岡崎京子が 「失恋やココロが傷ついたときは、友情とセックスと文化しかないっす」 なんてことを書いてたと思うのだけど、わたしは何だかこの科白が好きでよく思い出す。 特に文化が人を元気にするって本当だ。 私は本も絵も音楽も、教養や心を豊かにするために使ったことはない。 ただのトウヒ、あるいは視線を移すため、違うことに考えを行かせるため、そんなことに使ったことがあるだけだ。 要はカベは乗り越えるものじゃなく、他の道に行くこと。あるいは俯瞰すること。空の上から見ること。 イシキを高くすること。 直接答えの書いてない本でも、読んで、それについて考えていると今の問題が薄まる。 よく、子供の読書離れがどうの、本読め、だの言うけど、それはほっといていい。 本読んだって頭なんか良くなるものか。 ただ、キズついたときは本読め、と思う。 芸術なんてそのためにある。 弱い人のためにあると言って過言じゃねえ。
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