東南アジアサッカー調査メモ...ogaoga2k

 

 

東南アジアの虎、アジアの虎にご挨拶 - マレーシア - 2004年04月23日(金)

さてさて、マレーシア五輪代表も韓国五輪代表に敗れたわけで
ありますが、五輪に関しては、韓国はミュンヘン五輪の時に、
地元ソウルでマレーシアに破れ、苦い思いをしたそうであります。
(もちろん、日本も)



その当時活躍したマレーシア代表選手、M.チャンドランという
人が、現在のマレーシア五輪代表のスタッフにおりまして、
「あのときの雪辱を果たしたわい!」という見出しが韓国の
メディアに載っておりました。


それはそれとして、最近マレーシアサッカー協会(FAM)は、
遠征に行った先の国のレポートを書くようになってまいりました。


2月に日本に来た際も、浦和と鹿島について語っておりまして、
今回はその韓国版であります。


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■Kリーグの独自性
UNIQUENESS OF K-LEAGUE


代表チームの活躍は、その国のリーグの成熟度で測ることが
できるのが常である。

韓国もそれにならっているものの、少しばかり他国とは違う
独自性を見る事ができる。



その一つとして、韓国のKリーグには、リーグカップやカップ戦、
それにスーパーカップが存在するが、シーズンを通しての昇格・
降格のシステムが存在しない。



今年Kリーグは13チームで運営され、2ラウンド(前期・後期?)
のシステムでチャンピオンを決める。これは今年、五輪予選
及びW杯予選が行われる為、スケジュールの調整が必要だった
からだ。


Kリーグ事務局長のChung Kun-il氏はこう語る。


「多くの人々は、韓国サッカーの成功の裏にある秘密は
 何か?と常に尋ねてきますが、私はいつも同じことを
 人々に答えます。」


「韓国では、信仰する宗教を尋ねられた場合、ある人は
 キリスト教、またある人は仏教と答えます。

 これはサッカーにも同じことが言えます。確かに、韓国には
 野球やバスケットボールのように人気のある他のスポーツが
 あります。

 しかし、サッカーに関しては、韓国人の心に訴える特別な
 何かがあるのです。
 
 そしてその何かが、韓国サッカー成功への大きな弾みと
 なっています。」



昇格・降格システムが存在しないこと以外にも、Kリーグの
創設時は、日本のJリーグと比較して、慎ましやかなもの
だった。


Kリーグは1983年にスタート。2つのプロチーム(ハレルヤ
と油公)、そしてアマチュアの3チーム(浦項綜合製鉄、大宇
および国民銀行)が参加した。


87年までに、Kリーグはプロチームのみのリーグとなり、
5チームが参加(浦項綜合製鉄、大宇、ヒュンダイ、油公、LG)。

89年に一和が加わり、参加は6チームとなった。


(87年以降?)7年間、6チームの3ラウンド総当り戦という
システムでリーグは運営されたが、94年に全北現代、95年に
は全南ドラゴンズ、96年には水原三星がリーグに参加した。

(*”その後の7年間”、がよく分かりませぬ。合計が合わん)

そして97年に、大田シチズンがKリーグ10番目のチームとなった。



韓国のカップ戦は3月から5月に、リーグは6月から11月にかけて
開催される。



「個人的には、Kリーグの理想的名チーム数は16であるべきと
 考えています。お互いに2度対戦することができますからね。」

「しかし今年は、たった2回の対戦となります。とはいえ、今年の
 各チームの試合数は、様々な大会が行われるため、36となる
 でしょう。」



リーグ自体の構造は、Jリーグや欧州のクラブほど強い印象を与え
ないかもしれないが、韓国は韓国独自のモデル構造を見据えている。


そのモデル構造とは、どのように成功しているのだろうか?

もちろん韓国は何度もW杯の本戦に出場している。54年のスイス
大会を皮切りに、86年のメキシコ大会、90年のイタリア大会、
94年の米国大会、98年のフランス大会、そして日本と共催した
地元での2002年大会があげられる。



「我々はリーグのモデルとして、ドイツとイングランドについて
 研究しましたが、我々には、現在のやり方が向いていると判断
 しました。」



Kリーグ事務局に完全に運営される韓国のトップリーグ、Kリーグ
以外にも、韓国サッカー協会(KFA)はアマチュアのリーグを
保有している。

企業サッカーリーグ、大学サッカーリーグ、中学・高校サッカー
リーグ、小学生サッカーリーグ、それに女子サッカーリーグである。


しかし、韓国のプログラムにおいて顕著なのは、学校レベルでの
プログラム(アジェンダ)が素晴らしい点である。このプログラムは、
韓国サッカー全体の成功への大きな役割を果たしている。




Kリーグ事務局の設定した、Kリーグにおいてプロという高い
レベルでプレイするための条件項目というものは、かなり少ないが、
それは決して簡単な条件ではない。


預金として400万USドル以上の保有の要求がある以外にも、
別の重要な基準を満たさなければならない。

それは、チームを支援している企業が10億USドル以上の
純資産を持っていなければならないのだ。



だがチームは、自スタジアムや、ユースチーム保有の義務はない。


「日本と同じように、Kリーグ事務局は投資をして利益を得るような
 組織ではありません。もし年度末に利益があった場合、それはチーム
 に分配されます。」

「Kリーグは広告、オールスターゲーム、放映権から利益を得ています。
 しかし、Kリーグの入場料からは得ておりません。」

「タイトル・スポンサー(リーグの冠スポンサー?)は今年、350万 
 US$を支払いました。一方今後5年間のTV放映権は1500万
 US$となります。」


Kリーグの平均入場料は、7US$程度であり、昨年度の平均入場者数
は、1試合あたり1万1千人。今年はもう少し期待できるとのことである。


追記:この記事は、マレーシアサッカー協会が、韓国へ研修を行った際に
   まとめたレポートである。


http://www.fam.org.my/editor/news_feature01.asp

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どーもKリーグに関しては詳しくないのと、英語がちょっとムズ
かったので、どっかで間違いはあると思います(間違いあったら、
掲示板かメールで教えてください)が、


・昇格/降格がないリーグ
・学生プログラムが素晴らしい
・チームの条件がえらく大変だ
・スタジアム確保もユースチーム保有も、
 チームの必須条件ではない

という韓国サッカーに驚きを感じたようであります。

ま、きっとKもJと同様、いろいろ問題はあると思うけど、
それはそれとして、次は中国レポートか?



...



 

 

 

 

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