6匹目の兎<日進月歩でゴー!!>*R-15*

2006年02月10日(金)   BT30題「4) ツーマンセル」

BT30題。
犬ベース。
甘アマ系。犬扇子その後の感じで。

書き終わって、読み返してみたら。

かなり甘い気配が滲んでました・・・orz

犬、というと大概、苦い、切ない仕上がりになるのが常なんですが。
反則的に、こんな感じに。

・・・・?????(困惑)

トグがなんか、初恋をしてる青少年(むしろ乙女?)みたいになってますよ???


































ハダリ。
ロクス・ソルス。
北端。
人形になりたくなかった、子供。
人間になりたくなかった、機械。

守護天使の降臨。

絶望から解き放たれたゴースト。
電子の海に溶け込むゴースト。





陽の光差す、懐かしき過去への回帰。














あの事件が解決して以降、この男とは組んだままだ。
相棒として、任務にツーマンセルで当たる。
以前と同じ様に、男の背を見て歩き、皮肉混じりの言葉を交わす。

けれど、何かが、少しだけ。
変わった。

壊れたものは元には戻らないが。
新たな形を得て、再生されたように。


男は変わった。


独りではないことに。
あの北端の地で。
追い求めていたものが、すぐ傍にあることに。
彼女とのつかの間の再会が、気付かせたのだろう。
過去に囚われる必要がなくなった男は変わった。

そして、自分も。

過去に囚われた義眼に、焦燥を。
既製品の言葉に、喪失を。
苛立ち、胸を裂かれていたことが、まるで嘘のように。
綯い交ぜの感情を隠したまま、見ていた背中を。
凪いだ心で見ていられるようになった。

今はもう、届かない背中に怯える必要もない。
拒まない背中が、そこにある。

手を伸ばせば、届く距離に。

だからといって。
この男との間に横たわる距離を越えようとは思わない。

触れたいと思う心と。
今までの距離を維持しようと思う心。
それを程よく共存させて。

男との、新たな距離を築いていければいい。
彼女とは違う形の相棒に、なっていければ。
いいと思っている。








部長の執務室に呼ばれ、男と共に向かう。
また、物騒な事件の始まりらしい。
悪が眠ることは、ないようだ。

男が自分の前を歩く。
それを視界におさめながら、数歩遅れてついて行く。
以前はここで生まれる無言に、叫び出したい程の苛立ちを覚えていたが。
今では、気にならない。
不思議なものだ。

男が歩くたびに、結わえられた髪が左右に揺れる。
それを何の気なしに、見て歩く。

白銀の髪は、犬の尻尾のように、揺れていた。

そういえば。
以前、この男は短髪で。
この髪形になったのは、彼女がいなくなってからだ。
これから、どうするんだろう。
切ったりするんだろうか。
それとも、このまま現状維持か。

何故、唐突に。
こんなことを考えたのか、自分でも良く解らない。
拒まない背中が、目の前にあったからだろうか?
手を伸ばせば届く、背中。
揺れる、白銀の髪。
やっぱり、触れてみたいのかもしれない。

瞬間。

「何だ、トグサ」

男の困惑の声と、窮屈そうに肩越しに振り返る義眼。
自分の手には、男の結わえられた髪。
その事実に、頭が一瞬、白くなる。

フリーズ。

触れたいと思う心のままに。
無意識に伸ばされた手。
何をやっているんだ、自分は。
子供だって、こんなことしやしない。

「────わ、悪い。何でもないんだ」

上擦ってしまった声に、訝しげな視線が返ってくる。
なんて、居た堪れない。
だからといって、あんたの背中に触れてみたかった。
とか。
揺れる髪が、気になった。
なぞと言えるワケもなく。

「気にしないでくれ」

慌てて、固まった様に髪を握り締めていた手を離すしか出来なかった。
するりと滑らかな感触が指を掠めていく。
男は、まだ、自分を見ている。

「─────」

この義眼の視界から、逃げ出したい。
男が何かを口にする前に。
その衝動に突き動かされ、急ぎ足でその場を離れようとした。
が。
男の傍を擦りぬけようとした、その瞬間。

笑う気配を感じ、足が止まってしまう。

恐る恐る、振り返ると。
男が笑っていた。
口の端を少しだけ、引き上げて。
そして、深く響く低音で、言葉を紡ぐ。

「揺れてるモンに反応するなんて、猫か、お前」

過去の言葉の引用ではない、男自身の言葉。
ゴーストを揺らす声。

「───ッ」

ああ、やばい。
これは、想像以上に、やばい気がする。
距離が近すぎるし、刺激が強すぎる。


「……猫じゃねえよ、馬鹿」


それだけを無理矢理、何とか吐き出して。
止まってしまった足を動かす。
すたすたと早足で、男との間に距離を作る。

「おい、トグサ。どこまで行く気だ?猿オヤジの部屋はここを曲がらねえと行けねえぞ」

「…………」

馬鹿だ。
自分は、呆れるほどの馬鹿だ。

男の背を見、追っていくことに夢中になって、周りが見えてなかった。

体温が、面白いほどに上がっていく。
きっと、今、自分は凄い顔をしている。
この男にだけは見せたくない。

が、呼び出しを無視することは出来ない訳で。

苦肉の策は、男より前を歩くこと。
俯いたまま、方向転換。
待ち構えるように立っている男の前を通り過ぎ、執務室へ続く通路へ入る。

「変な奴」

男の笑う声が、すぐ後ろでした。




早く、新しい距離を作り上げなければ。
そうじゃないと、やばい気がする。

職務に影響を及ぼすつもりは全くないが。
別なところで、影響がでそうで。

それだけは、嫌だ。絶対に。

今以上の変な奴になってしまうのだけは。





この男とのツーマンセルは、前途多難かもしれない。








END



犬で、こんな話。
ありなのか。
ないのか。

うううん?????(唸)


コノ話の素は。
Yコさんと語ってたメッセだったり。
犬は全てがエロス。
とか。
バトさんの髪の毛、結ってるとこ掴みたいっすよね〜。
とか、話してまして。
普段はしそうにないことを、するのって萌えですよね〜。
それを犬でやったら、どうでしょうね〜。
なんて、言ってるうちに。
私の中で、全部、結びついちゃって。←何故

出来た話がコレカーーーーーーーーーーーーーー!!!!!(自分にツッコミ)

というオチ。←オチてない。
自分の頭が導き出した答えに、何気に、ビックリです。
なんか、犬じゃない気配ですが。
たまにはこんな話もあってもイイかなと、思うわけで。

・・・・・ね?(。。;)


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武藤なむ