この日記のRSSは下記のURLになります。
http://www.enpitu.ne.jp/tool/rdf.cgi?id=6723

2004年02月05日(木) みみくびこえひざ

アルバイトを始めて半年が経った。最近仕事でよく褒めて頂ける。自分の未熟さは自分がよく分かっているし、実際編集者として、例えば「売れる本を作れる」という能力と、今褒められていることは全く別だと知っている、当たり前か。何甘いこと言ってんだ。

しかし、それでも嬉しい。私は大学四年間、アルバイトをするたびに、自分は社会不適合者だという感覚をずっと感じてきた。仕事をするからにはきっと「つらい、つらい」という感覚は消えないのだろうと半分諦めてさえいたのだ。いい意味でも悪い意味でも、先のことは見えないという好例を、私は体験として得ることが出来た。ところで今日、「大人計画」からの電話をとった。何故?



新聞と文庫本とウォークマンを忘れるという不覚をしたおかげというかなんというか、昨日ひさしぶりに買って、たまたま鞄に入っていたsnoozer最新号を行き帰りの電車で熟読した。


●別れが好き?(笑)ああ、でも別れって、カタルシスあるよね、別れ=すべてゼロに戻る=目の前に真っ白な地平がひろがってるだけ。開放感がある。(タナソウ)

「それが得たいと思ってるわけではないんですけど。〜自分の中では〜モックンと別れたっていうのはデカイですよね。それに対して、悔やんでたり、気をつかってるわけではないんですが。で、今こんだけ、すごいことになれてるわけですから、感謝してるとか、そういうのはないんですけど。「人生はつづいていくんやなあ」としみじみは思わないですけど、たまにふと思いますね」。(岸田くん)



くるり岸田くんのインタビューより、お得意の引用。最後の数行に隠れていた台詞だった。読み流したら、見つけられなかっただろう。こういうのがたまにある。ずっしりくる。沢山読んだ中のほんのちょっぴりだが、ただ情報をコピペするブログからは得られないものなんじゃないかなあ。じっくり一つのことに向き合う自分を、ああいいんだ、と思える文章との出会い。
(とかいいつつ、その文章をここに「ブログ的」に貼り付けるわたしの阿呆よ)


それからもう一つ、50BEST ALBAMS OF THE YEARに入っていた椎名林檎の『加爾基 精液 栗の花』のレビューにはっとする。またまたお得意の、全文引用。



自らの存在意義の全てを世界に問いかけるかのように、音楽的バックグラウンドを総動員させた、一大豪華絢爛”私”絵巻。強迫観念的なまでにすきまなく敷き詰められた音の洪水。アナログ的な温かみを持たせない、ギスギスして、歪んだ音色。真摯すぎるコミュニケーション願望の過剰さゆえに、伝わるべきものは何も伝わらず、その切実さだけが伝わるというパラドクス。まるで永遠の愛を誓わせるかのように、聴き手に1対1で対峙することを強要する踏み絵のような世紀の迷作。(タナソウ)



うわー、怖い怖い。これ、私のことを言っているのでは?という気がして震えた。だいぶほげほげしたと自覚しているし、林檎ちゃんも聞かなくなったけれども、この間友達に「れいこさんは人間関係に真摯に向き合ってるって事だよ」と(その子としてはいい意味で)言われたのを思い出す。「ここまで見せても許してくれる?ねえ、受け入れて、これがほんとの私なの」と、まるで嘔吐物を見せびらかすような、人間関係をしていなかっただろうか。

反省し、そしてもう、そういうのはいいんだし、自分でも嫌だと改めて思うのだった。


 < 過去  INDEX  未来 >


バナナカレーログ [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加