橋本裕の日記
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日経平均株価が上がっている。昨年4月の7,600円が現在では11,400円となり、約50%も上昇した。これで2002年春の水準を回復したことになる。あとすこしで、2001年に小泉首相が誕生した時の14,000円まで回復する。
日経平均株価は日本経済新聞社が東証一部に上場している約1500銘柄のうち代表的な225銘柄の株価を平均したものだ。しかも、不動産、建設、サービスなどの内需関連企業の株価より、電機・精密企業などを中心としたハイテク企業の株価の影響を受けやすくなっている。つまり、日経平均株価が回復したと言っても、それは日本の上場企業全体の業績、ましてや中小企業まで含めた業績が回復しているわけではない。
そこで進行しているのは、一部の勝ち組と大多数の負け組への二極化である。今回の株価回復はこうした外需依存の企業が中国特需などの外因と、大規模な人員整理や日銀による金融緩和の後押しをうけて、大幅に「業績」を伸ばしたこと。そしてこれを好感した外国の資本家が日本株式の買いに走った結果だ。
それでは株価はこのまま回復するのか。たぶん7月の参議院選挙あたりまでは続くかも知れない。それは日銀が小泉自民党を有利にするために、いましばらく金融緩和策を続けるだろうし、そうすれば円高が抑えられて、外需依存型の企業は業績を維持できるからだ。
しかし、ここで確認しておかなければならないことがある。日本の総輸出額は50兆円に満たない。これはGDPの一割である。うんと単純に言えば、もし世界恐慌が起こって、世界中の国が日本の製品をまるで買ってくれなくなっても、日本の経済は10パーセントしか縮小しないということだ。円高が困るといって、政府は昨年度20兆円もつかってドルを買い支えしたが、これは結局トヨタなどの勝ち組企業のふところを潤すためでしかないことがよくわかる。
もう少し言えば、政府が使った20兆円の一部が、日本の株価買いの資金につかわれて、株価を押し上げ、小泉とブッシュをにんまりさせているわけだ。こうしたカラクリを知っていると、株高だ、景気回復だと騒いでいる日本の御用エコノミストの不誠実さがよくわかる。その証拠をひとつだけあげておけば、景気が回復したといわれる去年のGDPが499兆円と落ち込んでいることだ。これは1995年の水準でしかない。
一部の外需依存型の企業がリストラで大幅な利益をあげるなかで、大方の企業や国民はどんどん貧乏になりつつある。明日の日記で、国民所得の統計を見ながら、そのあたりをもう少し詳しく書いてみよう。
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