椰子の実日記【JOYWOW】
2008年03月29日(土)
翻訳没頭の土曜日

一日翻訳をして過ごす。 庭ではねこがみゃあみゃあ鳴いているが相手にしていられない。 これでまだ50%も済んでいないのだ。 ほかに書くことがないので、今日翻訳し推敲・校正前の ほやほや生原稿を掲載してみよう。禁・無断転載。
文中、エマソンはラルフ・ワルド・エマソン、 ソローは、『森の生活』のソローだ。
(引用開始) ------------------------------------------------------ エマソンは無意識のうちに若きハーバード大学生ヘンリー・ デヴィッド・ソローのものの考え方に影響を与えていた。
体制に従わないエマソンの流儀は若きソローの中にもあった。 ソローは1833年、カレッジに入学した。この年、ウィリアム・ ヒューアル(*)が「科学者(scientist)」という言葉を 新しく生み出している。
*訳註:William Whewell (1794 - 1866) 英国の博学者、 科学者、哲学者、神学者、科学史家。
カレッジも上級、二十歳になったソローはエマソンの 『自然』を読み、その異端ぶりに、魅了された。 2回読み返した。
概して、私たちに影響を与える書物には、読む本人に とって特別な性質を持ったアイデアが散りばめられて いるものだ。既に認識してはいるのだが、自分のもの として表出するには至らず、知のゆりかごの中で揺ら れているアイデアたち。
稲妻よりも大きなパワーを秘め、内側から 飛び出すタイミングを待っている。 ソローにとって『自然』はそういう本だった。
ソローはエマソンに
「ハーバードはあらゆる分野の知識を教えてくれた。 しかし、その知識のどこにも根っこがなかった」
とジョークを言ったことがある。
『自然』の中に、ソローは哲学の土壌となる知の泉 を発見したのだ。 -------------------------------------------------- (引用終了)
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