠅いくらい誘うくせに、いざ出来た途端さっぱりなんて」

「普通はそうだろう。恋人より友人を優先するようだったら問題があると思うけれど」

「それでも和谷に断られるのこれで3回目だぜ? それもいっつもドタキャンでさ、おれはそこまで非道く無かったっての」


憤懣やるかたないらしく、ラテを飲んでいる口先がまた尖って来ている。


「まあ、確かにキミは女性と付き合っている時でもぼくと普通に会っていたしね」


少なくともアキラはヒカルにドタキャンされた経験は無い。


「しねーよ、少なくともおまえにそんなんしたら二度目は無いって解ってるし」

「そうか、それは光栄だ」


アキラは自分でオーダーしたロイヤルミルクティをひとくち飲んで、それから改めてヒカルを見る。


「和谷達とだってそれなりに遊びに行ったのにさ、ここまで二の次三の次にされると、やっぱ寂しい気持ちになるじゃん」


そしてヒカルは大きくため息をついた。


「あー、なんかつまんねえなあ。おれも誰でもいいから恋人欲しい」

「だからさっきから言っているじゃないか」


テーブルの向こうでヒカルを見つめていたアキラがおもむろに口を開く。


「キミはぼくと付き合えばいいよ」

「え? だからこうして付き合ってるじゃん。てか、おまえ普段口うるさいくせに今日はなんだか日本語が変だぜ? ぼくとじゃなくて、ぼくに付き合えだろ?」


で、次はどこに行きたいんだよと再びラテのカップに口をつけながらヒカルが言う。


「いや、間違ってないよ。この使い方で正しい。あのね、さっきからよく解っていないみたいだからもう一度言うけれど、キミは恋人が欲しいんだろう? だったらぼくを恋人にすればいい、そう言ってるんだ」


数秒の間の後、固まったようになったヒカルは次の瞬間いきなり非道く咳き込んだ。


「ぐっ、ごほっ、げほっ……な、何おまえっ」

「そんなに意外だったかな? でもぼくは顔はまあまあだと思うし、肥満体でも無い。稼ぎはそれなりに在る方だし、誠実で浮気もしない。結構優良物件だと思うけれど」

「ちょ、ちょっと」

「そもそもね、キミみたいに我が儘で子供でオレ様で自己中で、そのくせ寂しがりやで甘えん坊で泣き虫で頑固な人間の相手なんて、ぼくぐらいしか出来ないと思うよ」

「そ、そこまで非道くはねーよ」

「そうかな、じゃあ今までの彼女達の別れる時の言い分はなんだったんだろうね?」


アキラに問われてぐっと詰まる。

確かに彼女達が挙げた理由には、全てでは無くてもアキラが言ったどれかが当てはまっていたからだ。


「でもだからって!」

「一つにはぼくがキミを好きだから。そしてもし間違っていなければ、キミもぼくを好きみたいだから」


どうかな? と尋ねられてヒカルは黙りこくってしまった。

間違っていたからでは無い。アキラが言ったことが図星だったからだ。

もちろんはっきりと自覚していたわけでは無い。むしろそうかもしれないと思うたびにわざと見ないふりをしていたような節がある。


「だって……おまえじゃん」

「うん」

「他の誰でも無いおまえなんだぞ」


ヒカルの声は悲痛だった。


「ぼくだってキミだった。他のだれでも無いキミだったんだから」


アキラにしても悩まなかったわけでは無い。けれど自覚してしまった以上無かったことには出来なかったのだ。


「まあ、でもキミにその気が無いなら一生黙っているつもりだったんだけど、どうやらキミは恋人募集中らしいし、しかもそれをわざわざぼくの目の前で言うし」


だからこれは申し出ても良いということなのかなとそう解釈したのだとアキラはヒカルに言った。


「で、どうする? ぼくはキミが今まで付き合って来た女の子みたいにふわふわの可愛い格好をすることは出来ないし、華奢でも柔らかくも無い。これからも言いたいことはずけずけ言わせて貰うつもりだけれど」


それでも良かったら付き合ってみるかいと言われてヒカルはちらりとアキラを見た。


「……そもそもおれ、おまえに『可愛い』なんて求てねえし」

「そうか」

「口の悪いのがフツーだから、言わなくなったら気味悪いし」

「そうそう、それと碁では間違い無くキミを満足させてあげられると思うよ」


にっこりと言われてヒカルは噛みつくように返した。


「逆だろ、それ! おれじゃないとおまえが満足出来ないんだろうが!」

「そうとも言うね」


で、結局の所どうするのだと重ねて尋ねられてヒカルは深く眉根を寄せた。


「おれと付き……合う?」

「うん。いいよ、どこに付き合えばいい?」


微笑まれてヒカルは情けない顔になった。


「嘘だよ、ごめん。そしてありがとう」


アキラが手を伸ばしてヒカルの頬に触れる。


「キミの恋人になれてとても嬉しい。キミもそうならいいんだけど」

「おれは――」


触れて来た手に頬ずりするように目を閉じて、それからヒカルはその手をぎゅっと握り締めた。


「おれはさっきまでフシアワセだったけど、今最高にシアワセになった。すっごく嬉しい」


これからよろしくと言うヒカルの顔は、言葉に偽り無く嬉しそうに微笑んでいて、アキラはほっと安堵したような表情になった。

ヒカルが自分を好きなことを前提に切り出したけれど、そうで無い可能性も考えていたからだ。


「じゃあ取りあえず、恋人として和谷くんの代わりにキミの洋服選びに付き合おうかな?」

「いや、それはいい。マジ勘弁。っていうか、碁会所デートって言ってただろうが!」


途端に真顔になって言うヒカルに、アキラは可笑しそうに笑った。


「そうか、だったら初志貫徹で。でも覚悟しろ、いつかキミをぼくの趣味で染め変えてやるから」

「それだったらおれの方こそ、おまえをおれ色に全部塗り替えてやるよ!」


そして顔を見合わせてくすっと笑う。


まだぎこちない。でもこれが恋の始まり。


カフェを出た二人はいつものように軽口を叩きながら碁会所に向かい、けれどその手はそっと触れあって、それから思い切ったようにしっかりと固く握られたのだった。

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いつもはヒカルがアキラを口説きますが、たまには逆でもいいかなーと。

疑う方はいないと思いますが、ちゃんとヒカアキですよ〜。



2016年04月01日(金) (SS)君の嘘

進藤は嘘つきだ。

一見単純そうでいて、平気な顔で嘘をつく。

それもバレバレの嘘では無く、さらりと本心を隠すようなことをしてのけるのだから全く持って油断がならない。


「キミはとんだクセ者だ」


桜の散る中歩きながら、ぼくはため息をついて進藤に言った。


「何が? おれおまえになんかしたっけ?」

「ぼくにじゃ無い。さっき古瀬村さんに午後の予定を尋ねられて指導碁が入っているって言ったじゃないか」

「ああ、だってああ言わないと強制的に昼飯奢ってくれちゃいそうだったから」


週間碁の取材ということで二人揃って棋院に出向いた。

近くある棋戦についてインタビューを受けて、何枚か写真も撮り、さて終わったという所で午後の予定を聞かれたのだ。


『あー、すみません。午後はおれ指導碁が入っちゃってて』

『そうなんだ、塔矢くんはどう?』

『こいつも確か指導碁入ってたと思いますよ。おなじみさんの』


ぼくが答えるより先に進藤が答えていた。


『なんだ残念だなあ、たまには食事でもしながらゆっくり話を聞きたいと思ってたんだけど』

『また今度奢ってください。あれ? もちろん奢りですよね?』

『奢り、奢り。まったく進藤くんには敵わないなあ』


ぼくが口を開く隙も無く会話は進藤によって終わらせられた。

もちろん本当は彼にもぼくにも午後の予定など無かったのだ。


「このペテン師めと思った。キミはどうしてああも平気な顔で嘘がつけるんだか」

「別に悪意のある嘘じゃないからいいだろ。昼飯奢って貰えるのは嬉しいけど古瀬村さん話長いし、行ってたらおまえと打つ時間なんて無くなっちゃうし」

「それはそうなんだけど」


あまりに嘘が上手過ぎるのが嫌なのだ。


「つか、おまえが下手過ぎなんだよ。嘘も方便って言うじゃんか」

「ぼくは子供の時から嘘をついてはいけないって言われて育ったんだ」

「あー、出たよ、おぼっちゃま発言」

「別に……人としてごく当たり前のことだろう」


大袈裟に肩をすくめられて、腹が立つのと同時に悲しくなった。

ぼくが進藤の嘘を嫌いなのは、ぼくに対してもきっとあんな風に嘘をついているんだろうと思うからだ。

さらりと平気な顔で本心を隠す。こんなに近くに居るのに決して心の奥底までは踏み入らせない。


「バカだな……ぼくは」

「は? なんだよ唐突に」

「キミみたいな嘘つきをこんなに好きでバカだなって」


ざっと風が吹いた。

正面からの風は桜の花びらを散らして一瞬の花吹雪を目の前に繰り広げる。

しばし見とれていると進藤がぼそりと言った。


「おれは好きじゃ無い。おまえみたいな頑固でクソ真面目で融通の利かないヤツは」

「――うん」

「世渡り上手そうなイイ子のくせにコミュ障だし、綺麗な顔して暴言吐くし」


冷徹で鬼で死ぬ程碁バカでと並べ立てる進藤にぼくは苦笑した。


「非道いな」

「非道くねーよ、本当じゃん」


さすがにひとことくらいは言い返してやろうかと彼を見てぼくはびっくりした。

進藤は顔から首筋から耳に至るまで、見える肌の全てが真っ赤に染まっていたからだ。


「ほんとおまえみたいなバカ、付き合ってらんねえ」


悪ぶった口ぶりで、でも赤くなっている自覚があるのか必死で顔を背けている。

そんな進藤を見つめる内に、ぼくの口元は次第にゆっくりと緩んでいった。


「キミ……」


(訂正)


「なんだよ!」

「キミがぼくを嫌いでもぼくはキミが大好きだよ」

「ばっ――」


バカじゃねーの、バカじゃねーのと繰り返しながら、けれど一層濃い赤に肌が染まる。


(進藤は嘘が上手なんかじゃ無かった)


少なくともぼくの好意に対しては嘘つきではいられないのだと、どんどん色濃くなる進藤の横顔を見つめながら、ぼくは至極幸福な気持ちで再度「好きだよ」と彼に囁いたのだった。


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エイプリルSSです。

ヒカルは嘘が上手そうだなって。でもアキラの不意打ちには弱そうだなって。


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