日々の泡・あるいは魚の寝言

2001年07月31日(火) イラストの話の続き

さてその後も、10月新刊の挿し絵の人を決めるための活動が、私とポプラ社Nさんとの間で、じわじわと続いていたのであります。

で、お互いにこれという人を発見しては、「そうじゃない」「いいけど違う」とか電話とメールで話し合い…。
しかしNさんは、いい人です。ここまで作家の意見を聞いてくれる人は、めずらしいのではないのかしらん?
それがわかっていても、私としては、これがほぼ永遠に残るものだとわかっている以上(書物とは、そういうものです)、作者としていいたいことはいわねばならぬという譲れない一線があるのです。
それに今度の本は、ひときわ強い愛着があるのです。
そうしてそれは、Nさんも同じなのでした。

もう、十人を越すほどの候補の名前が挙がりました。
いや二十人越えたかな…?

で、なかなか今度の本にあう人が見つからないわけです。
おととい(だっけ?)の日記に書いた条件、「絵が技術的にうまくて、漫画風でなく、古風なイラストレーション」「あるべく手垢が付いていない新人の人か、児童書業界であまり仕事をしていない人」というのにプラスして、「動物と植物がうまい」「人物も魅力的(でも漫画風は今回はパス)」「小物が上手にかけること」という条件まで増えてきまして…。

大体が、私の本は、動物と植物が登場するシーンの比重が多くて、小物が物語に大きく関わってくることが多くて、登場人物の数が多くて、いろんな年齢層の人がでてきます。今回は、それがパワーアップしているので、挿し絵を誰にでも頼むというわけには行かなくなっているのです。
(いつもいっしょにお仕事していただいている、佐竹美保先生なら、この条件は楽々クリアなのですが、どうせなら新しい人との出会いを求めようというのが、今回のテーマだったりするのでした。く、苦しい…)。

とうとう今日あたりからは、「新人」という枠をはずして選考するようになってきました。
そうしてついに、ついに、ひとりの画家さんの名前が挙がったのです!
幸運なことに、ネット上でその人のイラストをまとめてみることができるサイトまであり、私とNさんは「うわあすごくいいね」「じょうずですねえ」と、感嘆しながら、すべてのイラストをみたのです。で、「この人に決定」と、私たちの意見は合致したのですが…。あとはこの人(売れっ子)のスケジュール次第だということになったのですが…。

ポプラ社内で、ほかのみなさんの強い反対意見が出まして、だめでしたー。
しくしくしく…。

でもね。そのあと、ネットでまたさがしていたら、偶然、すごくいい新人絵本作家さんをみつけてしまったのです!
はたしてその人と縁があるかどうかわかりませんが、とりあえず、私とNさんは、その人一押しで考えています。さあ、どうなるかな?

#この間も書いたような気がするけど…。
画家さんもHP、持つべきですね。お仕事したい人はね。やっぱり。
その新人絵本作家さんは、自分のサイトをもっている人で、それが初々しくて、ご本人の性格もよくわかるところが、また好印象だったのです(^^)


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chayka [HOMEPAGE]