日々の泡・あるいは魚の寝言

2001年10月08日(月) 掲示板って

今日は、11月刊行予定の例のポプラ社の短編集の初校ゲラを、郵便局からだしてきました。明日必着の〆切なので、翌朝便です。これは便利だよね〜。とにかく、締め切りの時間までにだせば、翌朝の、出版社の担当さんが仕事を開始する時間にちょい遅れるくらいで、先方にとどくので。
もっとも今日は休日だったので、常なら午後二時や三時が〆切なのに、駅前の大きな郵便局に行っても、十二時半まで受付だとわかってたから、けっこう大変でした。長崎の街は、いま秋の大祭長崎くんちでにぎわってますが、そんなのを横目でみたまま、お昼ごはんだけお外で食べて、そのまま帰ってきました。眠くて。
(脳がほしがるから、牡蛎フライを食べようと思って、とあるお店に入ったら、牡蛎フライは好評につき、その日はもう終了だったそうで、でも今更立ち上がる気力もないんで、なんか適当なもの食べて帰ってきましたよ…)。

で。
以下は、風の丘通信から削除した、猫専門掲示板、森の猫掲示板の話題です。
この掲示板、HPでも、人目に付きにくいところにあったので、誕生してから消えるまで、気づかない人も多かったろうと思ってたんですが、いざリンクをはずしてみると、けっこういろんな人から惜しまれたりどうしてといわれたり、なんだかいまだにそういうのが続いてるんで、削除にいたった理由を補則します。
(理由を書くのは簡単なんですが、そういう行為は、どこかいいわけめいた発言になりそうなので、個人的には趣味じゃないんですが…。このままだと、何人かの人々を傷つけることになりそうなので。もっとも、以下の理由を書いたとて、私があの掲示板を冷たく切り捨てたという事実は変わらないので、しょうがないといえばしょうがないかなあともわかってはいるのですが…)。

一番大きな理由というか、直接の理由は、猫の部屋においている文章に書いたとおり(長文で重たい投稿が多くて、片手間に運営するにはレスをつけるのが大変になった)なのですが、もうひとつ大切な理由がありました。

私自身が掲示板に求めるものとあの掲示板との間にあるギャップの大きさです。
あの掲示板は、私の得意なタイプの掲示板ではなかった…のです。

私はインターネットをするようになってから、まだ二年たたない人間ですが、くるくるあちこち見て回るうちに、個人サイトにおいてある掲示板には、大きくわけると二つのタイプがあるのだなあと、気づいていました。

1.少数の限られた常連たち(時として、オフでもお友達同士)が、日常の会話を、わいわい楽しむタイプの掲示板。管理人もお友達モードで話題に参加していて、アットホームな感じ。中には入りにくそうだけど、常連同士は幸せそう。「世界に情報を発信している」という自覚はあまりなさそうなところが多いかも。
2.多数の訪問者が出入りしていて、お互いに相手のことはハンドルくらいしか知らない。いろんな話題が飛び交っていて、管理人は話題の管理もしている。1の掲示板に比べると、アットホームな感じは少ないかもしれない。でも、ここは公の場だという意識は、管理人も常連たちの多くも持っていることが多い。

1はわりと私的、個人的な掲示板で、居間か中庭でお茶会をしている感じ。
2は客観的(私的という言葉と対にするには抵抗があるけど、いまちょいと適当な言葉を思いつかなかったもんで)で風通しがいい、公園かお店みたいな感じ。

私が好きな掲示板は、2のタイプなのです。
そういうわけで、うちのメイン掲示板は当然のように、2の公園型です。
自分が遊びにいくときも、2のタイプのところが多いかもしれません。1のタイプの掲示板には、よほど管理人のキャラが好きでなければ足が遠のくかも…。

なんでそんなふうに自分が思うかについては、面白いので、また後日くわしく分析してみようと思っていますが、とりあえず、現時点でわかっているのは、たぶん…人間関係の距離の取り方の癖みたいなものが、掲示板運営にもでてくるのではないかなあ、ということです。

私はもちろん、人と温かなつきあいをするのも好きだし、優しい言葉のやりとりをするのも好きですが、どこかで…そのくり返しをすることに、疲れてしまう自分がいるのです。
ひょっとしたら、心の奥底に、なにか壊れたファイルみたいなものがあって、その部分が、誰かの思いやりと解け合うほど親密になることを、エラーとして認識してしまうのかもしれません。
私は、どんなに大好きな人との間でも、少しだけ、洋猫のように距離をとっておつきあいしているのが好きです。甘えてひざの上にのったりは…できないかも。

そういう私には、1のタイプの、中庭型掲示板というのは、憧れてはいても、維持するのにかなりの精神力を必要とする負担な掲示板になってしまうのでした。

でも、壊れちゃってる私にも、人の情愛はありますから、あの掲示板で感じたぬくもりは切り捨てるのがいやで、森の猫掲示板を存続させるためのアイディアは、考えました。
その一番良いアイディアだと自分で思ったのは、掲示板を大型化することでした。

森の猫掲示板は、外部とリンクをはっていませんでした。
これはつまり、森の猫掲示板は、ハンドル森の猫の時の私が、そもそも猫関係のコーナーの感想を聞くためのゲストブックとしてもうけたものだったからで、また、某動物系おっきなサイトでできた、お友達のうち、ごく少数の人々とのおしゃべりの場として、続いていた掲示板だったからでした。
というか…実はもう一つ、一番大きな理由がありまして…。

つまりその、ハンドルchaykaもわりときつめの人ですが、ハンドル森の猫は、chaykaよりもやや高慢で、偉そうで、喧嘩が好きな人だからで(意識してそうしたわけじゃありません。なぜこんなことに…)、大手動物サイトでも、言いたい放題だから、掲示板を表にだせば荒らされる自信が…あって…。
あちらの掲示板で書き込みするとき、風の丘や森の猫掲示板のアドレスを書けば、たちまちヒット数が増えるのはわかってましたけれど、正直、私は風の丘はそれほど訪問者が増えなくていいと思っていますし、なにより荒らされたくなくて…。

でも、森の猫掲示板に、外部からたくさんの人を呼び込み、常連さんの数を増やせば、掲示板が2のタイプに変貌していって、私にとっては管理が楽になるのではないかと思ったのです。私がマメにレスしなくても、常連同士で盛り上がってくれるでしょうし。
まあ、人が増えると面倒なこともあるでしょうが、軽いおつきあいで人とつきあうのは、嫌いなことではないので、なんとかなる自信はありました。
それに、猫についての井戸端な話や、レベルの高い話、いろんな話ができる大きな掲示板を育てるというのも、なかなか楽しそうなことに思えたのも事実ですね。

でもまあ、ちょっと、やはり自信がなかったので、こういうときにいつも相談する、気がつくとながーいおつきあいの(笑)すず猫さんにアドヴァイスを求めたなら、反対されたので、やはり、やめました。
…ま、すっぱり決断できたわけでもなかったですけどね。
でも、やめちゃった。

というのが、今度の掲示板削除の理由の補足なのでした。

…実のところ。「やめるのやめにしようかな」と、思ったこともあったし、やめてからも、「なんとかして復活しようかな」と思ったりもしたので…まだ、お名残惜しい掲示板なのは、事実です。
でもやっぱり、本業が精神力を削っていく仕事である以上、でもって、自分で営業も企画もやっていかなければならない状態である以上、自分の「運営」は自分でしていくしかなく、従って、必要な決断だったのだと思うようにしています。

#結論。やっぱり、人間、キャラにあわないことはするもんじゃないですね(^^;)


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chayka [HOMEPAGE]