日々の泡・あるいは魚の寝言

2001年08月20日(月) HP引っ越し準備中

秋のミルクカフェへの移転を前にして、水面下で作業が進んでいます。
…ていうか、私は細かい仕事しかしてなくて(ちくちくファイルをいじるとかですね)、大仕事の「オリジナル掲示板作成」とかそういうのは、かもめ亭管理組合(謎の組織ですが、実在しているのでした)のみなさまがなさっているのでした。とくにCGI関係をほとんど一手に引き受けて下さっているM氏と、芸術的な掲示板デザインのS嬢には、どう感謝したらいいかわからない感じです。
ありがとう、Mさん。でも、お願いだから、もうちょっと寝て下さい(^^;)。
Sさんも、無理しないでね〜☆

さて私は、秋刊行のポプラの短編集の仕上げをしているところです。
仕上げといっても、これを一度出版社に渡して、それがゲラになって二回もどってくるので、実のところ、まだまだ「仕上げ」ともいえないんですけどね。
でも、がんばってます。いい本にするのだ。
明日、台風が接近してくる頃(笑)、郵便局にだしに行く予定。

ところで、今回の短編集の仕事をしている間に、何かヒントにでもなるかしらと、「千と千尋の神隠し」を見に行ったんですが…。
富安陽子の「かくれ山の冒険」+「空へ続く神話」だなあと思ってしまって、いまひとつ素直にのめり込めませんでした。
宮崎監督は、パンフレットの中で、柏葉幸子の「霧の向こうの不思議な街」にヒントをもらった、と、インタビューに答えていましたが、一番影響を受けた本があるとしたら、富安陽子のこの二冊なんじゃないかな、と思うのですが…。
ほんとは本の名前を答えていたのが、字数の関係で削られたのかしらん?
あれは、書名をあげていた方が、おしゃれじゃないかと思いましたけどねえ。
(どうでもいいけど、お店の看板、「目」とか「肉」とか書いてあるの、村田喜代子の「鍋の中」を連想したけど、ああいうのはむしろ楽しかったです)。

それはそれとして、一番困ったのは、説明不足だったことでしょうか。
たとえば、ハクが魔法使いになりたかった理由は、最後までわからないし。
(大人には、多少想像がつきますが、一応「子ども向け」の映画のはずなので、もっとかんでふくめるように説明してほしいところ)。
宮崎アニメは、子どもの頃から好きだった(「長靴をはいた猫」とか「ホルスの大冒険」とか)んですが、昔の映画の方が物語としては完成度が高かったような気がします…。「ラピュタ」も「トトロ」も「カリオストロの城」も面白かったのになあ。あの頃の宮崎さんは、どこにいってしまったのでしょう?

分かりにくい話の方がレベルが高いなんていうのは、錯覚だと思う。
みている人が、頭の中で背景を補完しなくてはいけないような「子ども向け」映画には、問題があるんじゃないでしょうか?
海の上を走る電車とか、空を舞う竜とか、四季が混在する花の庭とか、美しいイメージがたくさんあふれていたからこそ、もっと親切な作りだったらなあ、と、惜しまれてなりませんでした。


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