橋本裕の日記
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2005年12月23日(金) 仙崎への旅

 職員室の私の席の向かい側に、おなじ数学科のA先生が座っている。わが職場では貴重な女性の先生だ。女性で数学の先生というのもなかなか珍しい。職場がかわって、この半年で一番よく話をしたのがこの先生だ。

 数学だけではなく、情報科も受け持っていて、コンピューターにも詳しく、教務の実務は彼女が引き受けている。また、組合の専従をしていたこともあるので、労務関係の知識も豊富である。一口に言うと、なかなかのやり手、女傑と言ってもよい。

 といって、恐れ多いという感じではない。とても朗らかで、しかも話題が豊富である。話を聞くと、ご主人も定時制の先生だそうだ。もう子育ては終わっているので、時間にもお金にもゆとりがあり、旅行などして人生を楽しんでいる様子がうかがえる。

 今日から3泊4日で、夫婦二人で萩、仙崎、津和野、松江をまわってくるという。仙崎といえば、金子みすずの生誕地だ。ご主人が金子みすずのファンだという。そこで彼女に質問してみた。

「金子みすずのことを知っていますか」
「ええ、夫がHPで情報を集めているのよ」
「たとえば、どんなHP」

 興味があるので、彼女のノートパソコンを覗いてみた。そこに現れたのは、何と私の「金子みすずworld」ではないか。「じつは、それは私のHPなんですよ」というと、「まあ、灯台もと暗しだわね」と驚いていた。私の文章とは知らないで、夫婦で読んでいたようだ。

「金子みすず」で検索すると、私のHPがトップの方に来る。そのせいか色々な方に読まれて、メールを頂いたりもする。その中には「金子みすず著作保存会」からの、「無断で詩を掲載しないで欲しい」というような身の引き締まるような要望もあった。現在掲載している詩と写真は、保存会の許可を得たものだ。

 私のHPを見つけたのはご主人らしい。先日朝日新聞の「声」に掲載された「バリアフリー」の投稿も、ご主人が見つけて、「愛知県の教員でこんなことを書いている人がいる」というので、読んでみると、そこに私の名前があったので、「この方、今私の前に坐っているのよ」というと、ご主人も驚いていたという。

 まだ、ご主人にお会いしたことはないが、A先生からいろいろうかがっているので、他人のような気がしない。どうやら趣味や感性が私と近いようである。今日も一日生憎の雪模様だが、ご夫婦の中国地方への旅が実りゆたかなものになることを祈っている。 

(金子みすずworld)
http://home.owari.ne.jp/~fukuzawa/misuzu0,.htm


橋本裕 |MAILHomePage

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