橋本裕の日記
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昨日の東証の終値は1万5130円で5年ぶり高値だった。2000年12月13日以来、5年ぶりに1万5100円台を回復した。東証1部の値上がり銘柄数は1372に上り、全体の8割を超えたという。
職場の友人のM先生が株に投資していて、帰りの地下鉄の中で、「今日は30万円もうかった」「今日は50万円だ」と景気のいいことを言っている。「橋本君、1億円たまったら、何に使いたい」というので、「まあ、旅行だろうな」と答えた。
M先生は子供がいない。奥さんと二馬力で稼いでいるので、お金がたまる。それで株や金を買っているということだった。地道に働いても教員の給料はたかが知れている。しかし、今の時代だと、金や株を買うだけで、その何倍も稼げる。
私も毎日新聞を眺め、「今日は30万円もうかった」と言える身分になってみたいが、悲しいかな株を買うような余分なお金はない。家を買い、子供を二人大学にやるだけで精一杯の生活である。そして、私が思うに、日本の多くの勤労者の家庭がこのレベルではないかと思う。
新聞を見ると、景気のいい話が書いてあるが、これは私たち庶民の生活の実感と随分違っている。しかし、一部にはM先生のように、この時代の趨勢に乗って、勤労所得をはるかに上回る所得を得る人たちがいるにちがいない。これからの日本はこうして貧富の差が拡大していくことだろう。
ところで株高の原因は外国の投資家が多く買っているせいだという。以前のバブルの頃は主に国内の投資家によるものだったが、最近の株高はこの点が大きく違っている。小泉さんの経済のグローバル化による外資導入戦略の成果だとも言える。
ところで、この株高で私も思わぬ恩恵を受けることになった。このところの株高で機嫌のよいM先生が、質素倹約を絵に描いたような私を食事に誘ってくれたのだ。お陰で今日のランチは思い切り豪華にホテルでカニの食べ放題ということになった。もちろんM先生の奢りである。株が買えない私の場合、持つべきは「株持ち」の友人であろうか。
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