+女 MEIKI 息+
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気付けばあなたの名前を呟いてしまう唇は、時が経つにつれてあの柔らかい感触を思い出し始めるくせに、目の前にあなたが居るときに呼びかけようと動き出す時には、まったく素っ気無い返事ばかりが零れていく。 「天邪鬼」声にだして自分に対して動いたときに、ばかみたいに涙が溢れた帰り道。
「どんなことでも思ったことを言っていいんだよ」と、相変らずわたしには到底真似の出来ないことを言ってくれる。 思ったことをそのまま言葉にして、筋道も順序だてもせずに話すことを、放り投げもせずに聴いてくれる。調子に乗って喋った内容が、わたしの思惑とは違った展開になって、もしかしたら悲しませてやしないかと、後になって確かめてしまうのも相変らずだけど、その問いにさえ必ず応えてくれるあなたは、やっぱりわたしよりもずっと大きい。
見し夢を逢ふ夜ありやと嘆くまに 目さへあはでぞころも経にける
明日は逢える。
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