橋本裕の日記
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今日の目覚めは3時ごろで、私のいつもの時間だった。これで体内時計が日本時間に戻ったわけだ。今頃になっていくらか疲れが出てきたが、それほど不快ではない。旅行記を書きながら、記念の写真を眺め、旅の余韻に浸っている。
ガイドブックは2冊ばかり読んでいたが、あまり頭に入らなかった。旅から帰って読み返してみるとよくわかる。地図の上で旅を再現し、思い出を反芻するのもなかなかいいものだ。
タイ旅行の間、ガイドさんから度々「貴重品に注意して下さい」と言われた。ある寺院では、生きた大蛇を持った青年が近づいてきて、娘の肩にかけたことがある。すかさず別の青年が来て、写真をとろうとした。
ガイドさんが顔色を変えて注意するので、私もあわてて娘に「早く来なさい」と声を掛けた。そうして勝手に写真を撮って高く売りつけようとするわけだ。彼等はタイのマフィアだそうだ。ガイドさんは「あれもそう」と、遠くにいる男の背中を指さした。
ホテルで日本人の旅行者とは一度だけ口を利いたが、その人は最後に「タイ人にだまされてはいけませんよ」という一言を残した。たしかに日本人の観光客はお金があるのでいいカモにされそうだ。その人も苦い経験をしたのだろう。
私たち一家が被害に遭わなかったのは、ガイドさんの的確な指示があったからだ。おなじ物を買う場合でも、ガイドさんは私たちの半分の値段で手に入れていた。タイでは物の値段が交渉できまる。言葉が分からないので、私たちはつい言い値で買うことになるわけだ。
しかし、2日目くらいから、私たちも値切りをする楽しみに目覚めた。たとえば、水上市場では私も「おまけはないの」としつこく言って、余分に果物をもらったし、妻は800バーツだと吹っかけられた香辛料の詰め合わせを、結局1/4の200バーツに負けさせた。言葉が分からなくても、ボディランゲッジでこんな芸当ができる。
私たちが一番気に入ったのは、バンコクの東部にあるスワンルム・ナイトバザールである。手元にある「ポケットガイド・タイ」(JTB)によると、ホテルの近くのプラトゥーナム市場とともに、バンコクの名物マーケットの3本指の一つに入っている。
「2002年、ルンビニ公園の隣りにオープン。昼から開けている店もあるが、賑わうのは夕方過ぎから。観光客を意識しているだけに、ほかのマーケットにくらべ値段はやや高めだが、店が整然と並んでいて歩きやすく、買い物しやすいのが魅力。木彫りやシルク、銀製品、人気の雑貨まで、ずらりと並ぶ。ざっと見て回るなら1〜2時間あれば大丈夫」
雑然としたプラトゥーナム市場と違って、適度な込み具合で、ほぼ同じ区画で仕切られた店のなかで、商品を前にして学生のアルバイトらしい若い店員が読書しながらのんびりと店番をしていたりするので、気楽に品物を手に取りながら声を掛けやすい。ここで妻は民芸品の置物やスカーフを何枚か手に入れたし、娘達もいろいろと買い物をしていた。
若いタイ女性の店員に、「ホワット・イズ・ジス」と質問すると、「フィッシュ」などと笑顔で答えてくれる。私の娘たちも「イフ・アイ・テイク・ツウ、・・・・」などと片言の英語を使ってディスカウントを楽しんだようだ。価格交渉をとおして、売り手と買い手の交流ができるのが旅の市場のよさかもしれない。
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