毎度。微熱が高熱になる日があったかと思えば、いきなり37.0℃を切る日もあったりと、慌しい5月とはさようなら・・・・心機一転のアサミンジャーでございます。本日、クレームをつけてやろうかと思っていたところ、市の運営委員会からやっとミュージカルのオーディション案内が届いた。封書の中身は、当日(実は今週の日曜)タイムスケジュールと、朗読用の抜粋台詞の用紙が2枚、そして、ミュージカルだけあって、簡単な課題曲の譜面が1枚入っていた。譜面が読めないわけではなかったが、今、我が家にある鍵盤モノの楽器といったら、ピアニカ(爆)しかない。で、あたくしは考えた。おぉ・・・・本日奇しくもオーアエ戦。あのクリニックには確か電子ピアノがあったはず。あそこで、大体の音階とリズムを取っておけば、後は、ピアニカでもリコーダーでも何でもいいから、初音を取れるもので音を出して、そこから歌い始めればちゃんと練習になるな♪と、あまちゃんなコトを考えて、受付を済ませるなり、いきなり電子ピアノのところで譜面を広げ、待合の人に迷惑にならないように、音の確認をしたりしていた。台詞はハナっから覚えるつもりはない。だって、朗読用と書いてあるのだから、書いてあるものを朗らかに読めばいいということになる。大体、オーディションの募集締め切りは5月の中旬だったはずなのに、こんなにも押し込んで、書類が送付されてくるには理由がある。ほぼ初見の状態で、どれだけ出来るかを試すためである。それは、どこのオーディションに行っても同じで、課題が当日手渡しされるところも珍しくはない。だから、こんな台詞は覚えても無駄というわけ。とりあえず、つっかえずに読めれば、まぁOKという感じ。そんなこんなで、やっぱり本日も30分近く待たされて、診察室に通される。最近、特にこれといって調子が悪いわけでもないので、オーアエの診察の杜撰ぶりも一入だ(爆)。最近、やれ顔が派手だの、スタイルもよろしいだの、あたくしに対する誉め言葉もだんだん誉め言葉ではなくなってきた( ̄∇ ̄;)今日も、わりと身体のラインがハッキリ出るような洋服を着ていたのだけれど、それを見るなり開口一番、自分の意見が正しいと言わんばかりに「やっぱりスタイルはいいじゃないか。」などと言ってのける。上等な挨拶を頂いて、へこむあたくしではない。すぐさま、臨戦態勢だ。「そう見える服だもんね( ̄^ ̄)」・・・・まるで、反抗期の中学生(爆)。で、先週のおさらいから入る。「あなたはどう見たって、顔も派手な方だし、スタイルも良い。育ちだって、ハタから見れば幸せな家庭なはずだ。父親に、例えば性的暴力を振るわれたこともない・・・・そうだろう?」「うん。」「( ̄∇ ̄;)(コケる) 直球で『うん』とか言うなよ。」「じゃあ、どう答えればこの場合は面白かったっていうのよ。」「そういう問題じゃなくて・・・・素直すぎるだろ、反応が。」「そうなのよね・・・・これは自分でも気づいてはいたんだけど(笑)」「そうやって、大して擦れた感じもないのに、どうして自己評価がそんなに低いかが問題なんだ。」「だって・・・・。そりゃ、あたしは見ての通り幸せに育ったけれど、周りと全然合わなかったのよ。すっごく孤独だったわ。」「孤独・・・・ねぇ。それって、親が自分のことを見ててくれないとか、例えば『パパ〜、ママ〜!!』っていう寂しさから来るやつか?」「全然違う。確かに両親は共働きだったし、始終あたしの傍にいたわけじゃないけれど、おばあちゃんがいたからね。小さい頃は、おばあちゃんにもたれっきり。特にそれで不自由はなかった。」「で、孤独っていうのは・・・・?」「おとんとおかんの価値観が真逆だってことよ。おとんの交友関係っていったら、ヤクザとか警察とか水商売とかそういうのばっかだけど、おかんは、カタギの人ばっかでしょ?今から思うと、なんであの二人が結婚したのか、ホントそれがまず以って不思議なわけ。」「それで?」「多分、あたしは『山賊』寄りなんだろうなぁ。周囲の友達と全然合わないのも、子供と一緒にいるより、大人の世間話を聞いてる方が楽しかったのよ。」「要するに無邪気さが全然なかったってわけだな。」「ぶっちゃけ、そういうこと。『無邪気さ』って何だか作られたもののような気がしてさぁ、そうやって、『子供らしく』してる子たち見ると、ムカムカしてきて・・・・。」「自分だけ、賢いと・・・・そういうふうに思ったわけだな。」「認めたくないけど、そうよ。」「それが、どうして『孤独』に繋がるっていうの?」「周囲の子と合わせようとすると、無理が生じるでしょ?無理が生じると、疲れるでしょ? そうすると一人で遊ぶことに没頭するじゃない?まぁ、あたしの場合、モノカキに集中してたわけ。この時点で凄く孤独なわけだけど。で・・・・書いてるだけだと暗い子になっちゃうからってんで、芝居の道に突っ走り始めたの。所謂『消去法の人生』ってヤツよ。」「嗚呼・・・・なるほどね。やっぱりキミは山賊寄りだよ。山賊になったほうがいい。」「でもね、あぁも極端な二人を見ていると、どっちについていいのかわからないことが今でもたまにあるのよ。小さい頃なんか、どっちの味方をしていいのかわかんなかったもんね。故に、孤独。ひとりぼっちよ。」「ヤクザとカタギなら、あなたは絶対、ヤクザな方を選んだ方が無難だよ。」「やっぱ、そう思う?」「だってそうだろう? これだけ条件が整ってて、カタギで収まっていられるわけがないじゃないか。こう、内々に煮えたぎるものを今すぐにでも昇華させないと、勿体無いよ。」「まぁ、努力はしてるけどね・・・・」「いや、まだまだだ。あのニセ交代人格とかがちゃんと暴れない限り、あなたは完全に昇華したとはいえない。」「そういや、最近出てこないのよね。」「他の3人もか?」「う〜ん・・・・何だか、グルグルしてて気持ち悪いのよ。」「発作が出ないと、アイツも出てこないか。」「その発作が最近出ないのよ。予期不安の予期不安程度で治まってて、頓服を飲めば、何とか凌げる程度だし。」「つまんねぇ・・・・(-。-) ぼそっ」「医者ならそういうこと言わないでよね。」「ほらほら、前みたいに『オーアエ殺害劇場』とか出てこないの??」「出したくねぇよっ!! それにね、今はそれどころじゃないんだ。」「何だよ?」「ミュージカルのオーディションがあるの。受けるからには主役とか取りたいし。」「なぁんだ・・・・芝居かぁ。地下室で化けるとかいうやつだな♪」「主役取りたいなんて・・・・人前で言ったことなかったよ、今まで。」「ほほぉ♪ でも、あなたの大学なら色々といたんじゃないの? 面白そうな人たち。寺山修司系とか、体中に金粉つけちゃったりとか(笑)」「あぁ、いるにはいたけどね・・・・。」「孤独なら、そういう人たちの仲間になればよかったじゃないか。」「ムリよ。」「どうしてだ?」「あの人たちは、集わないの。ひとりなの。だからあたしも思った。・・・・私は私。真似してまで仲間なんか欲しくない。完全オリジナルが一番だって思ったの。」「へぇ〜!! なるほどなぁ!!」「それでなくとも、いつも誰かと比べられるような環境にいたのよ。ダブルキャストとかね。だから、完全にオリジナルな状態でいないと、誰も使ってくれないのよ。」「キミは、結論としてどっちがいいと思ってるんだ?」「・・・・そんなの、ヤクザの方に決まってるじゃない。」わかってたんだ。小さい頃から薄々と。自分はカタギには向いていない。公務員、サラリーマン・・・・多分あたくしには縁がない。今日は、かなりの本音を普通に吐いてきた。例えば・・・・「主役が獲りたい」今まで、こんなこと、思ったことはあったかもしれないけれど、他人の前で口にして言ったことはなかった。結果、芯を張る芝居は何本か恵まれたけれど、それはあたくしが口に出して希望した結果ではなく、あたくしのキャラクターがたまたま役柄と合致したという結果に過ぎない。3年というブランクが、欲求の塊となっているのならそれもよかろう・・・・。だから口に出したのかもしれないし。ひとりがいいと思いながら、本当は孤独に押し潰されてしまいそうだったこと。これもそうだ。ひとりの方がラクなのは、今でも変わらないけれど、叩き込まれた辞書には「唯一の人」という意味での「ひとり」が求められた。他に代用の効かない、たったひとつのオリジナルになれと。そこで一時的に「孤独」が遠のいた。・・・・錯覚だったが。つまらない意地で、その「オリジナル」とやらを追いかけてきたけれど、意地を取っ払えば、寂しくて仕方のない、剥き出しの自分がいたというわけ。認めたくはないけれど、これも事実なので、記録しておかなければならない。カタギとヤクザ、どっちに付きたいかというのも、またそうだ。本来持っている性質は、ヤクザな方なのだ。しかし、父親が何か新しいことを始める度に、カタギの母親は思いっきり素直な方法で嫌がる。子供のあたくしが見ても、意見の決裂がハッキリとわかるほどで、あたくし的には、常に新しいものを追い求める山賊の方が面白いと思っていたのだけど、敵を少なくするために、サヨコの逆鱗に触れぬよう、大人しくだんまりを決め込んできたのも事実。ここに歪みが生じるのは、極々当然のことかもしれない。確かに山賊は向こう見ずで、カタギの人からしてみればとんでもない発案を次々にこなして、その分、成功も失敗も沢山してきている。あたくしは自分が、ヤクザ的性質を持っていると知りながら、カタギを装い、敵を少なくしようとした。当然、味方など誰一人つかないことになる。敵がいないのだから。そして、オーアエに究極の一言を言われる。「話を聞いていると、あなた、いつの時代も必ずライバルがいるよね。」「・・・・当然です。競争相手がいない勝負は面白くありませんから。」誘導尋問的ではありながら、ついに本音のコアを吐いてしまった。自分から作ったライバル、他人から勝手にライバルにされてしまったライバル、確かに、いた。常に、いた。今は・・・・いない。闘う相手は、自分自身のみになってしまって、行き詰っているようだ。くだらないが、比較されることに耐え得る自分を創ろうとして、その比較対象に押しつぶされることも少なくない。人の前に立つ時は、常に完全な武装が必要となる。それが、真冬、朝美、一平というわけ。闘う相手が自分自身の場合、彼らは一体どうすればいいのか、多分それがハッキリしていないようだ。自分でもわかる。ライバルがいないことで、戸惑いが生じている。しかし武装は解除されていない。あの3人のうち、誰が陣頭を採っているのかはわからないが。素であたくしは動けないので・・・・選択肢が沢山あると、困って泣いてしまうので日常生活には向かないのだ。それを何とか成立させているということは、誰かが発動しているということになる。オーディションに行けば、ライバルはいっぱいいるだろう。果たしてそこで、負けて帰ってこなければならなくなるか、それとも凱旋することが出来るかそれはまだわからないが、相手は多分物凄い武器を持っている。↑3次元のベクトルの悲しさ哉・・・・笑い事ではないのだ。実際に、送られてきた書類は、どう考えても主役「以外」の役のためのものだったからだ。これを覆すには、現場に出向くしかない。さぁ・・・・これから戦争が始まる。