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 サンクチュアリ/ウィリアム・フォークナー

内容(「BOOK」データベースより)
ミシシッピー州のジェファスンの町はずれで、車を大木に突っこんでしまった女子大生テンプルと男友達は、助けを求めて廃屋に立ち寄る。そこは、性的不能な男ポパイを首領に、酒を密造している一味の隠れ家であった。女子大生の凌辱事件を発端に異常な殺人事件となって醜悪陰惨な場面が展開する。ノーベル賞作家である著者が“自分として想像しうる最も恐ろしい物語”と語る問題作。


フォークナー自身が、“自分として想像しうる最も恐ろしい物語”といっているというので、どれほど恐ろしい話なのだろうか?と興味津々で読んだのだが、書かれている事件、事柄は、今や日常茶飯事となってしまっており、当時はセンセーショナルな物語であったのだろうが、現在では「エンターテインメント」小説にもよくある話となってしまっているところが、別の意味で恐ろしい。

フォークナーはヴァージニア・ウルフ同様「意識の流れ」を描いている作家と言われているが、ウルフよりはストーリーもしっかりしていてわかりやすかった。それでも難解であるというイメージは拭えない。それに、レイプや殺人などの事件の明確な描写がないため、いつ、どこで事件が起こったのか、何度も読み返さなくてはその部分を特定できなかったし、解説を読んで初めて、そんなに酷いことがあったのかと気づいた始末。

「想像しうる最も恐ろしい物語」である割に、読後、何の感情も呼び起こされなかったのは、そういった出来事に慣れすぎてしまった現代の社会のせいなのか、はたまた私にこの作品を読み取る能力がないのか・・・。連続殺人鬼の話などを、エンターテインメントのミステリとして読んでいる昨今では、この程度の話では何も驚かない。そういった事件に注目するのではなく、もっと登場人物の「意識の流れ」に注目すべきなのだろうとは思うのだが、全然そこまで入り込めなかった。



2003年09月16日(火)
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