橋本裕の日記
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| 2004年09月18日(土) |
「冬のソナタ」が好きな理由 |
友人のtenseiさんから「冬のソナタ」のDVDを借りて、一気に見たのはもうかなり前だ。それから、韓国映画にはまって、「ホテリア」「愛の群像」をみた。「夏の香り」や「秋の童話」もいずれ見たいと思っている。
「冬のソナタ」のあらすじをいうと、女子高生のチョン・ユジンの前に、ある日、ソウルからの転校生カン・ジュンサンが現れ、二人は恋に落ちる。しかし、大晦日の夜、待ち合わせしていた場所に、彼はやってこない。そして、彼が交通事故で死んだという訃報が届く。こうして、突然の事故で、初恋に終止符が打たる。
彼女には幼なじみで、家族ぐるみのつき合いをしているキム・サンヒョクという幼なじみの友人がいた。10年後、建築デザイナーとして活躍する彼女は、放送局で番組のプロデュースをしているサンヒョクと婚約する。しかし、まさに婚約披露宴の催されるその夜、雪の舞い散るソウルの街角で、彼女はカン・ジュンサンと生き写しの青年とすれちがう。そして、彼女は狂ったようにその青年の後を追う・・・。
青年の名前はイ・ミニョン。彼はアメリカ育ちで、カン・ジュンサンとは生い立ちが違っていた。もちろん、彼女のことも知らない。しかし、二人は仕事をとおして、急速に親しくなっていく。そして、二人は恋に落ちるのだが、そこにイ・ミニョンの意外な生い立ちが絡んでくる。
結局イ・ミニョンは失われた記憶を取り戻し、自分が彼女の初恋の人のカン・ジュンサンであることを知る。しかしそのとき、彼は再び交通事故にあい、脳に決定的なダメージを受けていた。そして彼はふたたび彼女の前から姿を消そうと決意する・・・。
・・・笑顔でいたいのに 涙があふれてくる 君を思うと何ひとつ 思い通りにならない 君に会いたくなるたび ぼろぼろに僕は傷つく こんなに君のことを 忘れてしまいたいのに
ひとりの人を 愛することが こんなにも つらいなんて・・・
主題曲の「はじめから今まで」の日本語の歌詞の一部を紹介した。このドラマのどこがいいのか。それは爽やかで詩情あふれる映像にくわえて、脚本と役者と音楽の三拍子がそろっていることだろう。
カン・ジュンサン役のぺ・ヨンジュン、チョン・ユジン役のチェ・ジウの清潔感と情感にあふれた自然な演技、そしてサンヒョク役のパク・ヨンハの善良な好青年ぶりも光っている。これら主役級の役者をもり立てるわき役達もいずれもいい演技をしている。
しかし、以上のことを踏まえて、さらに「冬ソナ」の魅力に迫るには、ユン・ソンク監督自身が「冬ソナ」について、NHKの番組の中で語った言葉が一番雄弁なのではないかと思う。彼はこんな風に語っている。
「今の世の中は強い者が有利ですが、善良さ、素直さ、純粋さ、美しさを持つ人にも希望があることを伝えたかった」
私は「ハリウッド映画」があまりすきではない。そしてあきらかにハリウッドの影響を受けて作られている日本の映画やドラマにもほとんど魅力を感じない。その理由は、あまりに他者にたいする攻撃的な暴力とセックスがあふれているからだ。
戦争とテロにあけくれるこの世界で、あきらかに映画やドラマにも「暴力」の陰が覆っている。人々は高額の料金を払ってまで、映画館で殺人や暴力のむごたらしいシーンを見ようとする。その感覚が私には理解できない。
レンタルビデオ・ショップで、暴力とサディズムにあふれたビデオばかりが人気を集め、氾濫しているのを眺めた後、「冬ソナ」の置いてあるひっそりとした一画に足を運んだとき、私はほっと息をつき、そして、私が求めていた美しい世界がまだそこにあるのに、少しばかり安堵して涙ぐむのだ。
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