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2001年09月28日(金) 恐れて、ひるんで、とらわれる

アメリカに行くとなれば無邪気にラルフローレンを
身にまとう人気先行のポピュリストの威勢の良い言葉は、
時折誰もが付きまとわれる悩みに対して余りにも能天気な
答えを提示しているように思う。

偶然なのだと思うけれど、最近「生きる意味」について
考えをめぐらせている友人が何人かいる。例外なく、物理的
には(傍から見て)満足のいく生活を送っている人達だ。
余りにも青臭くて直截的で口に出すことさえ憚られるように
思うけれども、この問いに対しての答えは結局自己満足で
終わるしかないように思う。自分をうまく納得させる
レトリックを見つけられるかどうかなのだと思う。
僕自身はこの問いと正面からぶつかることを避けてきた
けれど、そろそろ逃げまわっているわけにも行かなくなって
来たようにも思う。

テロ事件のあった日に現場に居合わせた父親は
帰国したのちある人からこう言われたそうだ。
「生きていればいいんだ、生きていれば」


2001年09月12日(水) 悲しみと怒りと無力感

今回の惨事について、今は語るべき言葉が全く見当たらない。
何を言っても、無意味にしか思われない。

衝突の瞬間を繰り返し垂れ流すテレビ局には、
そして見出しのインパクトを競い合う新聞には閉口だ。
事件の背景や方法は今の僕には瑣末なことだと
思われてならない。

ただ悲しみと怒りと無力感を感じることしか出来ない。
一人でも犠牲者が少ないことを、そしてこれ以上の惨劇が
起きないことを、人類にはあと少しばかりの理性は残っている
ことを、そして人間は強くやさしい存在であるということを
信じていたいと思う。

現実に起きた衝撃を目の前にしては、
どれも奇麗事にしか聞こえないのかもしれないけれど。


2001年09月09日(日) 最北のユースホステル

金曜日深夜帰宅。
疲労が溜まっていたのでバタンキュー状態。

しかし翌土曜日、7時半に起床。
旅の最中はこの時間には起きていたため体が
反応してしまったのか。体は嘘をつかない。
この書き方、どうもいやらしい・・・。

少し二度寝をして午後から大学近くへ出かける。
伸びきった髪を切るために。
久しぶりに都内を歩くと、今まではなんとも
思っていなかった人の流れに違和感を覚えた。

何を皆急いでいるのだろう?
こんなにもたくさんの人がいたんだっけ?
なんでこれほど騒々しいのだろう?

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今朝、朝刊を何気なくを読んでいると日曜版の記事紹介が
目に止まった。 『旅する記者−踊る島−』


「あれに違いないな」
確信を抱いて日曜版を探す。
やっぱり。

「ユースホステル(YH)」と聞いてもよく知らない人も多いに違いない。
男女別相部屋形式の若者向けの宿で、価格も割安。
かつては若者の旅の定番だったが、歌を歌ったりするミーテイングへの
参加や見知らぬ人との相部屋というのが今は流行らないのだろう、
その存在を知る人はもはや珍しくなってしまったようだ。
知ってはいても実際に利用したことのある人はさらに少ないであろう。
実際、1972年には63万人いた会員も2000年には13万人まで減少した。

YHもニーズに合わせて変化してきていて、ペンションのような洒落た
建物にしたり、食事の豪華さを競ったりしている。かつては強制参加
だったミーテイングも今では観光案内程度にしている所がほとんど。

かくいう自分も中学生頃からその存在は知りながらも、実際に利用する
のには二の足を踏んでいた。初めてのユース体験は大学2年の正月、
今は無き長崎浦上が丘YHだった。

それまでの僕の旅のスタイルは一人旅で、宿泊は安く上げるために
夜行列車かフェリーと言うものだった。けれど、夜行やフェリーでは
連泊が続くと体力的にきついし、何よりいくら一人旅とはいえ3日も4日
も人と話さないとさすがに頭がおかしくなってくる。
YHはこうした問題をすべて解決してくれる理想的な宿泊施設だった。
この夏の旅でも僕はよくYHに宿泊した。
利尻島、屈斜路原野、美瑛、大阪・・・。

この業界では「日本3バカYH」なる言葉がある。
利尻グリーンヒルYHのヘルパーさんいわく「北海道ハジッコ系」の
桃岩、襟裳岬、岩尾別の3つのYH。

この3つの中で、この夏僕の利用したどのYHでも話題に上ったYH、
それが利尻島の隣、礼文島にある「桃岩荘YH」だ。


なぜ話題になるのか、その詳細は今日付けの朝日新聞朝刊日曜版を
参照して欲しい。毎年秋には東京と京都で桃岩YHの東京大会が
開かれるそうだ。東京ではコマ劇前で放吟し、京都では鴨川に
飛び込むのだそうだ。もはや桃岩の飛び込みは京都の秋の風物詩と
なっているとか。卒業までに一度は訪れたいYHだ。

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今週号の雑誌『AERA』には「ネットに日記を公開する人の自意識」なる
記事があるようだ。『AERA』はタイトルに興味を持って読んでみても、
内容に失望することが多いのでさほど期待はしていないが。
でもまあ、それはそれで雑誌の広告としては成功ということに
なるのだろう。








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