####【みぃ♪の閑話休題】####
2017年はやっと勉強から解放され、自由を謳歌しました!映画も久し振りにたくさん観た! 時々、blog+twitter書いています☆  

2003年05月13日(火) 『小さな中国のお針子』

1971年、文化大革命最中の中国。
医者の両親を持つ、ルオ(チュン・コン)と、マー(リィウ・イエ)は、反革命分子の子供として、山奥の農村で労働の“再教育”を受けることになる。
町の生活とは掛け離れた村の暮らしの中で、2人は、仕立て屋の孫娘と出会い恋に落ちる。
お針子(ジョウ・シュン)は、2人が読み聞かせてくれるバルザックの小説に夢中になり、変わり始めていく。。。

以前、『山の郵便配達』を見た時にも、中国の山間の景色に圧倒されたけど、今回も、また息を飲むほどの景色に、ただただ見とれてしまった。

文革を土台にしてるわりに、政治的な流れも強く無く、また、男2人+女1人という設定から、三角関係絡みが中心かと思っていたら(単純…(苦笑))、決して恋愛部分だけを強調してる映画というわけではなかった。

しっかし、このお針子は、意外にしたたかな娘だったなぁ。
映画を見ながら、ふと、「もし、自分が、このお針子だったら…絶対、こんなに早く、すんなり片方の人を選ぶなんて出来ないっ」と思ったもん。

それなのに、お針子の心の動きの描き方がチョット弱いんだな…。
ルオを好きになっていく様子なんて、全然分からないのに、突然くっついてて「あれ?」って感じ。
その後、バルザックに魅せられていく感情も非常に弱い。

私は、お針子や村の娘たちが着ている洋服が、斬新なデザインに新調されていった様子と、お針子の気持ちの変化を、かけてるのかなぁと思ったんだけど…。
けど、ラストを、あのような、もってき方にするのなら、もっと、お針子の気持ちを強く出さないと…ルオとマー、2人の切なさが、な〜んか活きてこなくて、個人的には、ちと物足りない終わり方になってしまって残念。

ただ、1人の女性(お針子)から見て、2人の男性は、カナリ対極にある存在だった事は、もの凄く印象的でした。

ルオは、
(↓以下、ネタバレスクロール)
お針子が妊娠したことも、中絶してしまったことも、また、それをマーが全て知っていることも、何も
知らないんだよね?

お針子が、2人のどちらを深く想ってたかは分からないけれど、少なくとも、ルオよりも、マーの方が彼女を強く愛していたんじゃないかなぁ…と、私は思いました。

劇中の風景は素晴らしいし、モーツァルトのヴァイオリンも良いし、主人公の3人は、それぞれに魅力的だったけど、う〜ん、、、これは、映画ではなく原作を読むべきだったなぁ。

♪BGM♪〜『レ・ヴォヤージュ』by:クレモンティーヌ
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書き手: みぃ♪
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