短期集中連載 ギンサン小咄4
2004年08月11日(水)
「ぜってー許さねー」 出合い頭にそう言い捨てると、サンジはギンに背中を向けて早足で歩き出す。 サンジのご機嫌はナナメどころか、捻れに捻れている。どうしても抜けられない用事ができて、ギンが30分程待ち合わせの時間に遅刻して来たのだ。 普段からギンに甘やかされてるせいか、 自分は平気で人を待たせるくせに、待たされるのは我慢ならないらしい。 それでも、どうしても許せないなら先に帰ってもよさそうなものなのに、なんだかんだ言ってちゃんと待っている所が可愛らしいのだが。そんなことを思いながら、ギンはサンジが背中を向けているのをいい事に、こっそりと苦笑する。 「サンジさん―――待ってくれよ、サンジさん」 サンジの後を追い掛けて、その丸い後頭部に声をかける。 「悪かったよ、サンジさん、今日はあんたの言うこと何でも聞くから」 宥めるような声でそう言うと、突然前を歩いていたサンジがピタリと立ち止まった。 「―――なんかその言い種が気に入らねぇ」 「サンジさん?」 くるっと振り向いたサンジが、不機嫌丸出しの顔でギンに詰め寄る。 「お前、そうやって俺を丸めこもうとしてるだろ」 どうやら子供扱いされているように感じたらしい。 「俺のこと大事にするふりして、どうせ裏ではバカにしてんだろ!ガキだって!」 「―――そんなわけねぇよ」 サンジの剣幕に驚いたような顔をして、それでもギンの口調はあくまで冷静で、それがまたカンに触ってサンジはさらにヒートアップする。 「適当に俺に言う事ハイハイ聞いてりゃいいと思ってンだろ。どうせこいつはガキだから、適当に甘やかしてりゃ御機嫌だって」 自分のセリフに勝手にダメージを受けて涙目になりながら、心にもない言葉が止まらなくなる。 「どうせお前は俺の事なんて…!!」 パン!と軽く頬を張られて、サンジはヒクンと言葉を呑み込んだ。 「……ぶった…」 サンジが頬を押さえたまま固まった。こぼれ落ちそうなくらい大きく目を見開いている。 「落ち着いてくれ、サンジさん」 「ギンが、俺のことぶった…ジジィにもぶたれた事ないのに」 いや、そのかわり蹴られまくっていたのだが。 「あんただってホントはわかって……サンジさん?」 そこまで言いかけて、ギンは言葉を呑んだ。ショックを受けているかと思いきや、サンジは頬を押さえたまま、ぽわ〜んとした顔でギンを見つめている。目なんてハートマークになってるし。 「サ、サンジさん、どうした?大丈夫かい?」 「ギン……好き…」 「……はあ……」 うっとりとした顔で、熱に浮かされたように呟くサンジに、ギンは間抜けな返事を返す。どうやら頬をぶたれた事が、彼のツボにはまったらしい。 頬を染め、初々しい仕草で身を寄せてきたサンジの背中をポンポンしてやりながら、ギンはため息を吐いた。 「……困った箱入りだ」
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なんだかギンサン小ネタが次々振って来ますよ。 昨日までの話とは繋がってるのかな? まあなんだかいい塩梅になった二人のその後…かもね。サンジが別人ですけど。 パラレルでもよし。てゆーか何も考えてません(コラ)。
あれ?いいかげん飽きられてる?でも一部のギンサンスキーさんから暖かいメッセージを頂いて、調子こいて書いてますよ。 そう、昨日上げた話、ギンは「今更抵抗しても遅ぇよ」とか言ってますが、サンジちゃん的には「ギンがしてくれたーvvしかもすっげー気持ち良かったーラッキー♪」くらいに思ってるかもしれませんね。 それからカッコイイって言って下さった方、ありがとうございます。あっという間にカッコ良くなくなりました、スミマセン(笑)。
あー、ギンサン…まだ続く…かもね(本家の更新もしましょう)
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