橋本裕の日記
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かって、アフガニスタンは世界のアヘンの5割を供給していた。しかし、タリバン政府はけしの栽培を禁止し、政権の終わりにはタリバン支配地域では完全に栽培されなくなった。けしの栽培は北部同盟支配地域のみで行われ、生産量は往年の5%程度にまで減っていた。
アメリカが空爆を行い、タリバン政権を倒した後、アフガニスタンに再びけし畑が復活した。現在、世界で消費される阿片の8割がアフガニスタン産だという。もっとも、アフガニスタンではアヘンの使用は皆無に近い。ヨーロッパやアメリカに運ばれ、精製されてヘロインとなり薬物として出回る。
以前イギリスはインドで阿片を栽培し、それを中国に輸出して、中国に阿片を蔓延させた。これに怒った清政府がイギリスに抗議して始まったのがアヘン戦争である。イギリスは武力でこれを破り、アヘン貿易はその後も続いた。
アメリカにはかっての中国並に麻薬が蔓延している。麻薬を撲滅するために、コロンビアや中米にたびたび軍事行動を起こした。しかし、アフガニスタンに限って言えば、麻薬を復活させるという皮肉な結果になっている。
アフガニスタンはアメリカに爆弾を落とされて、何十万という人命を失ったが、今やそのアメリカに麻薬を輸出して、アメリカ社会を麻痺させようとしている。これはアルカイダの攻撃よりも効果的な報復かも知れない。
アヘンを生産し、これを他国に売りつける貧しいフガニスタンと、武器を生産し、これを他国に売りつける豊かなアメリカ、この両者はどこか相似形である。この世から武器と麻薬を一掃するにはどうしたらよいか。まずはこの貧富の差をなくすことだろう。
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