| 2005年07月17日(日) |
優しさかも?いや、罠だよな。絶対。 |
メモ帳の中身が、大混乱の様相を呈してきたので。 整理整頓してみたところ。
情景とか。台詞とか。使ってみたい言葉とか。 書き捨てられたSSの断片を多数発見。
読み返しながら、思いつくままに、書き足したり削ったり。 で、出来たのがこのSS。
SACベースのつもりで書いた訳なんですが。 なんだか、トグがやけに若い気配で・・・(汗)どうしよう、ッて代物になりました☆ 原作がヤヤ混じったかもNE・・・orz
いろいろ省いて、語り口調みたいにして。 書いてて、とっても面白かった。 書き出した当初の雰囲気からは、だいぶ、遠くなっちゃいましたが。 これのほうが、テンポがいい。
逆に、放置しておいてよかったのかもしれない(笑)
きっかけは、いつもの、男の一言。
「うち、来るか?」
突然の言葉。 普通の誘い文句。 そこには何の含みも色も無く。 油断したといってもいい。
「なんで?」 「お前、どーせ、仮眠室で寝ねえんだろーがよ」 「ソファで寝るさ」 「そろそろ、仮眠室で寝ることを覚えろ」 「いいじゃん、別にソファだって。こっちの方が落ち着いて寝れるんだって」
普通に会話してしまったのが、マズかった。
「こんなトコで寝て、疲れが取れるか?」 「・・・そりゃ、まぁ、取れやしないけど・・・」
それが、投げ掛けられた罠にも似た言葉だったと気付いたのは。 無機の義眼が表情を浮かべた時だった。
「だーかーら。そんなお前に、ゆっくり寝れる場所をお優しい俺様が提供してやるって言ってんの」
その瞬間の、憎たらしい、嫌な笑いときたら。 張り倒したくなるカオで。
優しさのような。 それでいて。 そうじゃない気配も見え隠れしていたり。
この笑いが示す意味は、多分、後者に違いない。 しかし、断る言葉がニヤニヤ笑いに弾き飛ばされるのが判っているので、従うしかなさそうだった。 自然、眉間に皺がよる。
我ながら、ウカツ。 自分に腹が立つ。
声や表情から、色を取り去ってしまうのは、この男の得意技だろーに。
罠なんていうものは、嵌まってからそれと気付くのだ。 迂闊だ、といつもこの男に言われているが、本当にその通りで嫌気がさす。 諦めたように、重く深い溜息をつくと、義眼の男は愉しそうに口の端を引き上げたのだった。
で。
気付けば、こうなっているのは、お約束な訳で。
「俺を寝かせる為に連れてきたんじゃなかったのかよ・・・・・」
自分の腕に顔を埋めるようにうつ伏せになり、呆れたように溜息を吐いた。 ぼやいたところで、どうしようもないところが、ムナシイ。
本部に一番近い所にあるセーフハウス。 そのベッドの上。 既に、衣服を着けてはいない。 憎たらしいこの野郎に数時間前に剥ぎ取られた。
「そうさ?」
いけしゃーしゃーと肯定の低音が耳に届いて、思わず、渋面になる。 顔を上げ、睨みつけてやると、にやーと笑われた。
「勿論、その為にこの場を提供してやったんだ。大先輩がな」 「なんだか、ヤるのが目的に思えるのは気のせいですかね?ダイセンパイ」 「嫌かよ?」
ああ。 この口許に浮かぶ笑みが、ムカつく。 腹立たしい。 同意の上だとしても、だ。
「・・・・・ここまでやっといて。今更、嫌もクソもあるか」 「じゃあ、いいじゃねぇかよ?」 「・・・・・(よくねぇよ)」
こんな会話を延々していたら、いつまでたっても寝られやしない。 寝よう。 寝てしまおう。 明日、いや今日の朝一で報告書を提出しなきゃいけないんだから。
「俺は寝る」 「──────」 「もう、触んなよ」
返答はない。 かわりに表情が答えをくれた。
あからさまに、不満そうな顔するなよ・・・。
無視だ。 そんなのは、無視。 男に背を向けて、目を閉じる。
「つか、あんたも寝ろ」 「・・・へいへい」
これ以上、言う事をきいてやる義理はない。 罠に嵌まってやったんだから。
さあて。 お優しい大先輩は、放っておいて。 安息の眠りを貪るとしよう。
END
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