Diary?
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恵比寿の写真美術館に、一週間のうちに二度行く。
一度目は21日の日曜日。マリオ・テスティーノの展示が最終日だった。 ぐるっとパスも使えることだし、まあ一応見ておこうか、くらいの感じで。 実際、展示されているのはどこかで見たことのあるポートレイトが多くて、マドンナやらストーンズやらロイヤルファミリーやら超有名どころばかりであった。感想は特に無し。強いて言えば、ケイト・モスってやっぱりいいよなあ、うん。 せっかくだからと、別料金で地下の「ミッション:フロンティア」という展示を観てみたら、これがなかなか面白かった。体験型のメディアアートや、オタキングの「王立科学博物館」シリーズ、以前ICCで観たことのある全方位球状写真「パノラマボール」とか。予想外に楽しめた。
二度目は昨日、26日の夜。「オランダの光」の上映。 思い起こせばここのホールではけっこう映画を観ている。「チベットの女/イシの生涯」「式日」「ワー!マイキー」「雲 息子への手紙」。 …統一性は全く無いが、いつもいい映画をやっているのにガラガラなので心配だ。都立だから大丈夫なのかな。唯一満席に近い状態を目にしたのはマイキーだった。
「オランダの光」は、フェルメールをはじめとするオランダの画家たちが描いた、独特の光についてのドキュメンタリー。あの光についていろんな人たちに話を聞いているのだが、いきなりヨゼフ・ボイスとかジェームス・タレルなんていういかにもアヤシゲ(失礼)なアーティストが登場してのけぞった。低地で山がなくて水辺で天気がころころと変わる、そんな地理条件であの光、あの空、あの雲が出現するらしい。地平線までびっしりと積乱雲で覆われている様は、一度は見てみたいなあと思う。あと、現代の若いオランダの現代美術作家が言っていた言葉が印象的だった。正確な記憶ではないけれど「イタリアの絵は物語を、スペインは独特の情緒を描くけれど、オランダの私達はただ見て描くだけなのです」というようなことだった。その若い画家の絵は全くの抽象で、デ・クーニングの流れかなと思うのだが、それにしてもフェルメールやレンブラントなどという歴史を背負って、現代で絵を描いていくのはなんだか大変そうだなあと思った。
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