橋本裕の日記
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2004年02月29日(日) 一番怖いのは自分

 先日の日記に、日本で発生している殺人事件の9割が顔見知りによる犯行で、親族による犯行が約5割のぼることを書いた。私たちが殺されるとしたら、家族による可能性が半分もあるということだ。

 テレビや新聞の報道でから、私たちは治安の悪化を肌で感じている。また、実際に「犯罪白書」の統計を見ても刑事犯がふえていることがわかる。そこで警察は取り締まりを強化し、私たちも戸締まりや警戒を怠らないように心がけるわけだが、殺人事件のほとんどが顔見知りだとなると、もう少し違った対応をしなければならなくなる。

 赤の他人による強盗殺人も怖いが、それより怖いのは知人であり、もっと怖いのが家族だということになる。家庭内暴力が話題になっているが、統計の語るところによれば、妻にとって一番恐ろしいのは夫で、夫にとって一番怖いのが妻だ。子供にとって、一番の脅威は両親で、とくに母親が父親よりも4倍も脅威だということになる。身近になればなるほど、密室性が高まり、社会の目のとどかないところで犯罪が行われる可能性が高くなる。

 殺人事件は、日本で平均して毎日4件ほど起こっている。40件以上起こっているアメリカとは比較にならない。家族が怖いといっても、それは比較の問題で、私たちが自分の家族に殺される確率は0.1パーセント未満である。つまり1000人に一人いるかいないかというレベルだ。だからあまり神経質になって、家族をうたがいの目でみるのはやめておこう。

 実は、他人や知人・家族よりもっと恐れなければならない存在がある。それは「自分」である。この数年間、失業率に比例するように自殺者は毎年3万人をこえている。一日あたり、85人以上の人が自殺している。これは交通事故による死の3倍、他殺と比べると20倍以上の数字だ。私たちは他者に殺されることよりも自分自身の手に掛かって死ぬ確率がはるかに高い。つまり一番怖いのは他ならぬ「自分自身」ということになる。

 人間以外で、用心した方がよいのは何か。「病気」を除けば、次は「車」ということになるが、もう一つあげれば、それは「浴槽」だ。2001年に溺死した人は5802人もいる。毎日16人以上が溺死しており、そのほとんどが入浴中の不慮の出来事だ。溺死者の割合は他国と比べて日本が圧倒的に高く、イギリスの10倍もある。これは日本人がお風呂好きのせいで、とくに高齢者の溺死が多い。私もよく風呂で居眠りするので注意しよう。


橋本裕 |MAILHomePage

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