| 2004年12月18日(土) |
(SS)たまに素直になるのもいいと |
酔っていた口は大分軽くなっていたらしく、ぼくは浴びせるほど彼に「好き」と言ってしまった。
「好き」 「大好き」
愛しているよと、普段の自分なら照れながらようやく一言、言えるような言葉が、この日はどういうわけか一度言ったら止らなくなってしまった。
キミが好き。大好きだよ。いつも口に出して言ったことは無かったけれど、キミがいなかったらぼくは死ぬよと。
途中から彼の顔が真面目なものに変わっても、まだ止めることが出来ず、結局ぼくはつぶれてしまうまで、ずっと彼に好きだと言い続けた。
好きだよ。 好きだよ。 キミを心から愛してる。
翌朝、目覚めた時、ぼくは夕べのことをあまり覚えていなかったけれど、進藤が普段の倍以上も優しかったので、やはり夢では無かったのだとわかり恥ずかしくなった。
「…進藤…あの…」 「ん?何?」
例え酔ったとしても、もう絶対後十年くらいは言わないつもりだったけれど…。
「ん?なに?おなかすいた?」 「いや…そうじゃなくて」
ぼくを見てこれ以上無いというほど幸せそうに笑う。キミの顔が嬉しくて、ついぼくはまた「大好き」と言ってしまったのだった。
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久しぶりのSS−Diaryです。初恋草は思っていたよりも長くなりそうなのでこっちで書くのはやめました。そのうちまとめて載せますので気長にお待ちください。
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