橋本裕の日記
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2005年12月18日(日) 富有柿を植える

 昨日も寒い日だった。いつも9時頃には散歩に出かけるのだが、ぐずぐずしているうちにお昼になった。昼食を食べた後、少し外が明るくなったので、妻を誘って出かけた。ところが家を出て5分もしないうちにみぞれのようなものが降ってきた。

 近くの喫茶店に入り、コーヒーを飲み、週刊誌など読んでいると、いつか雨もあがったようで、また出かけた。木曽川橋の上にきて、持参した食パンを川に投げたが、鴨たちは逃げていくばかりでよってこない。対岸でも同じ事だった。

 ますます寒くなってきたので、帰りの橋の上で駆け足をした。駆け足は妻の方が早く、長い橋なのでどんどん差が開いていく。この半年で私は8キロほど体重を減らしたが、妻も5キロほど減らして身軽になったようだ。橋のたもとで休んでいた妻にやっと追いついた。走ったせいで体があたたかくなった。

 帰り道に「赤尾園芸店」に寄って、900円で冨有柿の苗を一本買った。それを妻と二人で畑に植えた。園芸店で言われたとおり、支柱を立ててしばりつけた。小さな苗木だから、実を着けるのは3,4年後になりそうだ。苗を植えていると、空が明るんできた。

 柿の苗植える背中に冬日あり  裕

 冨有柿は好きで、毎年のように岐阜県の糸貫まで買いに行く。今年は豊作だったようで、安くておいしい柿をたくさん食べた。ビタミンC、カロチン、ナイアシン、食物繊維、カリウムなどがいっぱいで、高血圧にもいいようだ。つい食べ過ぎて60キロにまで落ちた体重が、1,2キロふえたりした。

 柿くふも今年ばかりと思ひけり  子規

 これは子規の最晩年の句である。芭蕉も柿が好きだった。最晩年の元禄七年に、こんな句を作っている。

 里ふりて柿の木もたぬ家もなし  芭蕉

 柿は学名を「ディオスピロス・カキ」といい、日本を代表する果物として知られているが、ずいぶん昔にその先祖が中国から来たらしい。ただし甘柿は日本で作られたものだという。

 昔の人は柿の実はすべてを採らずに、一つか二つは枝に残しておいた。鳥のためであり、旅人のためとだともいう。


橋本裕 |MAILHomePage

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