| 2007年05月05日(土) |
��題「深遠の世界を怪人は夢見る」 |
ハイ、まだまだ、痛ましい妄想は続いておりますヨ〜。
逃げないで、ついてコイヤァー!(目をさ迷わせながら)
無意味にテンション高いですが。 この文を捧げたYーこさんや、読んでしまった方々に、ドン引かれないことを。
心 か ら 祈 っ て お る 所 存 。
とかなんとか、ゆってるわりに。 面白がって書いたことも、また事実なんですが(笑) 発想から仕上げまで、けっこうなスピードで書けましたもん。 閃くまでは、だいぶかかりましたけど・・・ネ。
目の付けどころ、面白いんじゃないノ? セイレーンとオ/ペ/ラ座の怪人なんて、イインジャネ?? (↑トグとバトさんはイイ声=人を惑わせる声=人の心に枷をつける存在、の象徴) という感じに、閃いた時。 コ レ ダ ー ! ! ! (*゜∀゜)アハッ体験 と本気で思ったりしてねぇー。 私の妄想ップリも、たいがいスゴイですわ(笑)
[セイレーン] トグサは確かにそう言った。
あの海の化け物か? バトーは電脳でその言葉を検索した。 すぐさまネットの海から抽出された、膨大な情報が展開される。
セイレーン。 歌声で男を海に引き擦り込む魔性の女。 半人半鳥の妖鳥の姿で表される、ギリシャ神話に登場する海の妖精。
時代を経るうちに、半人半魚の人魚のイメージで表されることも多くなったという。 姿形、セイレーンの魔力の源が何であるか。 諸説あるが、どれにも共通するのは、”甘美な歌声””美しい女””死に誘う魔性”という点だ。 魔性の歌声で、船乗り達を誘い、その船を沈め、死に誘う。 もしくは、人間の好奇心や知的欲求を刺激する歌で誘い、死ぬその時まで永遠に縛りつける。
音楽や歌声というものは、人間の性的快楽を感じるシステムによく似た働きを脳に与える為に、このような伝説が作り上げられたのだろう。 ホメロスの「オデュッセイア」の一説にも、このセイレーンは登場する。
トグサめ。 イメージするのであれば、セイレーンなぞという女を思い出すんじゃなく。 オペラ座の怪人、ファントムでも思い出せばいいだろうに。 バトーは、トグサが導き出した思考に渋面を作った。
オペラ座の怪人。 魅惑的な声、音楽の才能を持ちながらも、不遇の人生を送る男。 オペラ座の地下に住まう、暗闇の支配者。 一人の才能ある少女を歌姫へと成長させたが、同時に抱いた恋心が狂気を生み、彼女を地下に幽閉しようとするに至る。 そして、悲劇の幕を己の手で切って落とした怪人。
まだ、こちらの方がいい。 悲劇的ではあるが、魅力ある男だ。 どうしてわざわざ、女である妖精(というより妖怪)を選ぶのか。 トグサの思考は読めそうで、読めない時がある。 苦笑を浮かべて、バトーは自分に向けられた男の背を見つめた。
華奢ではなく、繊細でもない、しなやかな背。 それを見遣りながら、心の底に眠る声を聴く。
この男は手に入らない。 僅かな時間、身体を繋ぎ、幽かに心を触れ合わせるだけで。 永遠に、自分の物にはならない。 ならば。
その身に枷をつけ、永遠に閉じ込めようか。
恋を知り、己の腕の中から飛び立とうとする、美しい歌姫に成長したクリスティーヌを。 激情に駆られ、地下世界に攫った、あの怪人のように。
オペラ座の地下深く拡がる、深遠の世界にも似た場所に?
その声を振り払うように、バトーは頭を振った。 否。 手に入らぬことなど、最初から解っていたことだ。 そんなことを自分は望んだりしない。 そして。 それが、この男の声を消し、強い眼の色さえも失わせることになると。 自分の抱く想いが意味を無くすと。 バトーは良く理解していた。 そうでなければ、こんな関係を選択などしなかったろう。
「最期に、クリスティーヌの手を放した奴の気持ちは、解らんでもない」
そう独り言を呟くと、深い眠りの淵に沈むトグサを抱き寄せた。 トグサは少し、身じろぎをしたが、よほど眠いのだろう。 そのまま、腕の中で寝息をたてはじめた。
その安らかな眠りを壊さないよう、バトーも意識を手放すことにする。 深く温かい、柔らかな眠りを貪る為に。
夢などみない、その眠りを享受する為に。
END of ALL
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