| 2003年10月11日(土)
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ことばひとつに込める想い |
自他称「不良ゲージツ家」のこのあたくし。 日記でははっちゃけておりますが、日々の鍛錬を欠かしているわけではございません。 (「あばれはっちゃく」を知らない人たちは、おうちの人に聞いてみよう♪)
最近、某大手メルマガ配信サイトに行っては、雑学マガジンを配信してくれるところに 次々と登録し、毎日のように届く、どうでもいいような話を濫読するのが日課となっている。 おいおい、お嬢さん・・・・お前さんにはやることいっぱいあるんでないのかい?? 江戸前のオッサンにそうツッコまれるのを覚悟で、趣味に突っ走っていくこの逃避性を オーアエなんかは「不完全だ( ̄^ ̄)」と言ってバカにするだろうが、 いやはや、どうして。文芸人には欠かせない、ひとつの「仕事」みたいなもんなのだ、これだって。
昨夜遅くに、色紙を注文してくださったこうき君のママから、メールでの連絡が入る。 速攻で返事を出しておく。まだまだ決められないよぉ〜・・・・とのことだった。 ちょっと胸を撫で下ろした。 実は、送った中にはピンと来るものがないのではないか・・・・?と懸念していたフシもあるからだ。 出揃った歌は、全部で10首。プラスαでいくつかことばを変えたオプションも合わせると 15首くらいを送ってある。
ありがたいことに、どれもこれもいい! との殊勝なお言葉に、あたくしは舞い上がりそう。 昨日、送ってくださったメールには、どうにかこうにか3首まで絞り込んだ旨が書いてあり、 どれもこれも自信を持って作ったものだけれど、 1つだけ、自分的に「これはなぁ〜」(多分、ないだろうなぁ〜)と思うのが その最終選考に引っかかっていて、かなり驚いた。
だってよ? ここだけの話、最終的にこちらから出した質問の答えだけを見て、 その答えの中から更に抜粋したキーワードにしかひっかからないような、実に単純な歌だったのだ。 でも、それがこうき君のママにとっては、心の琴線に触れたのであろう。 「私の気持ちを代弁してくれている!」とのことで、ご主人と色々ご相談なさっているそうだが 彼女が気に入って最終選考まで残したのだそうだ。
世の中、わからないよなぁ・・・・。 色紙に載るかどうかもわからない歌でも送ってみるもんだな・・・・そう思いましたよ。 凄い数の歌壇や結社がある中、どこにも属さないで一匹狼を貫き通しているあたくしは、 そのカラーに染まりたくないという気持ちの一方で、 「短歌」という形式が、もっと身近であってもいいんじゃないかなぁ・・・・とも思っている。 歌壇や結社に在籍すれば、それなりのハクも付くことだろうが、 そんなものよりも、やっぱり「あたくしのことば」これを大事にしたい。
「あたくしのことば」を次々に輩出するには、どこかからヒントや素材を盗んでこなければならない。 それを十二分に加工して、熟成させ、何度も何度も自分で使ってみて、 初めて「あたくしのことば」になっていくのだ。
その為には、日常生活を送るにあたって、何の役にも立たないムダ知識を得るために 「トリビアの泉」を毎週欠かさず見るし、上記のメルマガを濫読するのもその一環。 ありふれたことばでも、注釈ひとつで、受け手の見方が変わるので、とっても便利なのだ。
ちなみに、あたくしがこうき君にお送りした歌の中で、生き残った「意外だ・・・・」の作品はこれ。
転んでも泣いていいから立ち上がれだから三倍笑顔を見せて
そんなあたくしに、さっき、絵梨佳ちゃんのママからメールが届きました♪ あたくしにとって、こういうのほど嬉しいことはありません。 お取引が終了したら、そこでバイバイ・・・・というのはあまりに悲しいし寂しすぎるので、 よろしかったら、成長記録とか、親バカ通信とか、何でもいいですので、ご連絡、くださいね〜♪ と、呼びかけ続けている。 実桜ちゃんのママはそれに応えてくれて、たまにメールを頂戴する。 読んでいると、あったかい気分になれる。 今回届いた「絵梨ちゃん通信」もまた、ギスギスしたあたくしの心をあったかく包んでくれた。 ママにしかわからない細かい成長の足跡なんかが、ちょこちょこっと書いてあるだけで 嗚呼、色紙をお贈りできてホントに良かったなぁ・・・・と思える。 色紙の製作中にはまだハイハイしか出来なかった子が、その色紙が出来上がって到着し、 しばらく経った頃には、ひとりでたっち出来るようになる・・・・という、 自分の周りには全くない現象を、堪能させてもらっているのだ。 あの時、自分が込めたことばひとつひとつを思い出す。 次の「絵梨ちゃん通信」が楽しみになりました♪
さて、話はがらりと変わりまして、昨日の日記。 早速反応を示してくださった方がいて、その方、何と三重県の出身だそうで、 正に「関西寄り東海人」なわけなのですが、更にその中から三重県人を見つけるには!? という書き込みを頂きまして、とても面白く拝見しました。
「ことば」には方言も含まれ、それは「訛り」の良さであったり、その地方でしか通じない 謎の単語であったりと、実に様々だが、たった数十kmくらいしか離れていない お隣の県でも、使うことばは全く違っていたりする。 イントネーション次第で、そのことばの響きが柔らかくも厳しくも聞こえるものだけど、 謎の単語に及ぶと、もうイントネーションや訛り云々では説明のつかない語句が多々登場し、 田舎モノはそれが当たり前だと思って使うから、地方都市及び東京モノにはバカにされるのである。
この日記でも、方言であるとか訛りであるとかについては、昔から数多く触れてきたけれど、 この方の書き込みの中に、「むむむ?」と思う方言があったので、ご紹介したいと思います。
一般的に「髪を(ゴムなどで)結ぶ」というのを、うちらは・・・・そうだなぁ、 「しばる」とか「結(ゆ)う」、「くくる」とか言うのだけど、後者は大阪では通用しないらしいのだ。 うちらも小さい時とかに、
「なぁなぁ、髪、結(ゆ)って。」
「あの子、綺麗に髪、結っとるねぇ。」
などと言っていた覚えがある。もしくは、くくって・・・・であるとか。 おばあちゃんと同居している子などは、もっと徹底的で、 美容院のことを「髪結(かみい)さん」と呼称していたくらい。 うちのばあちゃんも死ぬまでそう言い続けていた。 乱雑にひとつ結びで行く時は、しばる・・・・と言っていたような。 まぁ、ビックリ!! じゃあ、髪をくくることを大阪では何て言うんだろう?? 目下、一番の疑問です。 東京では「結わく」が一般的な模様・・・・。もしくは普通に「結ぶ」。 最初、結わくって・・・・( ̄∇ ̄;)と思ったが、今こうして書いている文章でも、一発変換されるというコトは、 多分標準語なのだろう。上京したての頃は、このことば、凄く不自然に感じました。
多分、東海3県でしか通用しないことばもあるにはあり、これは名古屋文化の影響。 「ちんちんの湯」(グラグラと煮立っている熱湯)というのは、西へ行こうが東へ行こうが通じない。 そして、最も限定的なことばがこの地方には存在する。
他の料理で使われているのを聞いたことがない。正に限定言語!!! しかも、濃尾平野の人にしか通じない。凄い!! しかも、擬音!!(爆) 東は三河・・・・ひょっとしたら浜松人もわかるだろうか? 西は多分限界、関ヶ原であろう。山を越えるとことばが変わるからな(爆)。 三重県は南北に長いので、多分北勢地方の方ならわかるはず。南端はそこらへんだろう。 岐阜はというと、飛騨地方に入った瞬間、同県でありながらあそこは異国と化すので、 話すことばも文化も何も、独立国家みたいなもので、逆に日本海側から入ってきた 富山経由関西系の文化が多い。よって、通じるのは限界、北端美濃地方だろう。 愛知県は、別に調べたわけではないが、全般通じると思う。名古屋の威力が絶大だから。 ことばというものは、発祥の地からおよそ同心円状に同じような訛りや方言を含みながら伝播する。 名古屋発祥のこのことば。愛知県は網羅されていると考えておかしくないだろう。
ことばひとつに込める想い・・・・は様々だが、文芸人として、もっと掘り下げてみたい気もする。 音、響き、発声、発祥、意味、転生・・・・古都から伝わることばがどうしてそうなったか というのは、ことばを操る人間としてとても興味深い。
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