【注意書き】
これはとある所で拝見した「離婚ケーキ」なるものに刺激されて書いたSSです。少々ブラックですが笑って許してくれる方のみGO↓
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他の全てのことには難色を示した塔矢がウエディングケーキにだけは妙に乗り気な態度を見せた。
「ぼくが作るよ」 「え?マジ?」 「うん、芦原さんにずっと料理を習って来ているだろう?」
さすがに来てくださる方全員の料理を作るのは無理だけれど、ケーキくらいなら作れるからと、だったらおれも既製品よりも塔矢の手作りの方がいいので二言は無かった。
「でも意外だなあ、料理はともかくお菓子の類は作らないかと思ってた」 「面白いんだよ。マジパンとか飴細工とか図工に通じるものがあってね」
一度大きなものを作ってみたかったんだというのでそれじゃあと口出しは一切しないことにした。
「でも一応おれ達っぽいヤツにしてくれよな」
少なくとも碁盤と碁石のケーキだけは勘弁と言ったら塔矢は苦笑して「わかってる」と言った。
「ちゃんとぼく達の結婚式に相応しいケーキにするから」と、でも驚かせたいから当日までどんなものを作るのか秘密だと言われてその日を楽しみに待つことにした。
そして当日、内輪だけでイタリアンレストランを貸し切って行われた披露宴で、いざケーキカットという段階になった。
「ウエディングケーキは新夫であられる塔矢アキラ八段自ら作られました」
盛大な拍手と共にワゴンに乗せられて現われたケーキを見て、会場はいきなりしんと静まりかえった。
「あの…塔矢サン?」 「どうだ、いい出来だろう?」
おれ達の背を遙かに超える三段重ねのケーキは淡いピンクのクリームで彩られとても素人が作ったとは思えない素晴らしい出来だった。
ただその天辺。
一番上に乗っている新郎新夫の人形が通常では有り得ないものになっている以外は。
向かい合い、互いの心臓にぴったりと銃口を突きつけた菓子の人形はどう見ても新郎新夫では無くて、果たし合いか決闘シーンにしか見えない。
しかもなまじおれ達にそっくりに作ってあるので笑うに笑えないものがある。
「これ…なんでこんなことになってんの?」 「だってぼく達は一生戦い、競いあって行く相手なんだから―」
こうするのが相応しいかなってと邪気なくにっこりと言われておれは力が抜けそうになった。
「いや…でも」 「ぼくの力作に何か文句でも?」 「いや…無いです。大変素晴らしいと思いマス」 「よろしい」
その後ケーキは無事にカットされ、配られて皆で食べたのだけれど来ていた参加者は全員微妙な顔つきだった。
(当たり前だ)
だってこれじゃ愛を誓う、幸せのウエディングケーキじゃなくて破局した愛の「離婚ケーキ」にしか見えないんだから。
最後まで残った菓子の人形は誰も欲しがらなかったので記念に取っておくことになった。
本当につくづくおれ達らしい。
そうは思って見たものの、おれは式の間中、おれ達の将来が見えたような気がして涙が溢れて止まらなかったのだった。
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えーと、これは某▲さんのサイトの日記にあった「離婚ケーキ」なるものに刺激されて書いてみちゃったものだったのでした。(ああ、日本語変)
すみませんすみません。
とにかく本当にすみません。
誰に謝っているのかもう既にわかりませんがとにかくもう謝るしかないような(^^;
でもこのケーキ、私大変気に入りました!ブラックだけどああいうノリは大変好きです。ということで、▲さん、書いちゃってみましたー。あまりブラックになりませんでしたがご容赦ください。
(とほとんど私信ですねこれ 汗)
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