ハートに火をつけて(Light My Fire) -音楽と人を読む- - 2003年11月08日(土) 7日の日記。 ふと聴きたくなってドアーズのアルバム聴いてます。 LAST HEAVENを思い出すのでしばらく避けていたんだけど…。 1曲目 Break On Throughがかかった瞬間にクラッと来たけど(汗)。 けっこう落ち着いてます。 でも、The Endはやっぱりつらいなあ。幕張の開演直前に流れたもんなぁ…。 子供の頃、「ハートに火をつけて」という邦題だけ知っており、 もっとかわいい曲を勝手にイメージしておりました。 実際に聴いてイメージの違いに驚いたこと(笑)。 今日は定時退社日で、やっと念願の音楽と人を買えました つд`)感想は下に。 ◇ タトゥーさんのドーム来日公演が売れてないって話です。 あんだけCD売れてるんだから買ってやれよ(笑)。 あの人らには感謝こそすれ別に恨みはないよ(笑(笑 行かないけど。 だいたいこの時代に、新人がドームで2daysやるのは難しいぞ。 いくら売れてても、お金払ってまで聴きに行くかは別。 最近はドームじゃなくてスタンディングにしたりするみたいね。 会場代もスタジアム系より安くつくのでは? たとえばレディオヘッド。幕張9-11ホールだ。 …幕張か…(ふぅ) 友人が、「西川くんがタトゥーの公演失敗しろと言ったって見たけど」とメールをくれた。 私はラジオ聴いてないが、それに類する冗談を言ったらしいのは知ってる。 別にそのことで悪くは言われてないし(むしろ、よく言った!くらいの反応だろう) どうでもいいんだけど。 あんた、Mステのときタトゥーがかわいそうみたいな言い方してなかったっけ? この件に関してはいまだに(奴に対して)むかつくのでこれ以上書かないが。 ソニーとドイツBMGが合併して、ユニバーサル並みの世界第一位になるらしい。 こんなことも気になるようになったのは、ソニーグループ所属7年半の 西川ちゃんのおかげである。 弱小レーベルからエピックに移籍して、環境もよくなったようなので、この調子でいってほしい。 ほどほどに固定ファンがいる人だから、売り上げは確保できてるはずだ。きっと。 ただ、合併すると、ボーダー上にいるアーティストは切られるかもしれないね…。 って、日本に影響はどのくらいあるのか…? 昔は、「プロデューサーに捨てられるかも」とか、 「人気が落ちて食えなくなって干されるかも」と最悪の予測を立てて 心配しあってたものです。いまとなっては笑い話だ。 ■■■ GO LAST HEAVEN (音楽と人) ■■■ 残業がない日だったので、ようやく駅前の書店に寄れた。 音楽雑誌コーナーに山積みになっている。 表紙は「音楽と人」と月や定価しか書いてない。いつもならある、アーティスト名や 記事の紹介は一切なし。写真のみ。異例だ。 まるで「いちいち書かなくても見たらわかるだろ」といわんばかりのこの手法、 昔、ROCKIN' ON JAPANのミッシェル特集でもやっていたのを覚えている。 表紙であの4人が笑っている。 ウエノはにこやかに、残りの3人はややあいまいな表情を浮かべてる。 この4人がこうやって並んでフレームにおさまるのも、当分は見られないのだろうか…と この時点ですでに涙腺が…。 特集、なんと50ページもある。凄い。 冗談抜きでラストヘブン13公演全部のレポ入り。 こういうのを待ってたんだよ!! やったよ青木優さん!ブラボー金光編集長!!(知らないけど) レポの書き手は青木氏・金光氏・石井恵梨子さんの3名の交代。 石井さんの手書きのレポがしみます。 内容に関しては、きっと受け手によって感じ方が違うだろうから、とにかく読んでない人は読んでほしい。 LAST HEAVENを生で体験した人なら、きっとどこかは共感できると思う。 特集のトップページでまたこの文句が出てきた。 「ロックンロールは続いていくんだろう」 みんなそう思いたいんだろう。 ミッシェルがいなくなっても、ミッシェルの残したものはきっと続いていくのだと。 「過去は死んだものではない。体の中から苦い思いと共に生き続けるのだ。」 なんとなく文法が変では…ということはさておき、 あの喜びの記憶と、それにともなうこの切なさ苦さはきっとこれからも残るだろうな。 最後の幕張レポで石井さんは書いている。 「この解散ライヴは美しい。少なくとも私は、これほど美しい解散というものを、 初めて見た気がする」 そう、LAST HEAVENの光景は美しかった。 私と同じように感じてる人がいて嬉しい。 私は他の解散ツアー自体行ったことがないので比較できないのだけど、 プロの人も同じような印象を得たのだったら、嬉しい。 解散理由については何も語らなかったメンバー。 疑問を抱きながらも問い詰めるより、ただライヴを全力で楽しんだファンたち。 アーティストからファンへ、ファンからアーティストへ贈られる、 「THANK YOU」の言葉たち。 まさに天国だと思った。 私がなかなかあの場所から戻って来れないのもそのせいだ。 こんな美しい光景は、生きていてももう一度見れるかどうかわからない。 切なさや虚しさと同じくらい、喜びに溢れていたあの空間を記憶に焼き付けておきたい。 札幌ペニーレーン。ブラックラブホールのファルセットが出せなかったチバ。 「練習のしすぎ」。すごいね。 Zepp Sapporoはマシュマロ・モンスターがあった。聴きたかった。 広島クラブクアトロ。私が行った公演だ。 笑顔のアベ(広島出身)の写真がすてき。 アベとウエノの身内も来てたらしい。 私が帰りのエレベーターで出会った、ペットを連れたおばあちゃんと女の子(パス持ち)は きっと身内か親戚だったんだろうな。 気になったアベの胸の赤いバラは、楽屋に届けられた花から自ら切り取ったそうな。 花好きアベ。花言葉までくわしい。意外。 SEでエルヴィス、ビートルズ、テレヴィジョン…確かに鳴っていた。 1曲目の「トカゲ」のイントロを聴いたときの驚きは忘れない。 キラー・ビーチのアウトロで「バランス」を1フレーズ歌った件についても触れてる。 あのテイクがブートレッグに入ると嬉しいんだが。 私も見てたよ。チバとアベが視線を交わして笑い合う瞬間。 天国みたいだった。少しさみしかった。 アベがピックを全部ばらまいたのもよく覚えてる。アベ前にいたからな。 松山サロンキティ、行きたかったな。結局、地元四国で一度も見てない。 石井恵梨子さんの手書きレポは、かなりファンの目線に近くて、共感できる。 意外にしんみりしないよね、というマネージャーの言葉に、 チバは意味がわからない、という表情で、 「だって……ライヴじゃん」 と言ったそうだ。 解散だろうとなんだろうと、ライヴは楽しくて嬉しくて仕方ないもの。 そこだけは絶対変わっていない、チバのコメントが嬉しいね。 福岡Drum Be-1。 青木氏いわく、「このツアーではじめて客席との間にやりきれない空間が生じた」そうだ。 ドゥ・ザ・ブギーが唄われたのは、客席に来ていた本家・大江慎也さんへ向けられたものなんだな。 でも残念ながら本人は帰ってたらしい…。 Zepp Fukuoka。楽屋で大笑いしている4人。なんて楽しげなんだろう。泣。 ガチャガチャバッジにいろいろ書いたらしい。 「めんたいベイビー、バイクに乗ってどっか行こうぜ」いいなあ、福岡。 あんたのどれいのままでいい、聴いてみたかった。 めんたいエレジーも聴きたかった。次にツアーがあるならまた福岡行こうと思ってたのに。 青木氏がチバに曲目をリクエストしたのは前号でも書いていたが、 キング、いじけるなベイベー、コブラ、アウト・ブルーズ、マリオン、夜明けのボギー(笑)だったのか。 アウトブルーズは難しいらしいのでやらないと思ったけど(ボギーは問題外だけど:笑)、 ほかも聴けなかったね。キング、聴きたかったわ。 ウエノは、青木氏のいないところで「ほんとは寂しいんだよ」とか言ってたらしい。 もう……泣かせるなよ!! 大阪の写真、椅子に座ったチバ、ウッドベースを弾くウエノ、かっこいい。 フラッグにメッセージ、書きました書きました。 石井さんの手書きレポはかなり感傷的ではあるけども、ライヴの雰囲気を伝えてます。 エレクトリックからルーシーへつながる流れの描写とか。 磔磔は汗だくの4人ひとりずつの写真。名古屋の写真ないの? うーん、記憶はあまりないけど凄かったです。磔磔。 あとで映像でチバの「ブルーズ!!」てのを見て、おおと思った。 名古屋のあと、アベは 「ここまでやれるなんて思わなかったね、幸せだったよ」 キュウちゃんは 「うちのスタッフはすごい。でもうちらがいいから、いろんないい人と めぐり会えたと思うのね」 どうしてこうもいい話てんこもりなんだよ、きみたちは。 長野クラブジャンクボックス。噂によるとかなり混み混みで過酷だったとか。 ほんとに四角いハコって感じなのな。 新潟フェイズは金光氏の手書きレポ。 「世界の終わりは絶望ではなく、希望の始まり」 明け方近いラーメン屋でウエノがつぶやいた 「忘れねえよ、でもな、また始まんだよ!」 ウエノ、このツアーでは泣ける発言キングと化してます…。 Zepp Sendai。いましたよー、ここにも。 キュウの必死の写真が良いです。 そして本当のLAST HEAVEN。幕張… 終演後、ハイネケンで乾杯する、堅く手を握り合う笑顔の30男4人… カフェでこのページ見てたらたまらなくなって… 青木氏レポ。 ミッシェルの解散は、メンバーにとって青春の終焉であったと。そうかぁ。 アベが花を見て「花言葉知ってる?<新しい出会い>だよ」なんて言ってたそうな。 ロマンチックすぎるよあんたら。 確かにこの日は気持ちが入りすぎてガタガタなところもあったけど、 当然だと思う。それだけ大事な存在だったんだから、ミッシェルは。 「続いていくんだろう」というのはミッシェルではなく、それぞれの人の心の中… 青木氏もロマンチックです。 「ミッシェル・ガン・エレファントは<夢>そのものだった」 少なくとも私にとってもそうでした。 30過ぎてもカッコイイ兄さんたちは憧れでした。 だからこそ、これからミッシェルがいない現実をちゃんと生きなければ、と思う。 石井さんレポは、ミッシェルが生きてきた現実をよくとらえていると思う。 メジャーで生きるバンドでありながら商業主義に真っ向から対抗する面を持っていた彼らに対しては、 業界内でもいろいろ言う人がいただろう。 それでも彼らはやりたいことをやってきたし、結果を残しても来た。 なかなかできないことだ。 (チバの眼にはもしかしたら観客さえも映ってないのかな) という感覚はわかる。ロックンロールに取り憑かれた眼、という表現も。 別にこっちを見てなくたってかまわない。ただあの圧倒的な声に、音に酔いたくて、 皆、ライヴハウスに通っていたんだろう。 それでも、最後の最後に、<お前たちの声だけはずっと聞こえてたんだよ>という チバの言葉を感じたと、石井さんは書いている。 私は、ジェニーやリボルバーのときのチバの笑顔を見て、ちょっとそれに近いことを思った。 あまり意識してこなかったけど、私たちがミッシェルを好きなように、 チバも私たちを好きでいてくれたのかな、と。 こんな風に都合がいいように感じるのは、このライターさんも私も女だからかもしれん(笑)。 これまでのツアーに参加したミッシェルのファンは運が良かったと思うんだ。 あんなにカッコイイ音が出せるバンドのライヴをリアルで見れて、 言葉こそ少ないけれどあれだけファンを大事にしてくれる人たちのファンでいられて。 「お前らが日本のロックを良くしたんだ!」 というウエノの発言に泣き笑い。 最後の打ち上げで流れたエレクトリックをカラオケ状態で歌っちゃうチバ、 キュウちゃんを囲んで3人でビールをかけるの図。想像すると笑える。 湿っぽいことは似合わん人たちなのね。最後まで。 あの人たちのこと、LAST HEAVENのこと、 忘れてもかまわないし、 忘れなくたってちっともかまわない。 絶対、形に残らない何かがあるんだから。 あの人たちの存在が、私の中の何かに火をつけて、 いまだにそれは燃え続けている。 これからもきっと、どこか深いところで。 結局、長々と書いてしまった… 明日は休日出勤です(死)。 ...
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