橋本裕の日記
DiaryINDEXpastwill


2005年03月10日(木) タイから日本へ

 昨日は夕食のあと、オカマショーをみた。タイにはニューハーフショーが楽しめる大きな劇場が2つあるという。老舗のカリプソはキャバレースタイルの店で、ガイドさんが手配してくれたマンボという店は、私が持参したブルーガイド「わがまま歩きタイ」(実業の日本社)には次のように紹介されていた。

「元映画館だったホールを使った劇場型スペース。前の席を確保したい人は席の指定をしよう。出演者には若手が多く、カリプソンの人気をしのぐ勢いがある。500席。料金は600バーツより」

 私たちがガイドさんに払った料金は一人3000円だった。最低料金の600バーツ(1800円)より1200円も高かったが、私の座席番号がA1で最前列中央の座席だった。ガイドさんが2日も前から予約をしておいてくれたからだろう。最前列のVIP席なら3000円でも仕方がないのだろう。前の方に坐っているのは日本人観光客ばかりだった。

 最前列なのでチップを弾まなければならないかもしれない。そう思って、私は20バーツ札を5枚用意したが、ガイドさんによるとチップが必要なのはショーが終わった後、一緒にスナップ写真をとるときだけだという。

 座席の前に丸テーブルが置かれていて、その上にランプの明かりが点っていた。ドリンクのサービス付きだというので、私は水割りを注文した。8時半にいよいよショーがはじまり、ニューハーフの若いダンサーが次々と登場した。

 松田聖子のそっくりさんの歌と踊りがあり、そのほか中国やアメリカの歌や音楽にあわせて、総勢20人近くの「美女」たちが陽気に歌ったり踊ったりする。見事な脚線美と美貌に見とれているうちに、あっという間に1時間あまりが過ぎた。ショーのあと写真を撮りたかったが時間がない。いそいで空港へ走った。

 ガイドと運転手にどのくらいチップをあげたらよいのかわからないので、サン・プラーン象園にいるとき、ガイドのイイトさんに訊いた。
「1000バーツでどうかな?」
「ふつうは一日100バーツくらいですけど・・・」
「500バーツで充分かな」
「きっと喜ぶと思います」

 ガイドさんの分は聞けなかった。しかし、妻と相談して、運転手に500バーツ、ガイドのイイトさんに1000バーツと決めた。オカマショーの始まる前に、ガイドさんに妻が1000バーツ差し出すと、「こんなにいただいていいのですか」とうれしそうだった。妻と娘がこの他にもう少し個人的に出していた。

 ショーが終わって、空港に送ってもらった。空港で運転手に500バーツ渡した。そのあと、いらなくなった20バーツ札を5枚渡した。妻や娘達も財布から20バーツ札や100バーツ札をあるだけ渡していた。あとで計算してみると、その合計は1000バーツをはるかに超えていた。別れ際の大判振る舞いに運転手も驚いたに違いない。

 ガイドブックを読むと、秩序を乱す恐れがあるのでチップを与えすぎないようにとある。だから、私たちはホテルでも最低限の20バーツで通してきた。この鉄則が最後に破られたわけだ。それだけお返しをしたいという気持があったからだろう。

 こうして無事、4泊5日のタイ旅行は終わった。機内で朝食が出て、セントレア空港に着いたのはの8時ころだった。空港から電車に乗ると、妻の隣の婦人が私たちの会話を聞きつけて、「タイからお帰りですか」となつかしそうに声をかけてきた。

 その人は以前、夫の仕事の関係でタイに住んでいたのだという。それ以来、タイが好きになって、毎年3、4回はタイへ旅行するという。日本の冬はタイのいちばん暮らしやすい季節だ。家賃が月1000バース(3千円)くらいだというから、定年退職して半年をタイで過ごせば、生活費用もほとんどかからず、快適に暮らせるわけだ。

 ガイドさんの話でも、一年の半分をタイで暮らす日本の年金生活者がふえているらしい。健康が許せば、こうした人生プランもなかなか面白いのではないかと思った。しかし、いつまでもタイの物価が安いという保証はない。タイの物価が高くなるときは、タイが日本並に「ゆたか」になるときでもある。


橋本裕 |MAILHomePage

My追加