橋本裕の日記
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| 2004年02月03日(火) |
自衛隊派遣はいつかきた道 |
朝日新聞「かたえくぼ」に、「もはや戦後ではない。戦前だ」という投書が載っていた。隊旗授与式をテレビで見て、その感を深くした。ロボットのように整列して、小泉首相や石波防衛庁長官の訓辞を聞く派遣隊員の顔はどれも緊張でひきしまっていた。
いったい彼らはどんな感想を持っているのだろう。フイルムで見た、軍国日本の出兵兵士の映像が甦る。それから、ふと、栗木京子さんの短歌「絵馬」の中の一首を思い出した。
指さしてカシオペア座を教へくるる彼も整列が苦手なるらむ
利権と金権支配の田中派・経世会の支配の一角は崩れたが、これに変わって、日本の政治を動かしているのは、保守本流の伝統をうけつぐ「神の国」の一派だ。その総帥である小泉首相のもとで、自衛隊派遣命令が出揃い、自衛隊の本隊520人がイラクに送り込まれることになったわけだ。
これについて、自民党重鎮の野中広務氏や後藤田正晴氏、亀井静香氏が、「戦争への道」に導くものだとして警鐘を鳴らした。加藤紘一、古賀誠などの実力者が事態を憂慮し、「自衛隊派遣法」に反対した。そして野党をはじめ、多くの国民が反対した。国際社会の反応も冷ややかである。
こうした世論にも耳を貸さずに、派遣を強行した小泉首相の責任は重い。どれだけの見識がこの首相に備わっているのだろう。ただブッシュ大統領のアメリカに尻尾を振るだけでは、日本と世界の将来が心配である。最後にもう一首、これは玉城輝さんの歌である。
「勉強をみてあげたいのに」学徒兵従兄の別れの言葉忘れず
イラクには厳しい現実が待っている。まさに戦場である。派遣された自衛隊員の皆さんの無事を心から祈念したい。
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