橋本裕の日記
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| 2004年05月02日(日) |
ブッシュ大統領の誤算 |
昨夜7時のNHKニュースを見ていたら、EUが東欧10カ国が参加して25カ国になったことを喜ぶ市民の笑顔が写っていた。国境がなくなり、これから検問所の渋滞もなくなると喜ぶトラックの運転手の声も聞かれた。
同じニュース番組では、対照的に米軍のファルージャ撤退を告げるブッシュ大統領のうかない表情も写し出されていた。米軍にかわってファルージャの治安維持をする部隊の隊長は旧イラク政権で「大統領警護隊」の地方司令官を務めたサーレフ将軍だそうだ。たしかに緑の軍服はフセイン時代のままのイラク軍の制服だった。
彼自身ファルージャの出身らしく、ファルージャの住民は、サレフ指揮官を、旧政権時代の国旗を振って歓迎したようだ。これに対して、指揮官を乗せた車からも旧政権時代の国旗が振られたそうだから、とりあえずファルージャはイラク人自身の手に返されたということだろう。
この3週間の激戦で、ファルージャでは1000人近い人命が失われたという。アメリカ軍の死者も4月だけで130人をこえて、これまでの最高だとか。このたびのイラク戦争で死んだ米兵は昨日までで737人にのぼるそうで、アメリカのABC放送が30分かけてその一人一人の名前を読み上げた。さらに、アメリカ軍とイギリス軍によるイラク人虐待の事実も明らかにされた。浅井久仁臣さんの「私の視点」から文章を引用しよう。
<捕虜虐待は米兵だけでなく、やはり英兵も行なっていました。Daily Mirror紙は土曜日の朝刊で、英兵がイラク人に小便をかけたり、陰部を銃座で痛めつけている証拠写真を掲げ、目撃した同僚兵士の証言も紹介しています。このイラク人捕虜は18〜20歳で8時間に及ぶ拷問を受けた末、意識を失った状態で、走行中の軍用トラックの後部から突き落とされたとのことです。彼のその後の消息は確認されていませんが、証言した兵士は、「死んでいる可能性がある」と言っている、と同紙は伝えています。 皆さん、これが米英占領軍の姿です。これまで「アル・カーイダ」「大量破壊兵器」という言葉に惑わされて両国の占領政策を信じ込もうとしてきた人たちもこの一連の写真を見れば眼が覚めるのではないでしょうか。> こうした現実を前にして、ブッシュ大統領はイラク戦争終結を宣言した1年前とはうってかわった力のない表情で、言葉もたどたどしくて痛ましい様子だった。「民主化を望まないイラクの勢力がこの困難をもたらした」と言っていたが、これは石油資源争奪のために始めた無謀な戦争の当然の結果ではないか。このうえは、一刻も早く、アメリカ軍はイラクから撤退してほしい。
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