絵茶で捧げちゃっ隊6兎出張版リターンズ。 (は?)
これは、Yコさん宅で敢行された6月後半のガチンコ絵茶から生まれた話だったりします。 Yコさんが提供してくれたシチュ「今まで感じたことのない相棒の体温が服ごしに伝わってくる」と描いて下さった萌え絵に感じたストーリーみたいなものをずらずらずら〜と書きまくった訳で(笑) まぁ、いつもの捧げ状況となんら変わりませんね★
拉致った萌え絵をアップしたいのは山々なんですが。 それは、また後程・・・サイト改装の折のお愉しみということに。 Yコさん、その時はお覚悟あれ(笑)←鬼か
そんなこんなで。 捧げますから!と言いながら、放置プレイの上、焦らしプレイも併用。 今が8月後半ですから、そのプレイの酷さたるや・・・orz
Yコさん、ゴメンナサイ・・・あんまりにも考えすぎて進まない罠にはまってたんです・・・(涙)
と、自分の遅筆さを棚に上げてみたりする。 しかし、なんとか完成の日の目を見て、よかったなと。 そして、これを嫌がられても、Yコさんに捧げるのであった。
ちなみに、これは原作ベースの話です。 だから、トグは生意気だし、バトさんはセクハラ親父です。 (え?) 更に、他の媒体のあのヒトを登場させちゃったりして、意外と好き放題やってます。 萌えの暴走、恐るべし。
それでも、いいよ、という方は。 ↓のほうへ、スクロールをして下さいませ。
その日。 トグサは、専従捜査になった案件の情報収集の為、バトーと組んで旧市街に向かった。 うらぶれた路地を共に歩き、足と目と耳で情報を拾う。 電脳空間での情報収集よりも、元刑事のトグサは、こういう地道な捜査のほうが好きだった。 まぁ、時々は歯噛みするような思いもするのだが。
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旧市街。 その一角、薄汚れた灰色のビルが軒を連ねる商店街。 闇市のような雰囲気が漂う。 軽自動車二台がかろうじて擦れ違えるくらいの道路の両端を小さな間口の店がひしめき合い、埋め尽くしている。 頭上に視線を巡らせれば、覆い被さる様に、色とりどりの看板が並び主張し合っていた。 目に見える店よりも、看板の方が多い印象を受けるのが不思議だった。
雑多な街だ。
それらを眺め、改めてトグサはそう思った。
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裏世界の事情に精通しているバトーのツテを頼りに。 数箇所、探りを入れてみたが、思ったような成果もなく。 捜査における99%の無駄を噛み締めながら、二人は人ごみの中を歩いていた。 トグサは器用に人を避けながら、ジャケットに両手を突っ込んだバトーの後ろ姿を追う。 その視線の先、バトーの背中の向こう。 不意に視界に飛び込んできたモノに、トグサの口許に笑みが浮かんだ。
あの看板の犬、バトーがよく飲む缶ビールの犬に似てるなぁ。
立ち止まり、油絵の様に厚塗りされている犬をぼんやりと見上げる。 荒みかけた気分が、少し、和んだ。 と、その瞬間。 突然、大きな手に腕をとられた。 次いで、灰色ビル達の細い切れ間、路地裏にいきなり引き込まれる。
犬から意識を剥ぎ取った、無遠慮な手の持ち主が誰か。
トグサには、見なくても、腕を握られた感触ですぐにバトーだと判った。 その力の強さに、顔を歪める。 義体の力に、翻弄されるのは、好きじゃなかった。 生身と義体の差を見せ付けられるから、かもしれない。 例え、それが信頼できる仲間のバトーであってもだ。 いや、バトーだからこそ、トグサは嫌なのかもしれなかった。 「ッ・・・何すんだよ、バトー!!」 壁に背を押し付けられた格好になったトグサは、胸に生まれた苛立ちを言葉にしてバトーにぶつけた。 腹立たしさを隠しはしない。 「静かにしろ」 が、抑えた低音が返ってきて、トグサはすぐに自分の感情を引っ込めた。 「な、んだよ」 「あれ、見えるか?」 バトーの義眼が、通りの向こうに向けられる。 苛立ちは胸の奥に押し込んで、トグサはその視線を追った。
行き交うボロ車、怪しげな雰囲気を醸し出す人々、雑然とした店先、得体の知れない商品。 その中に紛れた何気ない一角。 誰も気にとめはしない、街角の風景。
しかし、トグサには、そこが浮き上がって見えた。
周囲に溶け込んでいるようで、決定的に、異端。 その中心。 痩せ細った一人の男がいる。
骨と皮しかないように見える身体。 蒼白い相貌は、異様。 頬は痛々しいほどにこけ、生気を感じない。 まるで人形みたいな男だった。
「あれが、何だよ?」 「キムっていう、食えねぇ男。まあ、情報屋みてぇなもんだ」
バトーに[キム]と呼ばれた男は、背の異様に低い、浅黒い肌の男と話し合っている。 トグサは目の前に現れた二人の男を視界に捉え、その言葉の先を促した。
「知り合い?」 「なぁなぁで呼び合う様な、そんな知り合いじゃあねぇがな」 「てことは、軍関係者?」 「元、な」
凄い経歴の持ち主か。 バトーの口調から、トグサはそう察した。 それから、視線を[キム]から転じて、もう一人の男に移す。
「じゃあ、もう一人の男は?」 「───────────クロルデンとこの使いっパシリ」 「その名前、少佐から聞いたことある」 「クロルデン・・・元・公務員の凄腕のハッカーさ」 「情報屋とハッカーの組み合わせで、そこから何が生まれるか?」 「ふん。ロクでもなさそうもんが飛び出してきそうだが・・・さぁて」
自分の電脳に、バトーから聴いた情報を上書きしていく。 と、不意に自分の今の体勢が気になった。 トグサは、息が掛かる程に近く、身を寄せるバトーを見上げる。 バトーの義眼は、二人の男を真っ直ぐに捉えていた。
精悍な顔と無骨な義眼。 サイボーグであることの意味を体現する、ゴツイ図体。
何故か、服越しに、バトーの体温を感じる。 そんなわけ無いのに。 何故なら、この男がいつもは義体の精度をあげる為、体温を低く設定しているとトグサは知っていた。
それなのに。 まるで、素肌に触れられているような。 温度を感じる。
そこまで考えて、トグサは自分の思考に嫌気がさした。 [毒されてる] 義眼のサイボーグを見上げて、心の中で呟いた。 この男のセクハラまがいの言葉を聞き過ぎたせいに違いない。 それから。 トグサは、この体勢がいけないんだ、とバトーの胸を拳で叩いた。
女にキスを迫る様な。 女がキスをせがむ様な。
この接近しすぎた体勢が。 いけない。 トグサは、いつもの口調で。態度で。 過剰な反応だと思われないように、押しのけようとしていると思われないように。 慎重に行動を起こし、言葉を投げた。 「どうする、バトー。コンタクトとってみる?」 バトーは口許を押さえると、思案するように俯いた。 どうやら、自分の心の動きには気付いていないようだ。 トグサは、安堵と毒された己の思考を胸の奥に押し込んで、バトーに話しかけた。 「昔のヨシミってやつで、旨い情報もらえるかもよ」 「───────さぁて。そう上手くいくか如何か」 眉間に皺を寄せ、渋る様子を見せるバトーに、トグサは鼻を鳴らした。 「らしくないじゃないか。あんたが、当たっても見ないうちに、そんなこと口にするなんてさ」 過去に何かイワクでもあるのかもしれない。 そんな考えに行き着いて、トグサはいつもの仕返しだとばかり、 「タイプじゃないと気が乗らないワケ?」 そう言い、にやと笑って見せた。 たまには、会話の主導権を握るのも悪くない。 が、逆に。 「俺のタイプが気になるか?」 ニヤリと笑う義眼に遣り込められる結果となった。 バトーの大きな手が、トグサの頬を撫で、太い指が唇を這う。 「トグサ」 余裕たっぷりのその表情に。 トグサは顔に血が上ってくるのを何とか堪えた。 ここで、顔を赤くなんてしたら、何をされるか分かったものではない。 バトーの手を思いっきり、払い除けてやった。 「・・・・なんねぇよ」 そう突き放してはみたが、にやにや笑う口許が、目に入る。 バトーはわざとらしく、トグサの耳元に顔を寄せると囁くように言った。 「俺はな、ちゃんとお前みたいに肉のついてる奴がいいのサ。抱き心地がいいのが、俺の好みな訳だ」
口でも敵いそうに無いのか。 畜生。
「安心したかな?トグサ君」 「する意味がねえだろ?大先輩」 それにトグサは、口を思いっきり歪めて、こう言葉を吐くので精一杯だった。 これ以上の追求をかわすには、話題を現実に引き戻すしかなかった。 「つーか。どうするんだよ、バトー」 トグサは顎で、二人の標的を示した。 「当たって砕けて、藪から毒蛇が出て来ないとも限らんぞ?」 やっぱり、乗り気じゃないらしいバトーに、トグサは歩き出しながら言った。 「そうなっても、あんたが何とかしてくれる」 立ち止まり、肩越しにバトーに笑いかけると。 「だろ?バトー」 それにバトーは短く刈り込んだ髪をがしがしと掻き毟った。 「・・・・・お前はほんと、可愛いんだか、可愛くねぇんだか」 「可愛くないのさ〜」 「性質悪ぃなあ」 口をへの字に曲げたバトーが、トグサを追うように歩き出した。 「行こうぜ、バトー」 「ハイハイ。なんとかしてみせまショ」 裏路地から、また人ごみの中に戻る。
「頼りになる先輩は、ダイスキさ」 「そうじゃなくても、好きだろーがよ」
それには、断固として応えず。 トグサはバトーと連れ立って、器用に車を避けながら、車道を横切った。
怪しげな人々は、そんな二人に素知らぬ顔でゴミゴミした道を往来し。 車は引っ切り無しに走り、喧騒がカラスの鳴き声よりも、けたたましく辺りに満ちていた。 狙う獲物はまだ、互いの体格差が生む段差を物ともせずに、顔を突き合わせ、何やら話し込んでいる。
END
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