株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
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2005年08月11日(木)


ゾンビの群れ

海岸回りのバスに乗って、デニーズのある「なぎさ橋」
バス停に近づくにつれ、地面がむくむくと持ち上がったので
驚いた。座り込んでいた(へたりこんでいた、というほうが
正確な描写だ)若者たちが立ち上がったのである。
10代半ばから後半のティーンエージャーである彼らは7人いて、
バスに乗り込んできたのに存在感が希薄である。
男女という性も不明確であり、着衣によってかろうじて
オスメスの区別がつく。
全体的にぐにゃぐにゃしている。若者特有の体臭がない。
毒がない。意志もない。熱がない。目に光がない。

5年ほど前、ニューヨークから日本に出張したとき、電車内
にいるこどもたちの身体に芯がなく、ぐにゃぐにゃしている
ので気持ち悪かったのだが、その子どもたちが大きくなった
姿なのだ。まるでスライムで作った人形のようである。
バスの中でも立っていることができず、へたりこむように
座席に座る。あるいは、開閉するドアにもたれかかっている。

彼らは「げんべい」のある「元町」バス停で降りたのだが、窓を
見て声を上げそうになった。バス停から「げんべい」店舗まで
同じくぐにゃぐにゃの20体ものゾンビたちが地面にへたっているのを
目にしたからだ。バスから降りたゾンビたちが合流してへたる。
挨拶一つ、しない。ここはどこかの国の難民収容施設だろうか。
ぼくは白昼夢を見ているのだろうか。

そういえば、昨日、東急東横線横浜駅ホームで50代のおっさんが
へたりこんでいた。健康なのに、ホームで立っていることが
できないのである。

この緊張感のなさ。ぐにゃぐにゃした危機感のなさ。
そして、生き物としての手応えのなさ。
何かとんでもないことが起こるのではないか、と思ってしまう。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW