J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2005年01月31日(月)    好きになった記憶を我が心に刻み付けるがために。

J (3.秘密の恋愛)

9. これからのこと (15)


始まりもなく終わりもなく、終わる、、。
それでいいのか、俺?

だが、。
どうしようもないじゃんかよ、、。
初めからすべて決定していたことなんだよ、、。
レイが面接にきたあの瞬間から決まっていたんだよ、、。(参照こちら
こうなることは!

3年前、友美さんと3年違いで生まれたレイは、
友美さんに3年遅れて俺と出逢った、
そのレイは3年後には会社を辞める、と、
父親とそう言う約束をしていた、
俺はレイを3年でものにしてやると言って、
そして3年経った今、レイはものになって、会社を辞める。

どうだ、筋書き通りじゃないか、、。

俺がレイを好きになったとしても、
レイが俺を好きになったとしても、
この筋書きは変えられるものではなく。

このまま終わるよりないんだよ、、。


けれども、、!

何か話したい、、。
もう少しだけでいい、レイと話したい。

たぶんこれが個人的にレイと過ごす最後の夜だろう。
だから、、。
もう少しだけ話したいんだ。


本当は、、。

、、何を話したいか、分かっている、んだ。
未練がましいことを言うのじゃない。

レイに対して一度も言ったことがない言葉を、
最後にレイに伝えたいんだ。

好きになった記憶を我が心に刻み付けるがために。

ひと言。

愛してる。と。


  < Pre  Index  New >    


INDEX+ +BBS+ +HOME+ 
この物語はフィクションです。

My追加

+他の作品へのリンク+・『方法的懐疑』(雑文) ・『青空へ続く道』(創作詩的文章)