エンターテイメント日誌

2007年04月09日(月) スコットランドの黒い王様

今回日誌のタイトルは小説The Last King of Scotlandの邦題である。ウガンダの独裁者、イディ・アミン元大統領の主治医を務めていたニコラス・ギャリガンの視点からアミンの人となりが描かれている。

この小説を元にした映画はアカデミー主演男優賞を受賞したわけだが、確かにアミンを演じたフォレスト・ウィテカーが圧巻である。特に地の底から湧き出すような低音の声が凄い。この迫力は吹き替えでは到底味わうことの出来ないものである。子供のように無邪気にはしゃいでいたかと思うと、突然機嫌を損ねて烈火のごとく荒れ狂う。予想もつかないアミンの行動が怖ろしい。ウィテカーは「フォーン・ブース」の警官役等で知っていたが、些か愚鈍な役者という印象を抱いていた。そのイメージを一挙に覆す今回の役作りにはほとほと感心した。

物語としてもなかなか面白かった。特にこの物語の語り部であるギャリガンという主人公は救いようのない駄目人間で、最後は周囲の人々から軽蔑され見捨てられて笑えた。映画の評価はB+。


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雅哉 [MAIL] [HOMEPAGE]