橋本裕の日記
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2005年11月11日(金) 障害者に優しい社会

 ダイエットと血圧降圧剤の相乗効果で、脳に問題が生じて、物が二重に錯綜して見えるという視力異常に襲われたときは、たいへん心細い思いをしたものだが、おかげで障害者の世界をすこしだけ体験できた。

 駅の施設や街には視力障害者の便宜のためにいろいろな工夫がほどこされている。ふだんは見過ごしていたが、自分が障害を持つと、これらがいかにありがたい存在かがわかった。

 視力に障害をもちながら一人で街を歩くということはつらいものだ。そんなとき、重宝したのは障害者用の歩行帯である。黄色く塗られ、適度なでこぼこがあるので、勤務先や病院への行き帰りにはこれをたよりに歩くようになった。

 街や駅には思った以上にバリアフリーの工夫がなされていたが、問題はこうした設備が有効に活用されているかということである。たとえば、障害者用の歩行帯の上に、自転車が置いてあったり、自動車が乗り上げていたりする。障害者にとって、これは迷惑なことだし、危険なことである。

 どんなにハード面を整えてバリアフリーを実現しても、私たち市民に障害者を思いやる心や気遣いがなければ、障害者の安全確保はむつかしい。歩行帯の上の障害物については、これを排除するきびしい法律を作って取り締まりをしてほしい。

(今日の日記を次のように簡潔にして、朝日新聞の「声」の欄に投稿してみた。皆さんが新聞投稿するための、何かの参考になればと思い、ここに載せておこう)

−−−−視力異常で体験、あふれる障害物−−−−

 ダイエットと血圧降圧剤の相乗効果で、物が二重に錯綜して見えるという視力異常に襲われた。心細い思いをしたが、おかげで障害者の世界を体験できた。

 駅や街には視力障害者の便宜のために工夫がほどこされている。ふだんは見過ごしていたが、自分が障害を持つと、いかにありがたい存在かわかった。

 歩くとき重宝したのは、障害者用の歩行帯である。黄色く塗られ、適度なでこぼこがあるので、勤務先や病院への行き帰りにはこれをたよりに歩くようになった。

 街や駅にはバリアフリーの工夫がなされていたが、障害者用の歩行帯の上に、自転車が置いてあったり、自動車が乗り上げていたりした。障害者にとって、迷惑で危険なことである。

 どんなにバリアフリーを実現しても、私たち市民に障害者を思いやる心がなければ、障害者の安全確保はむつかしい。歩行帯の障害物については、これを排除するきびしい法律を作って取り締まりをしてほしい。

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