橋本裕の日記
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2005年10月05日(水) 実践的で楽しい授業

 語学留学については以前から考えていたが、インターネットでたまたま見つけたのがフイリピンのセブ島にあるCPILS(Cebu Pacific International Language School)だった。安いということが最大の魅力だったが、それだけに充実した語学教育が受けられるのか不安があった。

 しかし、実際に体験してみて、この不安はなくなった。むしろCPILSを選んで大正解だと思った。その理由の第一は教師の質がよいことだ。30年近く教師をしている私の目から見ても、私たちが受けているのは大変効果的でレベルの高い授業だと思った。

 CPILSは1965年にできたという。その間に蓄積されたノウハウもあることだろう。そしてマンツーマン、から始まり、1:4、最大でも1:8という少人数クラスを実現しているところがすばらしい。日本で行われている語学教育とは天と地ほどの違いがある。

 ちなみに1965年にはスイスのジュネーブで「外国語指導要綱」というべき文書が定められ、ユネスコを通じて世界各国の文部省に通達されている。その要綱には次のように記されている。

(1)子供はことばを学ぶのが早いことから、現代外国語教育は小学校から始められるべきである。

(2)外国語は教養の手段としてよりも、実用の面が強調されなければならない。

(3)読み書きよりも会話が教えられるべきこと。そしてできれば、外国語の時間に母国語は使わないこと。

(4)クラスはできるだけ少人数であるべきこと。

 セブの本屋で「Perform in School, the Smart Way 」という小冊子を50ペソ(100円)で手に入れた。その前文PREFACEに、こう書いてある。

<Theory without practice results to nothing. So, if you want to clim seversl steps higher in improving your study habits, put everything in this book into practice so you will know how far have gone and what improvements you still need to do to achive your goal. >

 外国語の習得で大切なのは、実用的・実践的ということだろう。これが日本の学校には欠けている。CPILSではこうした実践的な「訓練」の要素と、英語を通してお互いが人間的に交流するという「楽しさ」の面と、両方がうまくミックスしていた。

 たとえばコリーンの授業はかなりハードな内容だったが、そうした語学訓練のなかに様々な楽しい工夫や息抜きを持ち込み、英語教育がそのまま教師と生徒、生徒同士の人間的な交流の場になっているところが魅力的だった。

 その演出の一つがコリーンの得意な心理テストだったわけだ。私たちが受けた心理テストをもう一つだけ紹介しておこう。丸○、三角△、四角□、渦巻きの4つの図形を眺めて感じる内容を、それぞれ3つの形容詞で表現せよというものだ。私は次のような答えを黒板に書いた。

(1)丸○について
  round good perfect

(2)三角△について
  stable unsure unperfect

(3)四角□について
  strict stable sturborn

(4)渦巻きについて
  dazzle unstable dazedly

 ところで、それぞれの心理的な意味は何か。コリーンによると、それは次のようなものだという。

(1)丸○について
  What people think about you.

(2)三角△について
  What you think about yourself.

(3)四角□について
  What you think about the world.

(4)渦巻きについて
  What you feel about first sex.

 これによると、私は世間の人々から丸く、善良で、完璧な人間と見られているが、自分自身については安定はしているが未完成でいまだ未熟だと感じ、世界については安定していて、厳格で、かたくななものだと考えている。そしてセックスの初体験の印象は、目が回りそうで不安定だったということになる。

 コリーン先生が「あたっていますか?」と聞いた。ペトリもジュリーもあずみも「そんなにあたっていいない」と答える中で、私が「90パーセント」と答えると、「そんなに?」とみんな驚いていた。


橋本裕 |MAILHomePage

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