びっと日記
びっと



 「砂漠の王と漂流王、どちらが強いのか?」

 本題に入る前に、一言お詫びを。
 この日記は、私自身のPCの環境(IE5.5、XGA、文字サイズ最小)にあわせて作成されているため、読んで下さっている方の環境によっては、改行位置などがズレることがあるかもしれない。「どうもこの日記は読みにくい」という方は、文字サイズだけでも最小にしていただけると、だいぶ読みやすくなると思う。拙文なれど、もうしばらくお付き合いいただけると、大変ありがたい。

 では早速、今日のお題を。このところどうも真面目くさった内容が多かったので、今回は少し肩の力を抜いた話題でいこうと思う。
 和製ファンタジーのメディアミックス展開の草分けであり、TRPGを題材にしたゲーム小説というジャンルを確立した「ロードス島戦記」。多少なりとTRPGをかじったことのある人間ならば、この作品を知らぬ者は少ないだろう。今回はこの作品の話。あれ? びっとはグループSNEがキライなんじゃないかって? そんなことはない。クリスタニアとかは結構好きだ。…まぁ確かに、どーでもいい作品も多いんだが(笑)。
 では、今日はロードス島戦記の書評…ではない。既にそれはあちこちでされているだろう。今回の私のネタは、表題のとおりである。つまり
「砂漠の傭兵王カシューと、黒衣の騎士アシュラム卿は、どちらが強いのか?」 である。
「そんなもの、小説でもリプレイでも結果は出てるじゃないか」
とお考えの方。しばしお待ちを。今回は「ストーリー上どちらが勝ったか負けたか」とか「二人の立場や精神性や主義が云々」という話ではない。
 ただ純粋に「二人を同じゲームのキャラクターとして比べたとき、どちらが本当に強いのか?」というとてもくだらない話なのだ(笑)。

 カシューとアシュラムの一騎討ち。これはリプレイでも小説でも登場する、ロードス島戦記最大の山場の一つである。ロードス島最強の戦士は誰か? それを一騎討ちで決めようというのだ。しかもその前には、魔龍シューティングスターとの一戦というオマケ付き。盛り上がるのも必然というものだ。そしてこの後、TRPGでは「観戦モード」なる悪癖が蔓延ることになる。っていうか、水野氏のリプレイには観戦モードのない作品がないのだが(笑)。
 では、公平さを期すために、二人が真っ向勝負する可能性のある3つのゲーム、一つ一つについて検証してみよう。
 まず何よりも、これは「ロードス島戦記」なのであるから、まずは「ロードス島戦記TRPG」の世界で勝負してもらおう。これについてはリプレイ版ロードス島戦記2巻のクライマックスで、かなり詳しく触れられている。
 第一に、二人のレベルだ。はっきり書かれていないのだが「二人合わせて、攻撃回数が10回」などという記述が見える。かなり高レベルであることは間違いない。
 さて、クラスシステム制の「ロードス島戦記」だが、考慮すべきなのはレベルだけではない。そう、アイテムである。
 カシューはこの時、魔法のバスタードソード「ソリッドスラッシュ」(相手の防護点を無視してダメージを与える)と魔法のラージシールド、魔法のプレートアーマーを着ている、と記述されている(ちなみにこの時、GMは「カシューはシールドを捨てて剣を両手持ちにするかも」と書いてあるが…両手持ち時のダメージ上昇を考えると、うまい手ではないだろう)。
 逆にアシュラムは、ベルド王から受け継いだ魔剣「ソウルクラッシュ」(相手の精神点にダメージを与える)と魔法のスーツアーマー「シャドウウィルダー」(防護点とともに防御スキルも上昇する)を装備している。
 さて、勝敗はどうだろうか? リプレイ中ではPCの一人が「カシューが有利だ」と呟くシーンがあるのだが…。

 以下続く(笑)。

 今日の科白。ちなみに本文とはまったく関係ない(笑)。

「官憲横暴?! 秘密予算?! それのどこが悪いっていうんだ!!」
突如として、警部の声が大きくなった! 「いいか、よく聞け! 子供たちが命を落としているんだぞ! これを見ろ!」
どこかから紙束らしきものをとり出す音。
「この数字が何だかわかるか? 毎年、全国都道府県で、学校がらみの事件で自殺に追い込まれたり殺されたりしている未成年者の数だ! だのに予算だと?! 予算なんか糞でも食らえだ! 学校当局も、文部科学省も、教育委員会も、腐った政治家どももだ! 人の命なんだぞ、こん畜生!!!! ……」

〜浪漫探偵・朱月宵三郎「屍天使学院は水没せり」富士見ミステリー文庫より〜


2001年10月18日(木)
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