2003年07月12日(土)
肉体労働:第2回戦


約束通り、本日は座敷のエアコンを掃除しました。
自室のエアコンより、幾らか型も新しいので、解体するのに苦労しました(解体したのかっ!?)。


どうやら、サヨコは自力で出来るところまではやろうとしたみたいだけど、
ネジが硬くて動かなかったらしい。
とりあえず、脚立の上に昇って、あたくしはあれこれとドライバーの大きさを見ながら
こちょこちょと触っていたら、難なく、外のカバーは外れた。
コレで冷却機が顕になったので、掃除が出来る・・・・わけなんだけど、
肝心要のファンの部分は、狭くて拭き掃除も出来やしない。
と、あたくし、見つけちゃいました。別固定ネジ(爆)。
見つけちゃったら、はずします(爆)。
面白いように部品が取れて、ファンまで手が届くように・・・・。


嗚呼。
コレでまた、ヘドロの顔射の可能性がメチャメチャ高くなるではないか( ̄∇ ̄;)
そんなことを思いつつ、結構きつい洗剤なのに、ゴム手袋もしないで
素手でエアコンと格闘していた。


試運転で、残った洗剤液が案の定、噴出したけれど、顔や身体を直撃することもなく、
事無きを得たわけで・・・・(笑)。
同じ失敗を二度とするもんか( ̄^ ̄)


それよりも何よりも、今回ははずしたネジが昨日よりも多かったので、
どれがどこのネジなのかを忘れてしまい、バカみたいな苦戦を強いられた(爆)。


PC解体する時は、ちゃんと覚えているのにね・・・・。
あのマヌケな顛末は一体なんだったんでしょう??(笑)


とにもかくにも、無事に全ての部品を元通りに取り付け、
エアコンそのものもちゃんと稼動するのを確認した。
コレで動かなくなっていたら、サヨコに何を言われるかわかったものじゃない。

「あんたが触ると、すぐに何でも壊れる( ̄^ ̄)」

こう言われて育ったのだ、あたくしは。
今や、家族の中で一番器用なのは、実はこのあたくしだというのに、
あの親たちは、あたくしが物を破壊する天才だとしか認識していなかったのだ。
全く以って失礼な話。


実家を後にして、上京し、とりあえず、一通りのことは何でもこなせるようになっていて、
・・・・って、実はそれ以前から、別に破壊王というわけでもなかったのに、
家ではこんな扱いを受けていて、あたくしは全く以って納得いかなかった。
家電が何か壊れると、いの一番にあたくしのせいにされたし、
泣いて抗議しても、それが常習化すると、狼少年ではないけれど、ほとんど信じてもらえなくなって、
やがて、自分のせいじゃなくても、抗議すること自体がバカバカしくなって
事件そのものを傍観するようになっていた。

あたくしだったら絶対に直せるかもしれない家電も、山賊「ダメだ」と諦めると
買い替えか修理に出されていったものだ。
あたくしはそんな我が家の様子を見ながら、バカバカしい・・・・そう感じていた。


あたくしは一人で暮らすようになり、家電の責任も全部一人で負うようになり、
やっと本領が発揮できる気がしていた。
テレビも洗濯機も10年間、1度も壊れることなく、今も尚動いている。
PCの調子が悪ければ、自力でどこまでできるかというのも、だんだん把握できるようになり、
その応用で物を直したり、動かなかったものを動かせるようにできるようになっていた。


ナグリで物を補正したり、作ったりするのも、現場でどんどん鍛えられた。
物を合理的に解体するのも上手になった。バラシの手伝いで、その技術が身についた。
親はそんなことなど知らないで、あたくしのことを未だに「破壊王」だと信じている。
あたくしは何も、役者としてだけで舞台に立っていたわけではない。
人手が足りなければ、照明さんの運び込みの手伝いもしなければならないし
大道具さんのバラシの手伝いや、現場組み立ての部品搬入の手伝いもしなければならない。
どこの木っ端を殴れば人形が外れるかとか、そういうのだって、やっぱり運動力学で
体と頭、両方で覚えたことだから、絶対に忘れない。
どことどこを固定すれば、最小限のネジ(釘、もしくは鎹)で済むかとか
そういうのも、感覚的にわかっていた。


小学生の頃の図画工作の成績は、はっきり言って、本当に人様に公表できたものではないが、
1〜2年に1回、誰も考えもしないような作品を造って、市展で表彰されるのだ。
誰もあたくしのことを理解してくれない中、こういうスパイスがあったから、
何とか生き永らえてこられたものの、
新しい物が手に入ると、親に信用してもらえないあたくしは、まず触ることを許されなかったし、
別に何でもかんでも粗雑に扱うわけではないのに、そういうふうに見られていた。


今回の肉体労働は、その長年の汚名を返上するのにいい機会となったわけだ。
PCを触るようになってから、あたくしがそこそこネジくらいは回せるのだというコトを
サヨコもわかってはくれていたみたいだけど、
昔年の悔しさが全て晴れた訳ではない。


確かに、今でも尚、お裁縫なんかではサヨコには絶対に勝てないし、
料理だって、プロの山賊に敵うわけがない。
しかし、あたくしは彼らの知らない顔を持っているのだ。
それは舞台に立っている時に限った話ではない。
縫い物が苦手なこのあたくしが、数mの布で以って定式幕を縫った事や、
自分の衣装を改良したりとか、そういうコトは知らないはずだ。
料理だって、オトコを落とせるレベルにいる。人に不味いと言わせないレベル。
力仕事や、ちょっとした機械系統にも不自由した覚えはない。
実は平均的にオールマイティー・オールラウンダーなのは、この家の中であたくしが随一なのだ。


その顔を見せないままでいるのは、その方がラクだからだ。
あたくしのことをずっと、ダメな子として扱っててくれればいい。
できない子として見做してくれていればいい。


彼らの知らないところで、あたくしは日進月歩を遂げていて、
彼らの知らない分野のこともできるようになっているのだ。


それを隠し通しているのは、都合の好いように利用されるのがイヤだからだ。


十数年間ずっと、あたくしのことを扱き下ろしてきたツケ。
1年に何度かしかない、特別な肉体労働くらいは手伝うけれど、
それが日常化したら、あたくしはつまらない女になってしまう。
今現在の実家の実情を知らないわけじゃない。
借金の山に、新規展開している店・・・・。
だけどあたくしは、一切首を突っ込まない。
できるものならやってみろと、高みの見物を決め込むのは、いつものことだから。
口出しはするな・・・・新しいことが始まる時の我が家での約束事みたいなものもある。

・・・・じゃあ、お前がやって見せてみろと言われた時に、あたくしは必ず昇華する。

山賊ほどバカな冒険家でもないし、サヨコほど保守的でもない。
山賊ほどハッタリはかませないが、サヨコほど消極的ではない。
物理的に、経済的に、メリットとデメリットを瞬時に計算することが出来る脳みそくらいは
培ってきたつもりだ。
山賊のように無茶はしない。サヨコのように弁が立たないわけでもない。


あたくしはあたくし。唯一の存在。
足が震えて舞台に立てないサヨコとは違う。
台本通りに話を進められない、奔放すぎる山賊とも違う。
あたくしはあたくし。唯一絶対の存在なのだから。

↑だから、上記の話全て、あの時代のやつも信用してくれないだろう( ̄∇ ̄;)

トホホだよ、全く(爆)。

あさみ


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