unsteady diary
riko



 約束


夕方のNACK5(埼玉のFM)のプログラムで
突然ゴスペラーズの「promise」が流れ出した。
「永遠に」を街中で耳にする偶然には慣れたけど、
昔のアルバムから聴くのは、はじめてのこと。

はじめてゴスを知ったのは、この曲からだった。
ある掲示板で、この曲の歌詞が紹介されていて、
聴きたくて、探しまくったのを思い出した。
去年の夏は、まだまだゴスはメジャーじゃなくて、
近所のレンタルCD屋にはほとんど置いていなかったっけ。

それから何度この曲を聴き返したことだろう。


FMで聴く「promise」は、コーラスがいまより雑な感じで、
CDみたいにクリアに聴けるわけでもないんだけど、
すごく新鮮だった。

たぶん。
自分が聴こうとしたわけじゃなく。
どこかの誰かが、それをかけた瞬間に、
偶然居合わせたことの、しあわせ。
風景の一部みたいに、突然生まれた歌声だったから、なんだろう。

ほんの一瞬、梅雨入りの憂鬱が吹っ飛んだ気がした。
「ソウル・セレナーデ」ばかりをかけていたのだけど、
引っ張り出して、もう一度promiseを聴こう。



【その2】

近所のレンタルショップで、ゴスペラーズの「Down To Street」が2枚も置いてあった。
これは今のメンバーでメジャーデビューする前に出されたものだったと思う。
最近までゴスのコーナーさえなかったのに、すごい変化だ。

聴いてまたびっくり。
私の好きな「promise」が入ってるのだけど、
今の技術から考えると、わ、若いな……。
1枚目のアルバムではすでにかなりハーモニーが綺麗だったことを思うと、
どのくらい録音に間があいてたんだろう。
アレンジも、微妙なリズムも、歌声も(人間が2人違うんだからこれは当たり前)、私にとってはかなり違う気がした。

で、なるほどと思った。
今日の夕方、FMで流れたのは、たぶんこっちだと思う。

彼らの1枚目のアルバムにたぶん録り直したんだろう「promise」が入っていて、
すでに、何度も聴き返してた。
なのに、夕方のには聞きなれないアレンジが入ってたし、
主旋律の音程が、すこしばかり狂い気味だったのよね。
ああ、しっかり上がりきれてない…という感じが漠然とあった。
もちろん同じ録音だと決めつけて聴いてたのだけど、
それでも「???」と。

そうか、こっちが流れてたのか…。


でも、青臭くてこれはこれで好き。
ふしぎな一生懸命さみたいなものが、
にじみ出てる気がする。

最後の「いとしくて」っていう曲は、今日はじめて聴いた。
これはアカペラ。
シンプルで、でもやさしくていいなと思う。
歌詞はこんなふう。


 いとしくて いとしくて
 言葉さえ 透き通ってくよ
 触れあった まばゆさ
 彩られたまま いつも
 いつまでも

 いとしくて いとしくて
 知らぬ間に身を寄せあうよ
 抱き合った その合間に
 溶けこんでく しあわせを
 感じているから

 彩られたままいつも
 いつまでも


「透き通ってく」とか「溶けこんでく」の
「いく」じゃなくて「く」になってるのが、いい。
すこし舌足らずな感じが、
ひらがなの「いとしくて」には合ってるような気がする。

それにしても可愛いくって、オトメだよねえ。
でも、いまも基本は変わってないような…。(笑)


2001年06月06日(水)
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