橋本裕の日記
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| 2004年11月10日(水) |
京都議定書を実効あるものにしよう |
経済発展のめざましい中国で、マイカ−が6千万台を越えたという。この先、石油や天然ガスの消費が増えるだろう。二酸化炭素の増加による地球温暖化や公害問題の深刻化が懸念される。
大量の汚染物質が日本海を渡ってやってくる。酸性雨がふりそそげば森林が滅びる。その兆候は、すでに日本海側で顕著だ。自動車産業は中国に巨額の投資をして、現地での生産の本格化しようとしている。中国市場は魅力的だが、ただ金儲けの市場と考えているとしっぺ返しがくる。
日本政府は正式に中国と協議の場をもつべきだ。公害問題を共同研究し、資金の援助や環境保全の取り決めをすべきだろう。エネルギー自給率20パーセントの日本は、率先してエネルギー政策の転換をはかり、省資源を世界に訴えかけていく必要がある。
環境省は地球温暖化につながる温室効果ガスの排出抑制策として、環境税を2005年度に導入する方向で検討を始めているという。ガソリンや灯油にかかる税率を上げて、これで環境税をまかなおうということだ。自動車産業や運輸業界は反対しているようだが、環境税は世界的に見ても時代の流れであろう。京都大大学院教授の植田和弘さんもこのように述べている。
「現状のままでは京都議定書の削減義務の達成は難しく、環境税の導入はその突破口として期待できます。石油、石炭、天然ガスなど化石燃料への課税は炭素税とも呼ばれ、1990年代に北欧などで導入されました。90年代末からはドイツ、フランス、イギリスなど欧州の主要国でも化石燃料などへの課税が大幅に強化されました。アメリカは議定書の批准を拒否していますが、環境税導入は国際的な潮流といえるでしょう」
もっとも、「導入する場合には、エネルギー関係の税体系全体を再構築すべき」だという声にも耳を傾ける必要はある。揮発油税、石油税など、エネルギー関係の税収が道路やエネルギー関連の開発ばかりに使われ、時代にそぐわなくなっている。これらの税収を環境対策に振り向けていくことも必要なことだろう。
いずれにせよ、地球温暖化防止のための京都議定書について、日本は議長国だった責任を放棄せずに、各国にその履行を迫っていくべきだ。1997年12月に京都会議で採択された、いわゆる京都議定書が発効すれば、各国には決められた温室効果ガスの排出削減の目標を達成する義務が生じる。
しかし、発効には、55ケ国以上の批准が必要な上に、批准国の二酸化炭素排出量の合計が先進国全体の排出量の55%をこえなければならない。10/27に先進国全体の17%をしめるロシアが批准法案を上院で可決したことで、ようやく発効にこぎつけそうだ。
しかし、36%を占めるアメリカは産業優先を掲げる共和党の反対で、まだ批准さえしていない。ロシアも批准際して、「地球規模の気候変動を防止する効果的な方策を確保するには、温室効果ガス排出の低減のための国際社会全体による努力が不可欠だ」とアメリカを牽制する声明を出した。小泉首相もブッシュ大統領との良好な関係を生かして、議定書の批准を説得してほしい。
京都議定書の問題点は、経済成長が著しい中国やインドなどの第三世界がその規制の対象から外されていることだ。1997年にクリントン政権時代のアメリカ上院も、「全ての国家を含まない条約は批准しない」ことを決議している。しかし、環境問題はまず先進国がその責任を自覚し、歩調をそろえて取り組まなければ一歩も前進しない。
私は21世紀の政治の最重要課題は環境問題だと考えている。よき政治家かどうかは、環境問題にどれだけ誠実に取り組もうとしているか、その姿勢をみればわかる。そうしたよき政治家を育てるためにも、私たち一人一人がもっと環境問題に敏感にならなければならない。
(参考サイト) http://www.edagawakoichi.com/WAVETHEFLAG/ w-kyotogiteishobanzai.html
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/dr/20030311md01.htm
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