何が楽しいのかわからないけれど、進藤は時々ふいにぼくの顔を両手で挟み込むと、むにむにと頬を揉み、それからそっと口づけたりする。ついばむように頬に触れて、それから瞼や鼻先や額にももれなくキスの雨を降らせ、それからにっこりと笑ってぼくを解放する。顔全体が笑みこぼれるような、そんな彼の顔を見つめつつ、何がそんなに嬉しいのかと思うけれど、彼にそうされるのは嫌いでは無いので、今日もまたされるままになるのだった。