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2004年08月10日(火)
自分の過去の深い話・その1

僕はあまり会話で自らの強引な人生論とか、自分の過去などを一方的に長々話すのは好きではないのです。相手にとってプラスになることは皆無だもの。退屈なだけ。
それよりも、相手の話を聞いて、いっしょに考えて、さりげないひと言を添えてあげることのほうが、相手にはプラスになるとおもう。ま、自分なんてたいそうな人間じゃないから、人を批評したり、この人はこうだと決め付けたり、「きみはこうう生きるべきだ!」みたいなことをいうこと自体がナンセンスですけどね(笑)

この場ならばということで、ちょっとだけ、勝手な過去のひとりごとを何回かに分けて書いてみようかと思っています。

僕の人生を変えたひと・・・

僕には、幸いにも、そういう人が存在します。まずは、その人のことを・・・
僕が、某デパートで働いてる時代、その同じセクションで、3ヶ月いっしょになった女性がいました。20代半ばくらい。とても美人な人だった。とある学校に通いながら、パートとし働いていてこのセクションに配属になったのです。

そのセクションのチームのなかで、彼女は突出していた。
それは、いままでの自分が出会ったことない価値観や人間性を持った人。
職場の老若男女、誰とでもすぐ仲良くなって、つねに笑顔でものすごく明るい。そして、やさしい・・・どんな年配の人でも、若い子でも、下ネタまじりの冗談を交えながら、大きな目を開いて、真剣にお話を聴いている姿が今でも印象深い。ここまで人間的な魅力に惹かれる人は後にも先にもいないのでは?って思うのです。当時、とても仲良くさせてもらいました。

ときに、仕事が終わった夜、もうひとりの仲間とともに、よくドライブに連れて行ってもらった。彼女は、女性には似合わない大きな車を運転し、そしてタバコをふかしていた。

彼女の人間性や魅力はどこからきてるのだろう?なんて、個人的に興味を持つようになって・・・あるとき、彼女は自らの過去を話してくれた。

彼女は、その数年前、大きな交通事故に遭った。その時、再起不能とまで言わる重傷。自分の姿が元に戻らない・・・その大きな悲しみの中で、当時付き合っていた彼が、ずーっと支えてくれたのだそうです。何があっても、僕はいっしょだからと・・・(その後、その彼と結婚された)
いろんなことがあり、そして奇跡的に、彼女は前の姿に戻ることができた。また、再び生きることの時計が回り始めた。そこから、彼女のその人間性も動き出した

僕は、彼女のそのお話を聞いて、思わず泣いてしまった記憶がある。と、同時に、自分の中のなにかが変わった。

僕が、人へのメールや手紙はがきを出すことをすごく大切に思ったり、長い文章になりがち・・・そのルーツは、この人の影響でしょうね。彼女は、当時、年賀状を200枚も書くのだと言っていた。それだけ彼女には人が集まる魅力があるともいえるし、出会った人を大切にしていたということでしょう。つい数年前まで、僕とも年賀状のやりとりがあったけれど、終始、彼女のはがきは、びっしり文章がかかれてる。手紙のようなはがき。子育てのことから、僕に対しての気遣いの言葉まで。一枚のはがきにこめる気持ちがストレートに伝わるはがき。彼女だからこそですね。

僕は、こころのなかで、彼女のような人間になりたいと思い、いままで、頑張ってきたのかもしれない。たった2,3ヶ月の付き合いだったけれど、この出会いがなかったら、今の自分はなかったと思う。
彼女が、仕事場を離れ、なにかが変わった自分は、その数ヵ月後、専門学校に入学していたのです・・・そして、たくさんの友を得ることとなりました。

それでも、まだまだ今の僕は彼女には及ばない。
ひとつひとつ、自分と冷静に向き合って、葛藤しながら、進んでいくしかありません。

長い深い付き合いをしようと意気込んで、人と付き合うことではなく、その時、その一瞬の出会いだとしても、人のこころに、ずっと残るような人になれればいい。それくらい謙虚でもいいのでは?って思うよ。



コバルト

広島在住
文筆とカメラとここちよい暮らしが好き
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