白亜祭 - 2007年11月10日(土) 弟が通う県立大学の学園祭へ。 物陰からこっそり様子を伺うと、右に左にばたばたと走り回って本当に忙しそうだった。 部長だからなー。 出し物の出来栄えは見事で、ソロ演奏もばっちり見せていたので感心した。 最後まで鑑賞し、写真を撮影して帰る。 末っ子というのはどこの家庭でも家族皆から溺愛されて育つイメージがあるが、うちの末っ子は、何かとほったらかされていたイメージがある。特に思春期を迎える小学校高学年のころから、母が仕事を始めたり、祖父母の容態がいよいよ悪くなってきたり、わたしの大学受験、上の弟の高校受験、家の中が何かとばたばたしていた時期だった。そういう中で思春期を過ごした弟は、さびしんぼうである。内向的なので、何か起こると自分の中に原因を追求し、自分を責めてしまうくせがある。わたしが弟のそういった様子を心配するようになったのは、やっと自分が大学生になり、成人するかしないかというぐらいのころだった。それまでわたしは自分自身がしんどくて、弟たちのことまで考える余裕がなかった。だめな姉だなあと思う。 よくまんがには「おしとやかで、料理が上手でおさいほうもできて、やさしくて、勉強ができて黒髪ストレートロングで」みたいな姉が出てくるけど、弟たちもできればそういう姉がよかったのではあるまいか。 あてはまるのは「黒髪ストレート」と「勉強ができて」だけである。地味なことだ。 地味といえば、白亜祭の出店にはそれぞれのサークル色が非常に濃く出る。 もともと女子大で華やかな風土のある大学なので、店頭にはかわいくてカラフルな装飾が競って施される。 のだけれども、そうでもないサークルもある。 部員が華やかなサークルは店頭も華やかで、繁盛している。 部員が地味なサークルは店もまた然り。 呼び込みはがんばっているのだ。 「いかがですかー」とひときわ大きな声が聞こえて、おっ、と振り向くと、そこにはいかにも質素で飾り気のない店がひっそりとたたずむ。味がよくても学園祭は一発勝負、やはり見た目は大事なのである。人は見た目が何割かは知らないが、けっこう大事なのである。長いお付き合いであればそうでもないかもしれないけれど、一発勝負ならなおさらそうなのだ。 学園祭にはひとりで出向いたのだけど、これがまた居心地が悪い。周りが若いんだもん。当たり前田のクラッカー。あまりにも若い。ピチピチギャルがいっぱいおるよ。ちょっと前までは自分も学生に戻ったような気分☆で学園祭を満喫することができていたのだけど、もう、あの頃には戻れない…。わたしはもうこの世界の住人ではないことを悟った。このきまりの悪さを誰かにメールして伝えよう、と思ってバッグを探し、携帯を家に忘れてきたことがわかった。ああ。なんということだろう。心細さが一気に増した。「何もすることがないから適当にメールでもしてみる」というお手軽な暇つぶしさえできない。孤軍奮闘。四面楚歌。今のわたしの心細さをリアルタイムで共有してくれる人は誰もいない。もう帰ろうか。どうしようか。うろうろとあてもなくさまようこと30分。そろそろ出店のラインナップを暗唱できちゃうよ、っていうぐらいになったころ、ステージのまわりで奔走する弟を見つけたのだった。 とりあえずバドミントン部のお店でおにぎりとから揚げのセットを買う。250円。 かしわのおにぎりがおいしかった。から揚げも揚げたてでステキだった。 ステージをよく見渡せる噴水横のレンガにいったん座るが、飲み物もほしくなり、バドのお向かいのお店でペットのお茶を買う。120円。 お昼を食べながら、弟のライブ鑑賞。 休憩時間に書道部のチョコバナナクレープを買う。400円。 クレープというよりほぼ卵焼きで、ボリュームたっぷりだった。 お会計をした女の子の 「ありがとうございます。」 というていねいな挨拶が印象的だった。さすが書道部。(?) それからはぼんやりとライブを見続けた。 トリで出てきた4年の人がおもしろい。華がある人だな、と思った。 信金に就職が決まっているそうです。言うことなしですね。 ライブが終わり、ぼんやりしていると、出張販売に声をかけられる。 「ころころ焼き、いかがですか。」 紙コップに、たこ焼きぐらいの大きさの焼き菓子がいくつか入っている。 たこ焼きの親戚だろうか、と思った。 売り子さんたちの気負わない感じが好印象だったのでひとつ頼む。 「チョコレート味とカスタードクリーム味がありますが。」 甘いお菓子だった。 カスタードを頼み購入。100円。 「チョコソースをかけてほしいときは、店舗のほうへおこしください。」 ていねいな営業だ。 たこ焼き器でホットケーキの生地を焼いたもののようだった。中にカスタードクリームが詰められている。あつあつならもっとおいしかっただろう。 熊大の学園祭には行かないけど、白亜祭にはなぜか頻繁に来ている気がする。これで確か4度目ではないだろうか。なんでこんなにしょっちゅう来てるんだろう…。そのつど今日のように、それなりの金額を落としている。 -
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