橋本裕の日記
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2004年05月12日(水) 犬の散歩

 昨日、久しぶりに犬を散歩させた。体調の悪い妻にかわっての散歩である。妻は結局昨日入院したので、これから私がしばらくは毎朝犬を散歩させることになりそうだ。

 妻は1月ほど前から体調を崩していた。頭痛、全身の皮膚の痛み、食欲不振、嘔吐、眩暈や発熱が続き、とくにこの一週間はほとんど寝たきりで、大学生の次女が妻にかわって朝食や夕食を作っていた。

 何軒かの医者や病院に行き、さまざまな検査を受けたが、原因がはっきりしない。とりあえず点滴をしてもらい、痛み止めや解熱剤を貰ったが、これは対症療法に過ぎないから、根本的な治癒というわけではない。原因として考えられるのは「更年期障害」だったが、症状が重すぎる。妻も私の顔をみて、「私、もうだめかもしれない」などと気弱なことをいう。

 一昨日の夜は熱が40度近くまであがり、私が車で病院に運ぶか、救急車を呼ぶことも考えたが、本人がどうしても動きたくないというので、朝になるのを待った。犬の散歩の後、勤務先の学校に遅刻の電話を入れて、妻を岐阜県のM病院にまで運んだ。

 M病院には日曜日に急患として来ていたが、初診扱いにされて、熱のある体で大勢の患者とともに診察まで1時間以上待たされた。診察の後、X線撮影や血液検査があり、そのあと点滴がはじまった。私はとりあえず病院を抜け出して学校へ行った。授業を3時間おえて、夕方の4時過ぎに病院に戻った。

 妻は病室で寝ていた。血液検査の結果、CRPの値が異常に高いことが分かり、入院が認められたのだという。CRPの正常値は0.5以下で、風邪を引いたりすると1くらいになる。ところが妻の場合、27というとんでもない値なのだという。インターネットで調べてみると、こんな解説がしてあった。

<CRPは体内に急性の炎症や組織の損傷があるときに、血清中に増える蛋白の一種です。慢性関節リュウマチ、細菌感染症、ウイルス感染症、心筋梗塞、悪性腫瘍などで高くなります。治療により病気が治ってくれば、正常値になります。感染症の治療判定に有用です>

 血液検査はこれで三回目だが、M病院の検査でようやく手がかりが得られたことになる。これからCTを使った詳しい検査をすることになるが、医者の見立ては腎臓に障害があるのではないかということだ。少し長期の入院を覚悟しなければならない。

 13歳になるマルチーズのリリオ君と散歩しながら、道端に咲いている卯の花や躑躅を眺めた。そして、「妻も毎日この道を歩いていたのだな」と感傷的な気分になった。途中に妻が借りている畑があり、そのあたりでリリオ君がウンコをした。

 リリオも数年前からへんな咳をしはじめ、医者から「この冬は冬は持たないかもしれない」と言われていたが、無事冬を越してこうして元気に散歩をしている。現在地上に生きている生物は、何十億年という熾烈な生存競争を生き抜いてきた勝ち組だ。「人間だって、そう簡単にくたばるようなヤワな存在ではないさ」と、犬のウンコを拾ったあと、私は畑に出来た作物を眺めながらつぶやいた。


橋本裕 |MAILHomePage

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